前回の記事「133回目に当たるチロ基金の活動「ビタペクト2無料配布」について」でもお知らせしました。
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c5c13bdc865c7071c69c29024464ff6d
9月6日にビタペクトTと「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第123回目の配布を実施する予定でしたが、今回はビタペクトTを配布することができませんでした。
ビタペクトTの代わりに「ペクチン入りセルロース・ツルコケモモ」(250グラム入り)を4個をSOS子ども村にて保養滞在している2家族に渡しましたのでご報告いたします。
また「放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。これで今までに配布した「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは1620部となりました。
今回で通算133回目の配布となりました。延べ人数ですが、1620家族分の「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。
(これまでのビタペクト2配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)
http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215
(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13
(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b
(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)
http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html
(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)
http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html
(ビタペクトTを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所のサイトはこちらです。)
http://www.belrad-institute.org/
(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)
http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a
今回は2家族がクループキ市(チェルノブイリ原発から約340キロ)からSOS子ども村に保養滞在していました。それぞれの家族に話を伺いました。
(家族A)
お母さんが5人の子どもを引率していました。そのうち実子は4人で、1人は里子でした。
この家族にはペクチン入りセルロース2個を渡しました。
今回1人に1個のペクチン入りセルロースではなく、2人に1個にしたのはビタペクトTが1個152グラム入りであるのに対し、ペクチン入りセルロースは1個250グラムだからです。
これを分け合って飲むように指導しました。
それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにペクチン入りセルロースを飲むように勧めました。
母親(事故発生時10歳)10ベクレル
長女(10歳)21ベクレル ○
次女 (6歳)24ベクレル ○
三女 (5歳)30ベクレル ○
長男 (3歳)32ベクレル
女子(15歳)17ベクレル
子どもたちの健康状態についてお母さんから話を伺いました。10歳の長女は喘息を持っており、また食物アレルギーがあります。魚類はいっさいだめだそうで、甘いお菓子も食べられないそうです。
ミンスク州立病院のアレルギー科に通院したこともあるそうですが、現在のところよくなっていません。
私が会ったときもこの子はアレルギー反応のため、両手がガサガサに荒れていて、痛々しかったです。
他の子どもは特に持病などはなく、健康だというお話でした。
まだ小さい3歳の長男にはセルロースをあげることはやめておいたほうがいいというSOS子ども村の医師リリヤ先生のお話でしたが、お母さんは数値が心配で、微量を飲ませたいと話していました。話し合いの結果、下痢のような症状が出たらすぐに摂取をやめることで、飲んでみることになりました。
(家族B)
お母さんが7人の子どもを引率していました。そのうち実子は3人で、1人は養子、3人は里子でした。
この家族にもペクチン入りセルロース2個を渡しました。
それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。○印の子どもにペクチン入りセルロースを飲むように勧めました。
母親(事故発生時5歳)10ベクレル
長男(12歳) 0ベクレル
長女 (5歳)31ベクレル ○
次女 (3歳)29ベクレル
養子(11歳) 0ベクレル
女子(11歳)26ベクレル ○
男子 (8歳)22ベクレル ○
女子(10歳)25ベクレル ○
このうち11歳の里子と8歳の里子は姉弟です。
子どもたちの健康状態についてお母さんから話を伺いました。7年前に引き取ったという8歳の里子は長い間低体重、低身長でしたが、お母さんが食事に気をつけた結果、身長は伸びてきたそうです。しかし体重は少なく、貧血気味だということでした。
長女と次女も貧血気味なので、お母さんは食餌療法で改善したいと話していました。
他の子どもは特に持病などはなく、健康だというお話でした。
11歳の養子は今年の夏、ドイツへ保養に行っていたそうです。その成果が出たのか0ベクレルだったので、お母さんは喜んでいました。
こちらの家族でもまだ小さい3歳の次女にはセルロースをあげることはやめておいたほうがいいと話しましたが、このお母さんも数値が心配で、微量を試しに飲ませたいと希望していました。またペクチン入りセルロースをこれからもときどきは飲みたいと話していました。
(薬局で売られるビタペクトTより食料品店で買えるペクチン入りセルロースのほうが手に入りやすいです。)
画像は記念撮影のようすですが、保養には関係のない日本人2人も写っています。後ろに写っている白衣の女性は医師のリリヤ先生です。
今回もいつものように子ども達に折り紙、折り紙の作り方、羅臼昆布をプレゼントしました。
羅臼昆布の大きさにはびっくりしていました。子どもたちも半数以上が「海草が好き!」と言っていて安心しました。
魚でアレルギーがある女の子は昆布を食べてもいいのかしらと心配だったのですが、リリヤ先生は
「試しに少量食べてみて反応を見るように。」
とお母さんに話していました。
また今回は日本人の方の手作りアクリルたわしと手提げかばん(楽しいポケモン柄)も家族ごとにプレゼントしました。
「このたわしは洗剤をつけなくても汚れがよく落ちますよ。」
と説明すると、お母さんたちは驚いていました。
アクリル毛糸はベラルーシでも売られているのですが、アクリルたわしのことはベラルーシ人は知らないので作られていません。
「さっそく今日から使ってみます。」
とお母さんたちは興味津々でした。
これからベラルーシでアクリルたわしが流行るかもしれません。
最後になりましたが、「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や昆布、たわしやかばんなど子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に、この場を借りて深くお礼申し上げます。
今回配った4個のペクチン入りセルロースは先月行われた日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーでの売上金の一部を購入に充てました。関係者の皆様、本当にありがとうございます。
多くの方々に支えられて、この活動が続いています。
ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。