ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2024年7月29日。ウクライナ侵攻から889日目

2024-07-29 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月29日。

ロシア大統領報道官は今日、日本政府がロシア全土に渡航中止勧告以上の危険情報を出していることについて、日本が「集団的な」西側諸国と一段と足並みをそろえており、ロシアとの関係発展を望んでいないことを示していると述べました。

 その一方で鈴木宗男参院議員(無所属)が現在ロシアを訪問しており、これに関連して林官房長官は記者会見で、渡航中止勧告以上の危険情報が出されている間はロシアへの渡航をやめるよう国民に求めていると述べました。
 
 ロシア大統領報道官は記者団に対し、日本はロシアとの関係改善を望む国民がロシアを訪問しないよう圧力をかけているとし、「日本はロシアに対し非友好的な西側諸国と連帯している。こうしたことは二国間関係に悪影響を及ぼす」と述べました。
 鈴木氏とロシア政府関係者との間で接触があるかとの質問に対しては、そうした計画はないと述べました。
 何をしに鈴木氏はロシアを訪問しているのでしょう。

2024年7月26日。ウクライナ侵攻から886日目

2024-07-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月26日。
 パリ五輪開催ですね。しかし、ベラルーシは今回はまるで盛り上がっていません。
 個人の中立選手(AIN)として参加するロシアと同盟国のベラルーシ勢は、開会式船の参加は認められませんでした。
 この中立であることを証明するのも大変だったろうなと思います。

 ウクライナの五輪委員会会長は今日の記者会見で、ロシアとベラルーシのAINアスリートについて、「私たちにとって彼らは存在しない。あいさつもしない」と語りました。
 戦争のせいで亡くなったウクライナ人アスリートも大勢いるのですから、そうなるのでしょう。
 ウクライナの青年スポーツ省などは選手の安全を守り、「挑発的な状況」を避けるため、AINの選手と接触を控えるよう求めています。
 ロシアとベラルーシの選手は針の筵のような状態なのでしょうか。それでも五輪に出たいのですから、中立を証明しました。
 私個人としては東京五輪のときに亡命したツィマノウスカヤ選手が気になります。
 彼女はポーランドに亡命し、市民権も得たので、ポーランド選手として五輪に参加します。もし、彼女が何事もなくそのままベラルーシの陸上選手のままだったら、今回は戦争の煽りを受けて、五輪に出場できなかったでしょう。
 亡命したので五輪に参加できるチャンスに恵まれました。今度こそは念願の200メートル走を走り切ってほしいです。
 しかし、これでメダルを取ってもポーランドのメダル獲得にカウントされるんですよね。

2024年7月22日。ウクライナ侵攻から882日目

2024-07-22 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月22日。

 今日、活動が禁止されているベラルーシの野党「統一市民党」党首が釈放されました。釈放されたのはミカライ・カズロウ党首。2022年7月に拘束され、公共の秩序を乱したとして2年半の有罪判決を受け23年2月から服役していた。2年で釈放されたということですね。
 ベラルーシ大統領は今月上旬に政治犯の恩赦を発表し、これまでに19人が釈放されました。


 北朝鮮の朝鮮中央通信は今日、ベラルーシの外相が23~26日の日程で訪朝すると報じました。北朝鮮外務省が招請し、ベラルーシ側が応じたようです。北朝鮮はウクライナへの侵攻を続けるロシアとの関係を急速に深めており、ベラルーシとも連携を進める姿勢です。ベラルーシ側もロシアが北朝鮮との関係を縮めているので、同じような対応をするのが当たり前とい状況なのでしょう。


 在ロシア日本大使館によると、ロシア側の兵士として戦闘に参加していた20歳代の日本人男性が、6月3日に死亡していたことがわかりました。露側の義勇兵で初の死亡者です。
 大使館は日本にいる遺族と連絡を取り、遺体引き渡しなど必要な支援を行うとしています。

