タイトル:愛より優しい旅の空
角川文庫 (著)柴田よしき
鉄道のサークルに所属する大学生の香澄を主人公にした物語です。
鉄道旅のさなか消息不明になった初恋の相手(叔父)の足跡を、鉄道サークルの熱い仲間たちに支えられながら、各地の鉄道を巡り、叔父がいなくなった本当の理由を見つけ出します。
鉄道の旅の中から、叔父に関わった人たちに出会い、叔父が何に悩み、何を見つけようとして、いなくなってしまったのか徐々に謎が解き明かされていきます。
鉄道の旅でしか味わえない旅の良さを、香澄を通して、一緒に車窓にいるような感覚で感じることができました。物語を通じて、人生の節目を迎え、新しく一歩踏み出すまでの葛藤も、自分事のように感じることができました。
物語の中で、東日本大震災で影響を受けた鉄道路線や地域のことも触れており、被災地域に鉄道を使って、旅してみたいとも感じました。
鉄道好きでない人も、手に取って読んでみると、どこか旅に出たくなると思うようなお話です。
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