雑記帳
散歩しながらよくアーケード街を歩くのだが、その途中から路地を抜けて図書館に立ち寄っていくことがある。
NHKのオンデマンドでときおり見る『街道をゆく』シリーズの影響で、故・司馬遼太郎さんの原作のほうにも手を伸ばしてみている。読み始めてから2年くらいたつだろうか?
blogと同じく本を読むペースも遅く、特に難読熟語などに出会うと調べるのに時間がかかってさらにスピードが落ちる、という具合で。以前、「速読」がブームになってTVでその様子を見たことがあるが、とうてい信じられず、彼らは本当に読んでいるのか?…と、疑っていたこともあった。
今回借りてきたものも出だしでいきなり難解な?熟語で引っ掛かってしまった。

わざわざ画像にして貼り付けてみたものの…この熟語…ご存じですか? 読めますか? 意味がわかりますか?…司馬さんは、文章の中でこの四文字熟語をこう使われています。
〈…Aはすべてにおいて私よりすぐれていたが、ただ性格が難解な文章のように佶屈聱牙としている。…〉
「きっくつごうが」と読むらしく、さらにその意味を調べてみると…。
- 文章が難解で堅苦しく、読みにくいこと。転じて、頭がかたく、小難しいことをいうさま。
- 文章が難解で堅苦しく、理解しにくいこと 。
そんな意味があるようです。
…と、ホッと息をつく間もなく…。

なる不思議な言葉が…。う~む、まったくわからない…。
というわけで、またまた辞書やネットで調べる。
- 狭くむさくるしい町で行きづまってどうにもならなくなって死ぬこと。
- 薄汚れた町の片隅で野垂れ死にすること。
〈…ともかくAの壮(さか)んな――しかし内容不明の――志からすれば陋巷に窮死すべきものであった。…〉
「ろうこうにきゅうし」なんて…。
司馬さんの文章はときに脱線しつつ、難読難解語を我々に?突きつけてくる。
ああ、「佶屈聱牙」な性格の文章と語句に、まったく「陋巷に窮死」してしまいそうだ…。😅
店主の無謀な? ひそかな試み
(googleストリートビューで東海道五十三次)
~11・箱根 編~
(googleストリートビューで東海道五十三次)
~11・箱根 編~
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
参考資料は、「東海道中膝栗毛」(中央公論新社 マンガ日本の古典シリーズ)と歌川広重の浮世絵「東海道五十三次之内 箱根 湖水図」。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
歌川広重の画像は、下のリンク先よりダウンロードしました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
箱根宿~前編~
小田原の宿を早くに発った弥次さんと喜多さん。風祭まで来たところで弥次さんが一句…。
『人の足に踏めどたたけど箱根やま本堅地(ほんかたぢ)なる石だかのみち』
現在の国道1号線ではなく、内陸部側を通っていた旧東海道。下のビューは小田原市の旧東海道沿いにある「風祭一里塚」跡。日本橋から21番目の一里塚にあたる。
目の前に見えてきた箱根の山々。この山塊を越えた芦ノ湖の湖畔に箱根宿がある。
箱根湯本…店先で売っている土産物を見て回る弥次さん喜多さん。
きれいな店の娘に声をかけられ、あれこれ並んでいる品を見比べてみるのだが…。娘は他の客の相手もしていて手が離せない様子。
そこへ奥から出てきた婆さんが、「…ハイハイこれでおんざりますか ?…」と。
途端に不機嫌な顔をする弥次さん。どうやら婆さんの接客では不満らしい…。
日本橋から22番目の「湯本一里塚」跡(L字型の案内板は一里塚の案内板ではなく「白川洗石生家跡」の案内板)。少し奥に立っている一里塚の石柱は周囲の枝葉に隠れていてよく見えない。ちょうどよい角度がなく、ビューではこんな場合に不便です…残念😞
ガードレールの裏側から下へくだっていくと…その先には、「馬立場(馬の水やり場の休憩所)跡」「猿沢の石畳道」「猿橋」などがある。ビューでは見られないので…頭をのぞかせている矢印板だけでご勘弁いただきたい。
よく見えないかもしれませんが、「女転(ころ)し坂」という物騒な名の石柱が建ててあります(とがったような形の石柱…)。ここは急な坂が続いていて、馬に乗ったご婦人が落ちて亡くなったことがあるとか…で、この坂の名がついたようです。
「畑宿本陣」跡。畑宿の名主、茗荷屋畑右衛門の屋敷と庭園があったという。大正時代の火災で家屋は焼失したが、庭だけは残ったのだそうです(庭園は画面の奥のほうになります)。
「箱根旧道七曲り」付近。カーブミラーの右に見える階段から登っていけば、「橿木(かしのき)坂」の旧道に入っていく。
『橿の木の さかをこゆればくるしくて どんぐりほどの 涙こぼるる』
ビューの左側の階段を降りていけば、旧街道の石畳道の途中に「猿滑り坂」がある。ビュー右側の階段を登っていけば「追込坂(おいこみざか)」へ。旧道は、ビューでは見られないため…残念。😞
「権現坂」や「杉並木歩道橋」を経て、見えてきたのは芦ノ湖。ビューで大きく右側に映っているのは…「箱根神社」の鳥居です。
箱根宿~前編~
…後編へ続く…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
下のリンク先で、「かつての箱根宿」の写真を見られます。
1.
2.
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回のルート
小田原宿板橋(上方)口~箱根宿(箱根関所)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次回更新は…箱根宿~後編~。
3月になるのは確実…かと思われます。
よろしくお願いいたします。
店主の動画探索
徹底解説!歌川広重「東海道五十三次」⑪箱根 湖水図🏔山々と湖の大自然と大名行列の小さな人々を対比的に画く山水図
8分5秒(音量に注意してください)