2024年7月19日。ウクライナ侵攻から879日目

2024-07-19 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月19日。
 ここ1週間の間にベラルーシ各地で起きた自然災害、豪雨、強風の被害が明らかになってきました。
 全国で合計6名の死者が出ました。
 また停電、断水が続いている地域もあります。
 ベラルーシ大統領は、この自然災害について「戦争のようなものだ。人々は自然災害が緊急事態であることを理解したがらない。自然災害は戦争とちがって機関銃による銃撃はないだけだ。」と述べました。

 災害を戦争だと思って国民も一丸となって復旧作業に当たるべきということです。
 大統領は国民に対して、TikTokに批判的な発言を書き込む前に、救援作業に参加すべきだ。斧やのこぎりを手にとって、倒れて道路を塞いでいる木の撤去作業を手伝ってほしい。その後で批判したい人はネット上で批判していただきたいという内容の発言をしています。
 倒木の数が非常に多くて、その撤去作業のための人手が不足しているようです。
 
 さたに大統領は人手不足解消のために「政治犯」を含む国民を動員する必要があると述べました。自然災害は戦争と同じようなものなのだそうなので、当然、このような発想に行き着きます。
 大統領は国内に2万人以上の政治犯がおり、彼らを「寄生虫たち」と呼び、国のために救援活動(復旧作業)をさせるべきだと内務大臣に今日、伝えたそうです。

 ベラルーシで人口の流出が増えていますが、現実問題として、人手不足が深刻化していることが分かってしまう発言です。
 これまで、このような自然災害が起きると、復旧作業にベラルーシ軍の兵士が(日本の自衛隊員のように)復旧作業に従事することが多かったのですが、今回は兵士の動員の話は聞こえてきません。だから復旧作業の人手不足になっているのでしょう。戦争中なので国境警備などに兵士という人手が取られ、災害派遣に回せないということだと思います。

 さらには一部のエネルギー会社や公益事業会社が復旧作業を拒否し、停電している地域に通常より3倍高い料金を要求しているという報告を受けたと大統領自ら述べました。
 災害発生後、困っている人の足元を見て、値段を釣り上げる悪徳業者がベラルーシにもいるんですね。
 これに対して、大統領は内務省に「手錠で引き渡す」よう命じました。

 エネルギー省は停電の復旧作業を休みなく続けているのですが、大統領に対し、災害で被害を受けたすべての送電網は1か月以内に復旧させると約束しました。
 大統領は、崩壊する可能性のある古い送電線は今回取り壊し、新しい送電線を設置する必要があると述べました。

 また大統領は「人々は自然災害が緊急事態であることを理解したがらない。自然災害は戦争とちがって機関銃による銃撃はないだけだ。」と述べました。


 今日、ベラルーシでのテロ行為や傭兵活動の罪に問われたドイツ人男性のリコ・クリーガー氏(29)が死刑を言い渡されました。
 ドイツ政府は同氏を巡りベラルーシ当局と緊密に連絡を取っているそうです。ベラルーシ政府側もドイツ政府との対話に応じる姿勢を見せています。
 同氏は2023年11月から拘束されているそうです。ドイツ赤十字の職員で、救急医療技術者として勤務し、独ベルリンの米大使館で武装警備員を務めた経歴を持っています。
 そんな人がベラルーシで傭兵活動、スパイ活動、テロ行為、銃や爆発物に関する違法行為のほか、過激派部隊を設立し、車や通信回線を故意に破損させた罪に問われました。
 さらにベラルーシ当局の意思決定に影響を及ぼし、市民を威嚇し、治安を乱す目的で爆発を起こした罪でも有罪になりました。
 そんな爆発とはいつあったのか、よくわかりません。
 ドイツ赤十字は取材に対し同氏が勤務していたことを認める一方、外国滞在はDRKでの業務とは無関係だと述べています。

2024年7月18日。ウクライナ侵攻から878日目

2024-07-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月18日、ミンスクで大雨が降り、道路が冠水しました。全部の駅ではありませんが、地下鉄駅も大量の水が流れ込み、閉鎖されました。
 昨日、7月17日に大雨と雷の警報が出ていたのですが、気温が30度を超えるなど暑いだけで、天気予報が外れたと思っていたのですが、また続けて18日に警報が出て、今日のそれは当たりました。

