さまぁ~ずの番組の録画を観ながら、走り書き。
い、い、意外と描けた・・・
『パピヨン』-Free as a bird/『太陽がいっぱい』-Plein Soleil
ふたつ並べて云々、ということではなくて、
ニーノロータの「太陽がいっぱい」のメロディは非常に力があって、
ピアノで弾いていてもそのドラマティックなメロディラインと映像感に惹きつけられるし、
色鮮やかで演奏しやすい。手ごたえがしっかりしている。
一方 パピヨンのテーマの方は、実に淡々としていて、インターバルが狭く、メロディの動きが静かだ。
もちろんインターバルの広狭だけでは決まらないけれど、
映画音楽としての存在感、映像感を出すための野心に対して欲がない感触を受ける。
フランスが映画制作に絡んでいることもあり、この三拍子はミュゼットを意識したところもあると思う。
でもこのメロディにミュゼットは合わない。演奏してみると分かる。
旋律に映像感を持たせるため、また映像に奥行きを持たせるためには、
良く言われる、「広いインターバル」がとても有効である。
多く見られるのはオクターブ上昇で、Over the rainbow、雨に唄えば、タラのテーマ、
枚挙に暇がないくらいたくさん使われている。
私自身も、映画音楽を弾いている時に、グイっとオクターブ上げる奏法を良く使う。
2つの音を同時にオクターブで弾くのではなくて、
単音のメロディの音域を唐突に「ぐにゃっ」とした感じでオクターブ上にして、感情の高まりを表す。
それは、自然と体から出てきたソロピアノのひとつの奏法。
思えば、「ギタリストが書いた、何もかもがギターな曲」、
「弦楽(もしくは他の持続音の楽器)を前提としたサウンドトラック」などを、
ソロピアノでどう表現するかを考えるのが好きなのだと思う。もちろん、深く愛情を持てる曲について。
地味な研究だけれど、ものすごくむずかしい。
幼い頃にテレビの洋画劇場で見た映画『パピヨン』は、あまりにも鮮烈で、
凄まじい映画の内容だけが心に残り、思えば映画音楽の旋律は忘れてしまっていた。
スタンダードとして演奏されることも少ない。
映像を演出する「モティーフ」として、半音ずつ上がっていって緊迫感を強め、淡々と繰り返されるメロディ。
だけど、この映画は名作だと私は思う。そして度々登場するこのモティーフ、
最後の脱走のシーンにも見送るように淡々と流れる「Free as a bird」は、これ以上ない演出の大役を果たしている。
そして、ここ数年は、改めて聴き直し、譜面を書き起こして、現場でこのメロディを時々弾いている。
私の想像の範囲だけれど、この曲を創ったジェリーゴールドスミスという作曲家が、
映画において音楽のみが一人歩きしてしまうようなことを好まなかったのだと思う。
曲の強さがフィルムと拮抗して相乗効果を生む場合もあるけれど、そうでない場合ももちろん多々あった。
「映像の演出として音楽を創造する」、という力に素晴らしく長けた人だったのだろうと、改めて認識した。
ほんとうに「映画音楽」と一口に言っても、さまざまな関わり方があり、
それを後に演奏させていただくにあたって、ピアノ一台でアレンジして説得力の出せる曲は限られている。
そして、私が弾くときには、作曲者の作品に対する愛情を、
全力で大切にしたいと、いつも思っている。
ここ1ヶ月、寝る間を削って、ずっと見つめて、掘り下げていたこと。
映像や書籍、ネットで。
桂雀々さん。
木村秋則さん。
藤間勘十郎さん。
植村花菜さん。
謙虚ででいらしゃること。芯から礼節がしっかりなさっていること。
ほんとうに素直で、まっすぐでいらっしゃること。
唯一無二の視点をお持ちで、精神的支柱が並外れてしっかりなさっていること。
愛情が深く、ご自身に厳しいこと。いつも悩み、もがいていらっしゃること。
木村さんの、
「キュウリのヒゲは、指を差し出すと、子供とか無垢な人には向こうから絡んできます。」
ということば。に、しばし見入った。
「大事なことは、目に見えない部分にあります」と。
いつか、りんごをご相伴に預かりたいな。
大晦日も元旦も演奏。
帰るところがないので、この時期お仕事を頂けることは、本当にありがたい。
訓練すること、準備すること、連絡すること、
足りない、足りないと汗をかきながら、引越し以来走りっぱなしの数ヶ月。
年が明けて、1/2(日)の一日だけは、
一息ついて、やさしい友人宅で、
美味しい手料理をご馳走になってきました。
帰宅後、家のそばの氏神様へ初詣。
↑の第二弾は違う食材の顔ぶれで。
素材がそのまま活きている蒸し物、お野菜が甘かった!
