時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

晩秋の紀州山中巡り-04~丹生都比売神社から龍神温泉までの道程 ①

2019-03-03 17:32:54 | 近畿/日本
 丹生都比売神社の参拝を終え、この日の宿泊地である龍神温泉へ向け、バスで出発します。

 <<晩秋の紀州山中巡り-03>

 まずは丹生都比売神社から高野山まで向かい、高野山でバスを乗り換えて、紀伊山地の奥深くへと分け入ります。
 龍神温泉へと至るバスが出発する、護摩壇山という山の頂上近くの道の駅までは、山上の雄大な風景が広がる道程でした。

 <高野山麓世界遺産アクセスバス>(9月中旬~11月下旬の土・日・祝日運行)
 <世界遺産「高野山・熊野」聖地巡礼バス>(4月~11月運行)


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 丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)の境内へと通じる、立派な外鳥居。
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 鳥居の傍らには、社号標の大きな石碑がありました。
 当然ながら、「売」の字は旧字の「賣」となっていますね。

 丹生都比売神社を辞去して、この日宿泊する予定の龍神温泉へと、出発します。



 バス停がある、丹生都比売神社の駐車場前にて。
 道路脇には、世界遺産を擁する天野地区への来訪歓迎を記した横断幕が張られていました。
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 六角形の県道標識が立っている所を左へ入った駐車場内にある、丹生都比売神社前バス停から、バスに乗車します。
 丹生都比売神社は、この駐車場の奥の方向にあります。



 駐車場内に立てられた、丹生都比売神社前バス停。
 間もなくやって来るであろう、このバス停始発のバスを待ちます。

 乗車予定のバスの運行会社である、南海りんかんバスの停留所の他に、地元かつらぎ町のコミュニティバスのものもありました。



 近くにある別の駐車場から、県道をバックしてバス停へと入ってきた、高野山奥の院前行の「高野山麓世界遺産アクセスバス」。

 高野山麓世界遺産アクセスバスは、橋本駅前~丹生都比売神社前の系統と、丹生都比売神社前~高野山奥の院前の系統の、2系統に分かれて運行されていました。
 丹生都比売神社前~高野山奥の院の区間も、橋本駅前発のアクセスバス車中で購入した「高野山麓世界遺産ぐるっとパス」が有効です。



 丹生都比売神社前を出発したバスは、しばらく天野の田園風景の中を快走。
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 眺めていても気持ちの良い、秋晴れの空の下、暖かな午後の陽射しを浴びながら、一路高野山へ。
 空に浮かぶ雲も、のどかな山里の眺めにアクセントを添えていました。



 天野の盆地から山中へと分け入り、標高を上げていきます。
 いつしか、標高も尾根近くまで上ってきたようです。
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 高野山へと上る一本道は、一応センターラインのある対面通行の国道480号線ですが、秋の休日ということもあり、高野山へと向かうバス等大型車両の通行も多く、山中の数多いカーブ区間で車列が詰まって、渋滞となっていました。。。
 言わずと知れた、弘法大師・空海が開祖である高野山真言宗の総本山である金剛峯寺を擁する、高野山の入口にあたる、大門が小さく見えてきました(画像正面の尾根筋の中央から左端の中間辺り)が、渋滞に巻き込まれて、中々車列が進みません;;



 大門を、可能な限りズームアップ。
 バスは、この大門の傍らを、大門の背後方向へと進んでいきます。

 見えているのに、中々近付くことができないのは、やはり焦りますね。
 この後、高野山内のバス停で別のバスへ乗り継ぎが必要で、接続時間がこのバスの定時到着で13分…乗り継ぐバスが遅れることは基本的にあり得ない状況で、この時既に5分程の遅れが生じていました;
 とても長く、貴重に思えた、渋滞停止時間でした。



 大門を過ぎて、高野山内へと進入後も、道路は人と車とで渋滞気味。
 ノロノロ運転で、乗り換えの千手院橋(東)バス停へ到着したのは、接続するバスの出発3分前;;

 ギリギリで何とか間に合った幸運を弘法大師様に感謝し(^^;)、ここまで運んできてくれたアクセスバスを見送ります。



 アクセスバスを見送ると程なく、乗り継ぐ護摩壇山(ごまだんざん)行の『「高野山・熊野」聖地巡礼バス』がやって来ました。
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 日曜日であるこの日、2便出ている聖地巡礼バスの2便目(つまり、最終便)であるこのバスに乗り遅れると、今回の旅程全体が崩壊するため、絶対に乗り遅れる訳にはいきませんでした;;
 千手院橋(東)まで乗車してきたアクセスバスも、丹生都比売神社を参拝してこの聖地巡礼バスに乗り継ぐことができるのは、1日3便あるバスの内で乗車してきた便のみ。
 選択の余地なしの、今回の旅程最大の懸念事案をギリギリでクリアして、大いに安堵しました(^^;)

