メコンオオナマズ メコン本流ダム建設予定地で捕獲される。
○ メコンオオナマズがメコン河本流ダム(ドンサホンダム)建設計画地で捕獲された。メコンオオナマズの移動にダム建設が障害となることが確認された。
・ 捕獲されたメコンオオナマズの体サイズ
全長 252cm 体重は未計測(推定200kg以上 注 他の個体の計測事例から推定)
・ メコンオオナマズの希少種としてのランク
IUCN (世界自然保護連合) 絶滅危惧 ⅠA類
SITES (ワシントン条約) 付属書1 (研究目的での持ち出しに限り許可されるが、原産国、輸入国、双方の政府許可が必要)
例)IUCN、SITES ともにジャイアントパンダと同じランクの稀少性!となっており魚類では最高ランクの希少生物。
・ 採捕の状況
2009年10月22日、早朝、ラオス南部 チャンパサック県、ドンサホン(サホン島)のフーサホン(サホン水路)のリー(大型の簗)にて捕獲される。
捕獲したのは ハンサホン村の漁師 uwannさん(40歳)。
捕獲されたメコンオオナマズは県都 パクセの水産局に買い取られた。
注)メコンオオナマズはメコン流域の各国で捕獲禁止となっている。ただし、今回捕獲されたリーという漁法は特にメコンオオナマズを対象とする漁法ではなく、“アクシデント”で捕獲された事から処罰の対象とはなっていない。
Uwannさんは捕獲直後、6:00に関係官庁に連絡している。ニイムラはUwannの友人のAceより電話連絡を受けた。捕獲地点の島ではない島にいたことから、自転車と舟、徒歩により2時間後に現地に到着。
・ メコンオオナマズは簗から下ろされた時点では生きていたもようだが、ニイムラが現地に到着した時点ではすでに死んでおり、荷車に乗せられてハンサホン村に運ばれていくところだった。ニイムラが確認して、写真、映像を記録し、DNA分析用のサンプルを採取した。
・ メコンオオナマズとは
メコンオオナマズは大型になると体長3m、体重300kgを越える世界最大級の淡水魚で、メコン河流域を自然分布域としている。生態に関しては不明の点が多いが、メコン河中下流域で成長して、産卵期にはメコン本流を遡って上流に移動し、タイ北部、ミャンマー、ラオス国境付近で産卵を行うと考えられている。
・ 大型になり、味覚的にも美味しいとされており漁獲圧が高く近年は急激に数を減らしており、最盛期(70年代)にタイ1国で数十匹捕獲されていたのが現在は年に0から2尾程度となっている。2001年はカンボジアで1個体(時期不明)タイで1個体(5月)に捕獲された。
・ メコン本流のダム建設
メコン河本流には源流域の中国を除き8箇所でダム建設の計画がある。メコン河が国際河川であり各国間の調整が難しいことと環境への影響が大きいことから計画されていても着工の予定がある計画は少ないが、最も早く建設が開始される可能性があるのでがドンサホンダムである。
・ ドンサホンダム計画地点はラオスの南部カンボジア国境付近に位置している。この付近でメコン本流は多数の中州(島)により枝分かれして流れている。中州の上下流に落差があることから殆どの分流が滝となって流下しており落差30m、幅数十キロに及ぶ巨大な滝が連なる地形となっている。
・ ドンサホンダムは多数の分流の中にあって、落差が小さく、滝がない流れとなっており、メコン河の流量が低下する乾季においても流れが途絶えることはない。いうならば、メコン本流の「魚道」として回遊魚類の移動経路となっている。その魚道を堰き止めることからドンサホンダムはメコン流域に与える影響が大きいとして下流域のカンボジア、上流にあたるタイは建設に反対しているが、計画地がメコン河の中で、ラオス国内のみを流れることからラオス政府は建設を開始しようとしている。メコンオオナマズは下流域カンボジアのトンレサップ湖からミャンマー、ラオス、タイの国境近くの上流まで回遊することから絶滅のおそれが大きいとされている。
○採補地点
概略地点図
地点 詳細 黄色マークの地点
○捕獲した漁具 リー(簗の一種)と漁師のUwannさん
○体長 最大体福を計測する。
○全長は252cmあった。
関連資料
○ナショナルジオグラフィックマガジン
「メコンオオナマズ」→
「ダムに脅かされる世界最大のナマズ」→
○メコン・ウォッチ
「ドンサホンダム」→
「ラオスのメコン河ダム建設計画に高まる不安」→