栄養いっっぱい。
ほんとうにご馳走さまでした
彼女の暮らしぶりに触発されて、玄関先と窓際の植物を植え替え。
私はまったくの素人仕事だけれど、土をいじっていると、心が落ち着きます。
そんな、今年のはじまり。
いろんなことがあるけれど、がんばろう
本年もどうぞよろしくお願いいたします
ピアノ 竹内直子
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■2011.01.26(水)■
Piano's Bar KAKURENBO
http://www.adachi.ne.jp/users/kaku232/index.html
中央区日本橋人形町2-3-2 玉英堂ビル6F
TEL: 03-3249-6381
20:00-/21:00-/22:00-/23:00-
竹内直子(Pf)
ゆったりとソロピアノをお楽しみ頂ける、素敵な空間です。
人形町の駅A1出口を降りてすぐ、“たまひで”のはす向かいです。
お仕事帰り、是非ぶらりとお立ち寄り下さい♪
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■毎週(月)・(火)■
横浜ロイヤルパークホテル メインバー『ロイヤルアスコット』
ランドマークタワー2F(みなとみらい駅/JR桜木町駅)
19:30~/20:30~/21:30~/22:30~
竹内直子(Pf)
英国仕様の内装の落ち着いた店内で、
ホテルメインバーの本格的なカクテルとご一緒に、
ソロピアノ演奏をじっくりお楽しみいただける空間です。
ジャズスタンダード・映画音楽を中心に、
皆様のおかげで、のびのび私らしく演奏させて頂いています。
ぜひぜひお気軽にお運び下さい♪
(※1/17は全館停電のためお休みとなります)
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■2011.01.09(日)■
イベント演奏(TRIO)
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■2011.01.16(日)■
イベント演奏(SOLO)
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■2011.01.29(土)■
イベント演奏(TRIO)
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■レギュラー演奏 ■
池袋『カフェ・ボナフェ』毎週(金)
TEL:03-3982-0301 池袋駅メトロポリタン口より徒歩2分
16:00~/16:40~
木の香りが漂うアットホームな雰囲気で、
お飲み物と一緒に、ごゆっくり演奏をお楽しみ下さい。
映画音楽を中心に、リクエストにお応えしながら、
昼間のあたたかいピアノをお送りします。
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東京會舘 2F(日比谷)『レストランプルニエ』毎週(木)(土)
※ご予約が必要となります
17:30~/18:30~/19:30~/20:30~
東京會舘総料理長による最高のお料理と、最高のおもてなしを、
クラシックを中心に、スタインウェイの芳醇な音で演出いたします。
ゆったりと落ち着いた空間をお楽しみ下さい。
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ダイニングバー『My Lounge』毎週(水)
(最寄駅-JR新宿駅・メトロ新宿三丁目/東新宿)
19:30~/20:30~/21:30~/22:30~
都会の喧騒を離れて、お料理とお酒と音楽をどうぞ。
映画音楽、スタンダードジャズを中心に演奏しております。
(※会員制になりますので、詳細は事前に竹内までお問い合わせ下さい。)
(※1/26の竹内の演奏はお休み致します)
A HAPPY NEW YEAR! 2011
昨年中は、大変お世話になり
どうもありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
ご健康で、佳い年となりますように
piano 竹内直子