 昼の12時半ごろ、空が曇り、1時過ぎに各地で大雨が降り始めました。
 昔はこんな豪雨が降ることがなかったため、ミンスクは雨水の排水施設が、日本に比べると全然機能していません。
 排水量が少ないため、町のあちこちで道路が冠水してしまいます。

 日本だったら、近くの避難所に早めに自主的に避難してください、と言うレベルでしょうか。
 ベラルーシの警報はそんな強制力もないので、のんびり海水浴・・・じゃなかった、ベラルーシには海がないので、湖水浴ですね・・・そこへ暑いからと泳ぎに行く人や、普通に出勤して、屋外の仕事をしている人がたくさんいました。
 ミンスク市内で10箇所の道路が冠水のため、通行不可能になり、運転していた車ごと水に浸かって、車の屋根の上から救助要請し、救援隊のボートで助け出される人もいました。
 
 幸い夕方までには水が引いたところも多く、完全にストップしていた公共交通機関もそれまでには運転再開していたので、夕方のラッシュアワーに問題はありませんでした。帰宅困難者は出なかったということです。
 死者はミンスク市内では出ませんでした。

 ベラルーシ最大の市場、カマロフスキーで売り場が冠水してしまって、家族連れの買い物客が店舗のテントの下で雨宿りしている映像を見て、これでは商売にもならないし、お客も怪我をするかもしれないから、こういう警報が出るときは、国の命令で全ての店舗は閉店、職場も休業させて、バスなどの公共交通機関も止めて、バスの車両などは車庫に入れ、全てのイベントも中止して、国民全員、雨が止むまで自宅待機させたらいいのに・・・と思いました。
 戦争のときは外出禁止令とか出せるから、特に昼間、大きな自然災害が起こると高確率で予測できるときは、日本のように避難所の指定をしていないベラルーシでは高所にある自宅待機命令を出すほうがいいと思います。

 でも、このような法律がないので、私個人としては自主的に判断、行動するしかなさそうです。ちなみに大雨警報などはニュースだけではなく、国中の携帯電話一斉にSMSで送られてきます。
 

2024年7月17日。ウクライナ侵攻から877日目

2024-07-17 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月17日。
 
 夏のバケーションシーズン真っ只中の今、ベラルーシは、入国ビザを免除する対象をヨーロッパ35カ国に拡大しました。
 イギリスやフランス、ドイツなどヨーロッパの35カ国に対して、入国ビザの免除を発表しました。入国から30日以内、年間で90日まで滞在でき、ロシア以外の第三国への乗り継ぎも可能になります。
 ベラルーシ外務省は、対象国拡大の目的について「この国は開放的であり平和主義の原則に従う」と強調し、「近隣の西側諸国の人為的な障害や制約を受けているが旅行者の移動の自由を向上させるためである」と述べました。
 期間は、2024年7月19日から2024年12月31日まで。これを聞いて、よーし、今からベラルーシへ行こう!と思うイギリス人やドイツ人やフランス人が増えるとはとても思えません。
 日本人もビザなしでベラルーシに入国できますが、ただし空路のみで滞在期間は30日以内です。

 ちなみに陸路でベラルーシへ入国するには、入国審査の長い行列に並ばなくてはいけませんが、最近リトアニアから入国した知人にきいたところによると丸2日間かかったそうです。
 ベラルーシからリトアニアに出国するのは1日かかったそうです。

 逆に隣国ラトビアは7月16日からベラルーシナンバーの車の入国と輸入を禁止しました。ベラルーシのナンバープレートが付いた乗用車は、ベラルーシとラトビアの間だけでなく、ロシアとラトビアの国境でも運転することは不可能になります。

 またリトアニア政府の発表によれば、7月18日午前0時から、ベラルーシで登録されたナンバープレートを付けた乗用車の入国を禁止すると報じました。
 ただし8月16日までは、リトアニアで有効なビザまたは一時滞在許可書を所有する者が個人使用の車両で入国することは可能である旨の例外措置があるそうですが、今日はもう17日ですね・・・。