 高野山と熊野という、2つの世界遺産を結んでいる聖地巡礼バスは、南海高野線の高野山駅前から龍神温泉を経由して熊野の本宮大社前までの区間を走行します。
 高野山駅前~護摩壇山の区間は南海りんかんバスが、護摩壇山~本宮大社前の区間は龍神バスが、それぞれ運行を担当して、護摩壇山でバスを乗り換えるという、ユニークな運行形態となっています。
 事前予約制で、ネットでの予約も可能です。



 聖地巡礼バスにも、千手院橋(東)からかなりの人数が乗り込みましたが、ほとんどの人が奥の院前で下車。
 奥の院前出発後の車内は、このとおり、運転士さんを含めても数人が乗車するのみという、ガラガラの状態となりました。

 千手院橋(東)まで乗車してきたアクセスバスの終点である、奥の院前で乗り継いでもよかったのですが、乗り継ぎの便宜等を考えて、千手院橋(東)で乗り継ぎましたが、トイレも近くにあったし、この乗り継ぎにして正解でした!



 奥の院前を出発すると、人や車で賑わう高野山境内も尽きて、再び深い紀州の山中へ。
 断続的に続く上り坂を進み、更に高度を稼ぎます。

 この道路(国道371号線)の、奥の院附近から龍神温泉のある和歌山県田辺市龍神村までの区間は、「高野龍神スカイライン」とも呼ばれています。
 リンク先に記述のある環境破壊等の問題も抱える路線ですが、和歌山県東部の山地エリアを貫き和歌山県南部の太平洋岸へと至る、紀伊半島を縦断する重要なルートの一翼を担っています。



 稼ぎ続けた高度は、いつしか1,000m級にまでに至ってきました。
 道路際の木立の間から覗く車窓風景も、周囲の尾根筋を広く見渡す眺めへと変貌。
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 午後の眩しい日差しを浴びる山肌を覆う明るい緑と、手前の道路際の木立とのコントラストが、印象的でした。

 この先、遥か太平洋岸へ達するまでは紀伊半島の山並みが続き、龍神温泉の手前まで、道路やそこを走る車以外、人工物を目にすることがほとんどなくなりました。



 標高1,000mを超えてくると、道路からの眺めも、広々とした展望が開けてきますね。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 適度に雲が浮かぶ、快晴に恵まれたこの日の天候もまた、この絶景をもたらしてくれました♪
 視界を遮るもののない雄大な景色と、広大な青空…爽快な絶景です!

 こうして眺めてみると、この辺りの山並みは、峻厳な山地というよりも、高原のような印象ですね。



 比較的なだらかな山容とはいえ、日本最大の半島である紀伊半島を形成している山地だけに、眺めからでも実感することができる山深さです。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 一つ上の画像から10分程しか経過していませんが、晴れ渡っていると思っていた空模様は、かなりの雲が出てきていました。
 これも、変わりやすい山の天気、ということなのでしょうか。



 逆光になると、山々の連なった風景も、それまでのそれとはまるで異なる情感を纏います。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 明るい空を背景にして、尾根の頂の木立が、櫛のようなシルエットを浮かび上がらせている様子は、とても印象的な眺めでした。
 これまで走行してきた高野龍神スカイラインの道路が、山肌に一条の筋を穿っています。

 13時20分に丹生都比売神社を発って、走行すること47km強…50km程の距離を1時間45分程掛けて、時刻は15時を回りました。
 間もなく、標高1,000m超の山上にあるこのバスの終点、護摩壇山へ到着します。

 <晩秋の紀州山中巡り-05>>



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2 コメント

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Unknown (タヌ子)
2019-03-11 01:15:44
旅館も予約してあったでしょうし、バスの乗り継ぎに遅れたら、旅館のドタキャンかタクシー利用しかないですよね。
taろうさんの普段の行いの良さを弘法大師様が見ていらっしゃった結果でしょう。
私だったら絶対乗り遅れてたはず(笑)
山々が連なる風景、逆光のお蔭で神秘的。神々の存在を感じますね。
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タヌ子さん。 (taろう)
2019-03-13 18:28:58
仰るとおり、この乗り継ぎに失敗すると、キャンセル料+旅程取り消し又はタクシー代の手痛い出費を覚悟せざるを得ず、渋滞で遅れ始めてからは、気が気ではありませんでした(^^;)
ギリギリで乗り換えられた時には、自然と弘法大師様へ手を合わせ、頭を垂れる気持ちになりました。
タヌ子さんも、以前高野山へご友人をお連れしているので、きっとご利益がある筈です!
山深い山上の雄大な眺めは、素晴らしく、古来から信仰を集めてきたパワーもあって、日射しもより神々しく感じられるのでしょうね。
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