リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

トキの死 その1

2008-12-18 10:28:20 | アユの流し目/雑記帳
放鳥されたトキ1羽死ぬ、新潟・佐渡の加茂湖近く(読売新聞) - goo ニュース

 意外なくらい、放鳥したトキに関するニュースは少ない。豊岡のコウノトリと比較しての話だが。
 
 放鳥の日にはちょうどラオスに行っていてニュースに接していないこともあるのだけれど、豊岡のコウノトリ放鳥と比べて、トキに関する報道は少ないように思う。不明だった個体が本州に飛んでいって、関川村で確認されるなど、興味深い話題は多いと思うのだけれど、関心の持って行きようについて、両方の事例の違いをみると面白いかもしれない。

 さて、トキが死んでいるのが確認された。
 NHKのBSニュースはかなり丁寧にトキを追っているので、前日の夕方、トキがケガをして木に留まれないらしいというニュースはみた。
 新穂の山林から田んぼにかけてというあたり、タヌキがたくさんいる。昼間でも見かけることがあるが、夜間に赤外線の記録装置を置いたら、タヌキだれけだった。木に止まれないとやばいな、そう思っていたが、不幸な結果になった。

 木に留まれなくなった状態で、トキを捕獲することはできなかったか?そんな考えも浮かぶのだが、イカンせん、飛ぶ鳥の場所を探すのは大変である。残念なのは、トキにはアルゴスは付けてあるものの、ラジオタグは付けられていないことだ。 この項つづく



☆テキスト版

放鳥されたトキ1羽死ぬ、新潟・佐渡の加茂湖近く
読売新聞2008年12月15日(月)10:45

放鳥されたトキ1羽死ぬ、新潟・佐渡の加茂湖近く
(読売新聞)

 9月に試験放鳥された国の特別天然記念物トキ10羽のうちメス1羽(1歳)が14日、新潟県佐渡市で死んでいるのが見つかった。

 野生復帰を目指して自然に放たれたトキが死んだのは初めて。

 環境省によると、佐渡島の加茂湖近くの山林で、トキを観察している男性が14日午前10時半頃、羽や骨が散乱しているのに気づき、環境省佐渡自然保護官事務所に連絡した。

 死んだトキは一緒に放鳥されたオス(2歳)と10月下旬から佐渡島で行動を共にしており、繁殖に期待が寄せられていた。ところが、佐渡市内の水田で今月9日、ほとんど動かなくなっているのが確認され、環境省が監視を強化していた。

  死骸 ( しがい ) は骨だけの状態で、野生動物に食べられたとみられ、環境省で死因を調べる。「佐渡とき保護会」元会長の佐藤春雄さん(89)は、「かつてタヌキやイタチなどに食べられたトキを確認したことがある。自力で飛べなくなって襲われたか、死んだ後に食べられたのではないか」と話している。

 環境省佐渡自然保護官事務所の岩浅有記・自然保護官は、「野生復帰に向け、多くの市民らに協力してもらってきたので残念。野生では様々なことが起こると想定され、今回の結果をしっかりと分析して今後の放鳥に生かしたい」としている。


☆時事通信
放鳥トキ、1羽死ぬ=タヌキに襲われる?-佐渡の山中
時事通信2008年12月14日(日)16:30

 新潟県佐渡市で9月、野生に復帰させるため放鳥された10羽のトキのうち、1羽が14日午前、同市の加茂湖近くの山中で死んでいるのが見つかった。放鳥トキの死が確認されたのは初めて。

 同省によると、市民が午前10時半ごろ、杉林の中で、約10メートル四方の範囲に多くの羽や少量の骨が散らばっているのを見つけた。

 佐渡トキ保護センターの金子良則獣医師は、骨が散乱していたことから、9日か10日ごろにあごの力が強いタヌキに襲われたとみている。3、40メートル離れた場所にタヌキのふんもあったという。

 羽の一部に個体識別用の着色が見られ、足輪などから死んだのは1歳の雌と判明した。今後、新潟大学の協力を得ながら死因を分析する。 


☆毎日新聞

<トキ>放鳥のメス1羽、死ぬ 「繁殖の期待、がっかり」--新潟・佐渡
毎日新聞2008年12月15日(月)18:00

 新潟県佐渡市で9月に放鳥されたトキ10羽のうち、足を負傷したとみられていた1歳のメス1羽が14日、同市中央部の加茂湖近くの林で死んでいるのが確認された。放鳥されたトキの死が確認されたのは初めて。環境省は死骸(しがい)を回収し、死因などを調べる。

 同省によると、14日午前10時半ごろ、加茂湖近くの林の中で、トキが死んでいるのを市民が見つけた。連絡を受けた同省佐渡自然保護官事務所の岩浅有記自然保護官が、足輪から1歳のメスと確認した。半径10メートルの範囲で羽根や骨の一部が散乱しており、動けなくなったところをタヌキなどに襲われた可能性があるという。

 このトキは放鳥約1カ月後の10月下旬から2歳のオスと行動を共にしており、つがいの形成に期待が寄せられていた。しかし、今月9日には餌場に約5時間もとどまるなどの異常行動が観察されたり、黒っぽい鳥に襲われたとの目撃情報もあったりしたため、同省が捜索していた。

 岩浅自然保護官は「大変残念。分析を進めて今後の放鳥の参考にしたい」と話した。また、トキの保護に努めてきた「佐渡とき保護会」顧問の佐藤春雄さん(89)は「あのトキは繁殖の期待が一番大きかっただけにがっかりしている。死亡した原因をしっかりと突き止め、今後の放鳥に役立ててほしい」と話している。

 放鳥されたトキ10羽のうち、死んだトキを含む8羽は佐渡市内にとどまっていた。1羽は海を渡って本州の新潟市内で確認され、残る1羽は行方不明になっている。【畠山哲郎】

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