2024年7月16日。ウクライナ侵攻から876日目

2024-07-16 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月16日午前8時40分頃、自爆型ドローン1機がウクライナ側から侵入したことを受け、ベラルーシ軍のジェット戦闘機1機とヘリコプター1機が緊急発進しました。ドローンはベラルーシの領空内を300キロ余り飛行した後、モギリョフ州内に到達しました。攻撃はなかったのでよかったですが、ドローンがベラルーシの領空に侵入するのは今月11日以降で4回目だそうです。
 あれ、7月13日にベラルーシ大統領は、ウクライナとの国境における緊張が解消されたとして、ベラルーシ軍を国境から常駐する場所へ撤退させるよう命じたばかりなのに?
 ウクライナとの国境の緊張は続いているじゃないですか。どうなっているのでしょう・・・。


 ロシアの独立系メディア「ザ・ベル」が16日に報じた内容ですが、世界70か国の移民当局のデータを集計した結果、おととしのウクライナ侵攻開始後、65万人以上のロシア人が出国したまま帰国していないことが明らかになりました。
 出国先として最も多かったのはアルメニアで11万人、ほかにもカザフスタンが8万人、ジョージアが7万4000人と旧ソ連の構成国が続いています。言葉の壁が低いしビザも不要だからでしょう。
 また、イスラエルが8万人、アメリカが4万8000人とともに上位に入っています。ユダヤ系や優秀な頭脳を持った人材はこのような国へ移住しますね。
 ロシアではIT業界などで人材不足問題が起こっているそうです。
「ザ・ベル」は、旧ソ連崩壊後の混乱期に160万人が国外脱出した時以来の規模だとしています。ベラルーシも同様です。

2024年7月14日。ウクライナ侵攻から874日目

2024-07-14 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月13日から14日の二日間、ベラルーシのゴメリ州で強風と大雨により、大きな被害が出ました。これはベラルーシでは台風とは呼ばないのですが、私の目には台風にしか見えないです。また雹や霰も各地に降りました。
 倒木の被害が最も多く、また各地で停電と断水が起きています。
 レチッツァ地区にあるサマーキャンプ場では、大雨・強風警報が出ていたにも関わらず、場内の屋外ステージでダンスのコンサートを行うため、大勢の子どもが屋外に出ていました。関係者の話では、天気が急激に変化し、一瞬で停電になったということですが、コンサートを延期すべきでしたね。
 逃げ惑う子どもたちのうち複数名が倒木の下敷きになり、13歳の中学生が死亡しました。他にも3名が重傷。
 このキャンプ場の責任者は、イベントの運営に問題があったとして、起訴される可能性が高いですね。
 ベラルーシではこのような災害が起こりそうな警報や注意報を、国中の全ての携帯電話にSMSで一斉に送信しています。
 

 

2024年7月13日。ウクライナ侵攻から873日目

2024-07-13 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月13日。

 ベラルーシ大統領は、ウクライナとの南部国境で軍隊を視察し、ウクライナとの国境における緊張が解消されたことを発表しました。そして、ベラルーシ軍を国境から常駐する場所へ撤退させるよう命じました。
 ウクライナ国境との緊張が緩和ではなくて解消ですよ。あら、そうなの?という印象です。
 どこか別のところに軍を配置したいのかもしれません。でも、あまり詳しいことを公にしないほうがいいのでしょう。



2024年7月9日。ウクライナ侵攻から869日目

2024-07-09 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月9日。
 今日の首脳会談後に記者会見したインド外務省高官が明らかにしたところでは、ロシア大統領は、訪問中のインド首相の要請に応じ、民間業者にだまされるなどしてロシア軍に加わり、ウクライナに派遣されたインド人全員を早期に除隊させることを決めました。
 今年に入り、人身売買ネットワークに「海外で高額報酬の仕事がある」と釣られてロシア軍に入隊させられる問題が表面化。複数のインド人がウクライナの前線で死亡しており、入隊した若者が助けを求める動画が注目を集めていました。
 またロシアを旅行中になぜかロシア軍に連れて行かれたインド人もいましたね。
 よかったですね。それにしてもインド人のことをロシア人は馬鹿にしているのかと思います。人種差別ですよ、これ。私はそう思います。
 怖くて外国人はロシアに行けないですね。こういうことを平気でする人種には近づきたくないです。言い換えれば、ロシア人はベラルーシ人のことも馬鹿にしてるんじゃないかと思います。ロシアのために戦え、犠牲になれ、それで当然、という考えです。



