✳日々徒然✳

気儘な独り身備忘録。

【osteria YURURI】東向商店街

2020-12-25 19:39:32 | グルメ

仕事終わり、ふと思い立ち、レンタカーを借りてひとりで奈良へ行ってみた。

古めのキュリオ、使い勝手はそう良くはないけれど、ひとり旅の相棒としては悪くもない。

『奈良ホテル』が13時~翌13時までステイできるプランを出しており、宿泊は急遽そちらに決めた。

googleのMAP総ざらい作戦により、当初夕飯を東向商店街の『うまっしゅ』でと思っていたのだが、その総ざらい作戦の流れで『osteria YURURI』というイタリアンを見つけた。調べてみると、なかなか心惹かれるものがある。

1人でアラカルトは迷惑だろうか、と夕方ごろに電話をかけてみると、この対応が非常に優しくあかるいものである。1人でももちろんかまわないとのことだったので、予定を変更して、開店と同時に店に入ることにした。

東向商店街のなかほど、お好み焼き&明石焼きの『おかる』の左隣の細い階段を上がっていく。

キッチン、カウンター、そしてテーブル席がいくつか。カウンターにはアクリル板が設置されている。気休め程度ではあるだろうけれど、何もないよりは心強い。

すでに先客が1人。

じつは最初に「泡を」と言うと、イタリアビールが出てきた(笑)

なかなかの量だったので、自分の思っていた「泡」まで辿り着けるか?とやや不安にはなったものの、飲みやすいビールでぐいぐいイケる。

あっという間にビールを飲み干して、次こそ「泡」を。フランチャコルタ一択、グラス1300円程度、思ったよりもなみなみと注いでもらえる。

炭火の準備ができている。

カウンター上の黒板には、ランチの「パスタメニュー」が。

炭火焼きは時間がかかるので、とりあえず生ハムと果物の盛り合わせを。

果物は金柑。

スパークリングと生ハムはやはり安定の美味さだなあ、と思いつつ、お店の方とおしゃべり。とても感じがよい。

白子のパン粉バター焼き。下には黒キャベツとひよこ豆。

1人客のアラカルト注文にも手抜きなく対応してくださるのでとても嬉しい。この白子パン粉バター焼きが非常に美味しくて、今また食べたくなって困っている。

そしてついに炭火焼きがやってきた。

炭火焼き野菜のパルミジャーノがけ。れんこんや舞茸も一緒に焼いていただく。美味しい。この「炭火焼きメニュー」に惹かれて訪店を決めて、間違いはなかった。

1人客のくせによく食べる客だと思われたに違いない。

調子に乗って、まだ炭火焼きを頼む。仙鳳趾の牡蠣、そして舞茸のおかわり。牡蠣はバター焼きがメニューに掲載されているが、炭火焼きもできるというので。

せこ蟹の面詰めは残念ながら品切れで断念、冬のあいだにこれを食べたかったのだけれどまあ仕方ない。食べ過ぎである。

最後に黒トリュフのタヤリンバターソースパスタ(まだ食うんかい)。

ここまでにフランチャコルタを4杯ほど飲んだような?

けっして酔って気が大きくなったわけではなく(笑)、素直にこれが食べたかったのである。トリュフ、キャビア、フォアグラ…というたぐいの食材に興味はないのだけれど、冬のイタリアンではわりとトリュフは主流というか、よく使われているものだし、ここまでのお料理が自分好みだったので、トリュフものを頼んでも間違いはないだろうと判断。

はい、美味い。

最後にデザート。

金柑蜜漬けにアイスクリーム、パンナコッタ。それからホットコーヒーで〆。

1人で隣客が(おそらく)引くほど飲み食いをして、15000円程度の支払い。いや、本当によく食べ、よく飲んだ。ちなみにがぶがぶスパークリングを飲まず、トリュフものに手を出さなければ、相当リーズナブルに美味しいイタリアンが楽しめる。シェフおひとりでの調理なので、客が多ければ提供時間もやや遅くなるだろうとは思う。ただしそれを差し引いてもお店の方の感じは良いし、コスパも◎。

奈良での1人飯にしてはずいぶん散財したと思われるかもしれないけれど、自分としては悔いのない、非常に満足度の高い夕食であった。

店を出たのは20時半過ぎである。3時間ほどもいたことになる。先客は実は『洋食春』のNさんであったということが判明、1人で出歩くと、こういう出会いがあるから面白いなと思う。

気分よく、猿沢池方面から、

こちらの近道を通って、『奈良ホテル』へと帰る。

『奈良ホテル』にはいろいろと思うところがあるものの、やはり建物は素晴らしい。

ホテル駐車場に角を切られた雄鹿が一頭。夜空には月が出ていた。

良い気分で風呂に入って就寝。

素晴らしい1日であった。



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