こんにちは。
ゴールデンウィークは、結局、ゲームのイベントを走って、ますますゲームが上達し、ついでに、なんか変なモノを持ち込まれて四苦八苦してた。
Sさんの紹介って、どうしてこうも魑魅魍魎なんだろう。
今回は、広い邸宅住まいから、身内を全て失くしたある奥様から預かった、ジュエリー。
くださるって言うけど、わたし、自分お気に入りでないと、大事にしないタイプ。
と言うわけで、クラフトマンが、確かにわたしの使い古しの宝石を転売しちゃってたので、リフォームを兼ねて相談に行ってきた。
とか、言いたいところだけど、クラフトマンは、それをひと目見て、工房から出てけと言う有様。
仕方ないので、クラフトマンとお茶しに行って、そのジュエリーを眺めた。
うーん。クラフトマン曰く、どうしても嫌な気がするジュエリーなんだそうだ。洗ったり、磨き直したり、リフォームでなんとかならない。これ、家傾くぞと。
嫌な気がするから、お宅に持っていくんでしょう。と言ったら、冗談じゃない、扱ってるうちにウチが潰れるわ。と。
で、ちょーっとちょーっと、なんか閃いたの。御徒町に、因縁のあるジュエリー買い取り大好きっ子のおじさんが居たなと。
それで、クラフトマンにお礼を言って、因縁のジュエリー買い取り魔に、アポ取って行ったわけ。
すごーく誉めそやしてさ、予想以上の倍以上の金額で買いたいけど、本来の持ち主の意向はどうかって。これ、喜ぶ外国の方がいるんだって。もう、セッティングも、全て、パーフェクト。
んで、奥様にお尋ねしたら、凄い顔で、「縁は異なこと」と、ぐしゃぐしゃに笑うんだよ。Sさんが、心折れたわたしに帰り、パフェを奢ってくれた。
何があったのか、オチが知りたいよ。ああ、やっぱいい。
で、預けておいた魔王に買い取りをお願いし、お金は、奥様の口座に振り込んで頂いた。
ウチはね、鬼がいるから、そのジュエリー持ってても、家が傾くことはないんだって。実際、凄い怪奇現象が起きたけど、大した部類じゃない。
中国から帰りたての鍼灸の先生が、そのジュエリーを見たいというので、見せに行ったら、また凄まじいものですね。僕、そういうのは信じないんですけど、これ見てると、心病んじゃうって言うんですよ。
ジュエリーは、洋行帰りが流行ってた頃、欧州から買って帰ってきたんですって。
因縁のあるジュエリー好きの方がいて良かったですけれど、一応ジュエリー売れたの、地金や石を考えても、高い値段なわけ。どこかの王朝の形見かとも思ったんですけれど。
だからと言って、コレクションする気なし。
Sさんが奥様を今、頻繁に訪ねてる。
わたし思うんだよね。縁ってあるんだって。きっと、魔王はひと目見て、買い手が思いついたんだと思う。
ああ、そこから先は、もう知りたくない。
朋