○ メコンオオナマズがメコン河本流ダム(ドンサホンダム)建設計画地で捕獲された。メコンオオナマズの移動にダム建設が障害となることが確認された。
・ 捕獲されたメコンオオナマズの体サイズ
全長 252cm 体重は未計測(推定200kg以上 注 他の個体の計測事例から推定)
・ メコンオオナマズの希少種としてのランク
IUCN (世界自然保護連合) 絶滅危惧 ⅠA類
SITES (ワシントン条約) 付属書1 (研究目的での持ち出しに限り許可されるが、原産国、輸入国、双方の政府許可が必要)
例)IUCN、SITES ともにジャイアントパンダと同じランクの稀少性!となっており魚類では最高ランクの希少生物。
・ 採捕の状況
2009年10月22日、早朝、ラオス南部 チャンパサック県、ドンサホン(サホン島)のフーサホン(サホン水路)のリー(大型の簗)にて捕獲される。
捕獲したのは ハンサホン村の漁師 uwannさん(40歳)。
捕獲されたメコンオオナマズは県都 パクセの水産局に買い取られた。
注)メコンオオナマズはメコン流域の各国で捕獲禁止となっている。ただし、今回捕獲されたリーという漁法は特にメコンオオナマズを対象とする漁法ではなく、“アクシデント”で捕獲された事から処罰の対象とはなっていない。
Uwannさんは捕獲直後、6:00に関係官庁に連絡している。ニイムラはUwannの友人のAceより電話連絡を受けた。捕獲地点の島ではない島にいたことから、自転車と舟、徒歩により2時間後に現地に到着。
・ メコンオオナマズは簗から下ろされた時点では生きていたもようだが、ニイムラが現地に到着した時点ではすでに死んでおり、荷車に乗せられてハンサホン村に運ばれていくところだった。ニイムラが確認して、写真、映像を記録し、DNA分析用のサンプルを採取した。
・ メコンオオナマズとは
メコンオオナマズは大型になると体長3m、体重300kgを越える世界最大級の淡水魚で、メコン河流域を自然分布域としている。生態に関しては不明の点が多いが、メコン河中下流域で成長して、産卵期にはメコン本流を遡って上流に移動し、タイ北部、ミャンマー、ラオス国境付近で産卵を行うと考えられている。
・ 大型になり、味覚的にも美味しいとされており漁獲圧が高く近年は急激に数を減らしており、最盛期(70年代)にタイ1国で数十匹捕獲されていたのが現在は年に0から2尾程度となっている。2001年はカンボジアで1個体(時期不明)タイで1個体(5月)に捕獲された。
・ メコン本流のダム建設
メコン河本流には源流域の中国を除き8箇所でダム建設の計画がある。メコン河が国際河川であり各国間の調整が難しいことと環境への影響が大きいことから計画されていても着工の予定がある計画は少ないが、最も早く建設が開始される可能性があるのでがドンサホンダムである。
・ ドンサホンダム計画地点はラオスの南部カンボジア国境付近に位置している。この付近でメコン本流は多数の中州(島)により枝分かれして流れている。中州の上下流に落差があることから殆どの分流が滝となって流下しており落差30m、幅数十キロに及ぶ巨大な滝が連なる地形となっている。
・ ドンサホンダムは多数の分流の中にあって、落差が小さく、滝がない流れとなっており、メコン河の流量が低下する乾季においても流れが途絶えることはない。いうならば、メコン本流の「魚道」として回遊魚類の移動経路となっている。その魚道を堰き止めることからドンサホンダムはメコン流域に与える影響が大きいとして下流域のカンボジア、上流にあたるタイは建設に反対しているが、計画地がメコン河の中で、ラオス国内のみを流れることからラオス政府は建設を開始しようとしている。メコンオオナマズは下流域カンボジアのトンレサップ湖からミャンマー、ラオス、タイの国境近くの上流まで回遊することから絶滅のおそれが大きいとされている。
○採補地点
概略地点図
地点 詳細 黄色マークの地点
○捕獲した漁具 リー(簗の一種)と漁師のUwannさん
○体長 最大体福を計測する。
○全長は252cmあった。
関連資料
○ナショナルジオグラフィックマガジン
「メコンオオナマズ」→
「ダムに脅かされる世界最大のナマズ」→
○メコン・ウォッチ
「ドンサホンダム」→
「ラオスのメコン河ダム建設計画に高まる不安」→
うまいとのこと,たべたかったな.