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ラッシュ/プライドと友情です。見たのは字幕版です。ここからは一部ネタバレの可能性があるのでご注意を。
感想を一言でいうと、良い映画でしたし、面白かったですね。
私はこの時代のF-1はリアルタイムで見ていないので、正確なことは解らないですし、2人のプライベート部分はどこまで再現されているかは何とも。まぁ、事実を元にしたフィクションではあるでしょうね。
しかしながら、俳優陣が実に本人に似せて演じてますよねぇ。ニキとハントももちろんですが、クレイ・レガッツォーニも雰囲気バッチリ。すごいですわ~。
75年にハントはヘスケス卿が用意したプライベートチームで参戦し、この年で資産を使い切ってしまいレースが出来なくなり、そこへうまいことナンバー1ドライバーだったエマーソンが離脱したマクラーレンにうまいことシートに収まった、位にしか思ってはいなかったですが、映画の内容が事実だとしたならば、順風満帆にトップチーム入りしたわけではないのですね。
ジェームス・ハントはもちろん偉大なワールドチャンピオンである事は間違いないですが、私の中での認識がこの映画で少々変わりました。確かに結果だけ見るとニキ・ラウダが事故に遭ったからチャンピオンになれたように見えなくもないですが、それだけではないものもあったんだな、と。
残念なのはやはり、76年のチャンピオンはマグレではないんだという事をハント自身で証明出来なかったこと。本人は一度チャンピオンになれればそれで良いと思ったのかもしれないですけどね。
ハントは93年に45歳という若さでこの世を去りました。そのニュースを聞いたときは衝撃的でした。生前辛口解説で有名だった彼は、今回の映画についてどのような評価をするのでしょうね。
正に好敵手の二人。79年にはお互いシーズンを終える前にレースを引退。ラウダは81年に復帰し、84年に三度目のチャンピオンを取得した翌年完全に引退しました。しかしハントは二度と戻ってはこなかったあたり、実に潔いですね。
どこかのオーストラリア人とは・・・、いやそれはまあ余計な話ですね。
きっとそんなに興行上、良い映画に日本ではならないかもしれませんが、見ては損をする作品ではありません。若者や女性にも観てもらいたいですね~。