 

2024年7月8日。ウクライナ侵攻から868日目

2024-07-08 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月8日。

 ロシアで動員された兵士の妻らは今日、敷物や食料を持参してモスクワの国防省の建物の前に座り込み、兵士の帰還を求めるためベロウソフ国防相に面会を要求しました。
 しかし、独立系メディアによると、取材に訪れた記者が拘束され、通行人らもパスポートをチェックされる様子が映されています。

 ちなみにロシアやベラルーシではパスポートは旅券、というより身分証明書です。
 ソ連時代、国が広かったので国内移動用(旅行用)パスポートを所持していないといけませんでした。今でも国内を移動するときはパスポートを持参します。

 参加者らは、面会が実現するまで泊まり込みで抗議を続けるとしていましたが、集まってきた「愛国者」を名乗る人たちと激しい口論になり、現在は解散したということです。

2024年7月5日。ウクライナ侵攻から865日目

2024-07-05 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月5日。
 
 今月からEUの議長国を務めるハンガリーのオルバン首相は今日、モスクワを訪問しました。ロシアのプーチン大統領と会談し、ロシアがウクライナで続ける「特別軍事作戦」について協議しましたが、この二人、仲が良さそうですから、どのような内容だったのか簡単に想像できますね。
 オルバン氏は以前から即時停戦を主張しており、「平和のミッション」継続のためにモスクワに来たと説明しています。
 同氏は2日にもキーウを訪問して、ゼレンスキー大統領と会談しています。一時的な停戦を検討するよう持ちかけましたが、ゼレンスキー氏は当然、賛成していません。
 プーチン氏との会談ではオルバン氏は欧州諸国がロシアとの対話を望んでいないと指摘し、「欧州でロシアとウクライナの双方と対話ができる国は減っており、近くハンガリーだけになるだろう」と話しましたが、自分の存在意義を高めたいだけのような気もします。。

 オルバン氏の訪露を巡っては、EU内で批判の声が強まっていますが、一国が勝手にロシアを訪問するなという感じなのでしょうか。ミシェルEU大統領はX(ツイッター)に「持ち回りの議長国にEUを代表してロシアと交渉する権限はない」と投稿しています。
 議長国になった国の元首だからと言って、EU全体の意見を代表して言えるわけでもないのにという状況なのでしょうね。ハンガリーにEUもかき回されたくないのでしょう。
 

2024年7月3日。ウクライナ侵攻から863日目

2024-07-03 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月3日。
 今日はベラルーシの独立記念日で祝日なのですが、正しくはミンスク解放記念日で、今年はちょうど80年の節目の年にあたり、国中でお祭りをしています。
 ミンスク解放記念日って何?と思われた日本の方もいるかもしれませんが、分かりやすく言えば、第2時世界大戦中、ミンスクを含むベラルーシの西半分の地域がナチスドイツの占領下に置かれていた時期があったのですが、80年前の今日、ミンスクが占領から解放されたので、7月3日はミンスク解放記念日となったのです。
 
