今年の7月の日本語能力試験、ミンスクも会場に選ばれました。それはそれで喜ばしいニュースなのですが、突然受験料が大幅値上げとなり、生徒の間から悲鳴が上がっています。
具体的には・・・
N1レベルが103ルーブルから210ルーブルの値上げ(約2倍)
N2レベルが75ルーブルから160ルーブルの値上げ(約2倍)
N3レベルが54ルーブルから120ルーブルの値上げ(約2.2倍)
N4レベルが39ルーブルから95ルーブルの値上げ(約2.4倍)
N5レベルが23ルーブルから80ルーブルの値上げ(約3.5倍)
このN1受験料210ルーブルですが、現在のレートで日本円に換算するとおよそ9800円になります。日本国内の受験ではレベルに関係なく一律7500円(税込)です。日本で7500円で受験できるN1が平均月収の少ない(日本より物価が安い)ベラルーシで9800円もするなんて酷すぎると思います。
ちなみにベラルーシ人の平均月収は今、2400ルーブルなので、そのうち210ルーブルを試験の受験料に払わないといけないということが、どういう感覚なのか、日本人の皆様にもわかっていただけると思います。
(日本の方に感覚的にわかりやすく言うと、月収24万円の人が去年10300円だった資格試験を受けようとして、今年21000円に受験料が前触れなく値上がりしたのを今日知った・・・という感覚です。)
N1は経済的余裕のある人で、合格できる自信があり、認定証を使って早く日本に就職しようと切羽詰まっている人しか受験しようとしないでしょう。
とうとう弊教室の生徒の中からも、お金がなくて受験できないと諦める人が出てきました。自信もないから、高いお金を出す気にもなれないんですよ。
これでは今年、ベラルーシでの受験者数が減少してしまうと思います。これではベラルーシでの日本語教育を盛り上げることができません。
仕方がありませんので、弊教室で勉強している生徒には、チロ基金からの支援で作成する模試「私たちのテスト」を無料で受験してもらおうと考えています。
お金がなくて日本語能力試験を受験できない生徒は、「私たちのテスト」を受けて、チロ基金から合格証をあげたいです。
ただ、「私たちのテスト」は国際的に通用する日本語能力の証明書にはなりませんので、N1やN2レベルの公式な認定証を使って、日本へ留学や就職しようと思っているベラルーシ人は、高いお金を払ってでも、日本語能力試験を受験せざるをえません。
救いなのは、弊日本語教室の授業料はチロ基金のおかげで無料と言う点です。ベラルーシ国内の民間の語学教室だと、日本語の場合、月謝が毎月120ルーブルはかかりますので、やはり弊教室の生徒たちはまだ運が良いと思っています。
民間の日本語教室に通って毎月120ルーブル払い続けて、さらに日本語能力試験に高井受験料を払うとなると、ベラルーシでは日本語を勉強するのは贅沢な趣味になるか、あるいは独学で切り抜けようとする人に二極化すると思います。
そして今年も例年どおり、申し込み方法がネット申し込みではありませんでした。日本大使館のサイトから申し込み用紙を紙に印刷して、顔写真を糊で貼り付け、銀行で支払った受験料の領収書といっしょに封筒に入れて、切手を貼って、ポストに投函し、大使館に郵送するという方式です。
しかも消印有効ではないので、ベラルーシの郵便局がのんびりしていて、締め切りの28日までに大使館まで配達してくれなかったら、申し込みに遅れたという扱いになります・・・。受験者は悪くないのですが。
さらに2025年になってもベラルーシではネット申し込みできない状況です。受験者数が他の国と比べて少ないので、このようなアナログ・手動の方式のままのようです。
今年は受験者数が減ると予想されますので、来年もまたアナログな申し込み方法のままだと思います。ベラルーシ人は日本のことをハイテクの国で、ベラルーシより進んでいる先進国だと憧れて日本語を勉強し始めるのに、試験の申し込み方法が前世紀のままなので、日本人の私は恥ずかしく思っています。
まだ締め切り前ですが、弊教室から受験する生徒の数は、とうとう30人を下回り、27人になる予想です。毎年二桁の合格者数(10人以上)を目標に掲げていましたが、今年は目標が達成するか微妙になってきました。世界の平均が合格率30%なので、27人中9人合格すればよいと考えています。
これから模試「私たちのテスト」の問題を作成します。生徒のためにチロ基金が作るテストが少しでも役立てばと願っています
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追記です。
チロ基金支援者の方の一人が、この現状を知り、受験料に対する補助金を寄付してくださいました。天の助けをいただいたような気持ちになりました。
ただし、受験料をチロ基金がただ全額肩代わりするのではなく、試験に合格したら値上がり分のほとんどを補助するという補助金としての形です。例えばN1の受験料は昨年と比べて107ルーブルの値上がりとなっていますが、合格すればこのうち100ルーブルを受験者に渡します。
生徒に通知したところ、大喜びで張り切って勉強する者が増えました。合格率がアップするかもしれません。
受験料補助金を寄付してくださった方、心から感謝しております。生徒もみな喜んでおります。本当に助かりました。
日本語を勉強するやる気があって、優秀なベラルーシ人をチロ基金は支えていきたいです。