台風15号が北海道の東を北上し、気圧配置は大きく見ると西高東低
北アルプス白馬岳周辺は昨夜雪が降り、秋分の日は午後から稜線上には霰が降り始めていました。
白馬三山鑓ヶ岳頂上は霧で真っ白けでしたが、細かい粒の霰が勢いよく降りはじめ頬に当たり痛い。
こんな時は、麦わら帽子のつばを曲げて霰が当たるのを防ぎ前屈姿勢でガラガラ石の斜面を早足で鑓温泉めざし降下していきます。
天狗山荘の分岐からさらに下ると風も当たらなくなり、霰から霙雪に変わりさらに雨に変わりはじめまています。
指先には感覚が戻りはじめてきました。草木の斜面に入ると岩場に♨マークが記されています。
もう少しで暖かい温泉に入れるのかと思うと、今までこわばっていた体がゆるみ顔にも余裕が出てきているのが分かります。
頂上の山名標柱にはえびの尻尾が出来ていましたから氷点下であることには間違いありません。
ナナカマドの葉も真っ赤に染まり始め、そこへ霙雪が付着していますから全体が真っ赤に染まるのは間もなくでしょう。
前方に陽が射し始め、下界が見えるではありませんか。白馬村でしょうか?
烏帽子岩下の雪渓が見え始めたころ、周囲が明るくなり目の前に鑓温泉小屋が見えてきました。
もう少しで鑓温泉小屋です。
テントを設営し温泉に入ります。
なんとも野趣味な鑓温泉
高天原温泉から始まり、阿曽原温泉、仙人温泉、晴嵐荘の温泉と湯俣川河原の天然手掘り温泉、蓮華温泉、本沢温泉、三斗須温泉、そしてやっとの思いで
白馬鑓温泉に入ることができます。
微かに硫黄の匂いが漂っています。
暖簾をくぐると階段があり露天風呂へ
周囲にはこのような玉石は見当たりませんので、河原から運んできたのでしょうか?
微かな硫黄の香りが深山の秘湯を演出してくれています。
他の方が入浴中なので全体を撮れないのが残念です。
勢いよく溢れ出ていく温泉
目の前には登山道があり、奥はテント場です。
ゴクラク
ごくらく
極楽
登山道から露天風呂を見上げます。
登山道脇を勢いよく流れ落ちて行く溢れた温泉
凄い勢いで流れ落ちて行きます。
テント泊の登山者が到着し設営場所をチェックしています。
足湯もあるんです。
ここにも浸かってみたかったですが、人が多すぎます。
遅めに到着したので、私がテントを設営した場所は一番下部で転げ落ちてしまいそうな怖い場所でした。
風が吹くとテントごとゴロゴロ転がっていってしまいそうで気が気ではありませんでしたが、そのうちに忘れて寝入ってしまいました。
でも夜中に寒くて目を覚まし温泉に浸かりましたが、星がとても大きく綺麗に見えました。
これは明方、テント内から見た光景です。
皆さんも日の出の写真を撮っています。
朝陽が昇る前に入った露天風呂では、右上に三日月、左側には北斗七星、三日月の右上にはオリオン座が輝いていました。
流れ星も久しぶりに三つほど見ました。
湯煙りと雲海と朝陽
朝食をとりながら、贅沢な景色を眺める。
そんでもって・・・ささやかにパンとポンジュース、そして山で飲むコーヒは格別に美味しい。
表面が白く見えるのは霜と言うか、凍っている白です。
テントの下側は緩やかに沢へ落ち込んでいるんです。こわー
鑓温泉、いつかまた浸かりにきますから。
深山の温泉「白馬鑓温泉」でした。
こちらは温泉三昧を楽しんできました。
縦走を早々と諦めて下山!
松本城を見学してきましたが、周囲の山々がとても綺麗でした。
真横から冷たい雪が頬に突き刺さる。
痛(泣)・・・。って感じでした。