 朝の9時からミンスク市内では軍事パレードが行われました。いつもより始まる時間が早めでしたが、それはパレード終了後、すぐにベラルーシ大統領がカザフスタンで行われる上海協力機構の首脳会議出席に間に合わせるためでした。
 ベラルーシ軍によって行われるパレード、立派でしたね。戦車などの数を見ていると、ロシアの今年の戦勝記念日の軍事パレードより、最新かつ強さをアピールできる軍備を備えているように見えましたね。
 この軍事パレードの様子はベラルーシ国営放送の公式サイトから全編映像が視聴できます。ただ、日本からアクセスできるかどうか私にはよく分かりません。
 はっきり言って、後半は軍事とか戦争は関係ないパレードになっていて、ベラルーシ人が考えているベラルーシのすごいところをそれっとばかりに見せてくれます。
 今年はベラルーシ人宇宙飛行士が、いわゆるオリンピック選手のオープンカーパレードのような状態になっていました。今回はこの人たちを見せずして、
 私個人はベラルーシ軍儀仗隊のパフォーマンスを絶対見てしまいますね。
 ご関心のある方はネット(Youtube)で検索してみてください。ベラルーシ人の頭の中にあるベラルーシを知ることができます。

 そして上海協力機構のことなのですが、1日目の今日はロシア大統領が中国の国家主席と会談をしました。そしてベラルーシの新規加盟が認められる見通しです。
 今回は加盟国に加え、トルコやアゼルバイジャン、モンゴルなど招待国の首脳も交えた「SCOプラス」も開催する予定です。
 ベラルーシとインドの外相会談も行われ、意見交換が交わされましたが、ベラルーシ大統領がインド首相をベラルーシに招待し、首脳会談をする用意があることが伝えられたようです。

 そしてこのインドの外相はロシア外相と会談し、その席上でロシアを旅行していたインド人らが強制的にロシア軍に入隊させられ、ウクライナの戦地に派遣されていることについて「強い懸念」を表明しました。安全かつ早期の帰還を求めたとしています。
 怖くて、男性はロシアに旅行にも行けませんね。何となく、インド人のことを馬鹿にしているのかとも感じます。ベラルーシ人も男性は今、ロシアへ行かないほうがいいようです。

2024年7月2日。ウクライナ侵攻から862日目

2024-07-02 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月2日。
 輪番制のEU議長国に就任したハンガリーのオルバン首相は今日、ロシアの侵略後初めてウクライナの首都キーウを訪問しました。
 ウクライナ大統領と会談し、共同記者会見の席上でロシアとの和平協議実現に向け、一時休戦の検討を呼びかけるなど持論を展開しました。内容は当然ロシア寄りで、ウクライナ大統領はこの呼びかけに無反応。

 ハンガリーは天然ガスなどを依存するロシアとの協力関係を重視しており、ウクライナのEU加盟や、軍事・財政支援に否定的な態度を続けています。はっきり言って自国の利益が一番大事という立場です。確かに自分の国がいちばんかわいいので、戦争中こそうまく立ち回らないといけないと思っているのは分かるのですが、EUの足並みが揃わなくなっていて、何のための同盟とか連合なのか分からなくなっています。
 国連を一旦解体せよ、という声も上がっていますが、EUもそういう時期なのかもしれません。ウクライナ侵攻で、このような同盟国の立場がそれぞれ炙り出されていますね。
 ともかくウクライナからしたら、ハンガリーの首相が今わざわざキーウを訪問してもなあ、という感じだったのかもしれません。こういうの今の日本語で塩対応とか言うのでしょうが、実際には塩以下だったのではないですか。

2024年7月1日。ウクライナ侵攻から861日目

2024-07-01 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年7月1日。
 ウクライナ保安局(SBU)は今日、前日に計画されていたクーデターを阻止したと発表しました。
 SBUによるSNS「テレグラム」への投稿によると、首謀者らのグループは6月30日に首都キーウで暴動を起こし、その隙に議会を掌握して軍、政府指導部を追放する計画だったとされます。同グループとロシアの関係は不明。
 SBUによると、これまでに容疑者4人が特定され、すでに2人が拘束されました。有罪となった場合、最大で禁錮10年の刑が科されます。ベラルーシの現行の法律では、クーデターを計画しただけで実行しなくても、死刑判決が出せます。
 検事総長室は、首謀者が定員2000人のホールを借り、軍兵士や民間企業の武装警備員から議会襲撃チームを募っていたと述べました。どうしてこんな目立つことをするのでしょう。
 SBUによれば、首謀者はキーウや東部ドニプロなどから数人の共犯者を集めていたそうです。