あめつちの詩

「あめつち」に響く歌声の持ち主「にいや」こと「新屋まり」が奮闘の日々を綴る。

プチ旅~奈良県明日香村

2024-11-20 | 

昨今、我々世代がイメージする

「ホテル」の概念が急速に変化

している。

神戸市のカプセルホテルは

フロントは極狭で自分の寝床は

ドアを開けて外階段を上がる。

お風呂は広いがロッカーと

手荷物入れ、洗面所とトイレは

それぞれが別の場所にあり

私の脳はレイアウトに整合性がない

と判断した為に館内で何回も

迷うことになる。

で、ずらっと並ぶ箱の上段が寝床。

突起物に足を掛けて手すりにぶら下がり

重たい身体を箱内に滑り込ませる。

夜中トイレに行くたびにだ(爆)

私より高齢者には無理に違いない。

股関節痛であまり熟睡もできず。

翌朝バイキングが女性好みで

美味しかったので気分よく出立した。

近鉄奈良駅でYさんと待ち合わせ。

先だって奈良県光明寺さんの法要で

歌わせて頂けたのはYさんの

ご紹介があったから。

その折りYさんから聖林寺の観音様を

是非とも見ておいた方が良いと

進言を頂いた。

有名な国宝の十一面観音。

友人たちのフラ発表会見学と

抱き合わせた次第だ。

※写真は薬師寺

電車で向かう途中に一面ススキの

広い原っぱに壮麗な建物が2つ。

平城京跡の公園だった。

30年近く前になるがわざわざ

ここまで来たことを思い出した。

当時は宮城がまだ再現されて

いなかった。

草が生えた広い空き地で

「何もない」と思ったことだけは

はっきり覚えている。

この日はススキも建物も

はっとするほど美しくて迫力があった。

しばし1000年前にトリップした。

Yさんが桜井市や明日香村方面に

車で連れて行って下さった。

11月半ばとは思えないほど暖かい

日だった。

Yさんのおかげで良いドライブ日和。

せっかくの奈良路。

ルート上にある薬師寺へ。

伽藍や仏塔が青空に映えて

素晴らしく美しかった。

ご本尊は薬師如来。

右手を広げて私を照らして下さる。

如来から発する光りの糸が

私の胸を貫いてくるよう。

光り糸のネットワークに私を

組み込んで頂いたように感じて

力を頂いた。

薬師如来とのご縁を感じた。

そこから聖林寺へ。

ご住職は若い女性。

自ら受付に座っておられた。

Yさんとは既知だった。

ちょうど期間限定の曼荼羅が展示

されていた。

南北朝時代の物とは思えないくらい

色彩が綺麗だった。

長い年月を代々守る方が居て

その責任を全うされたから

拝見できている。

そのこと深い敬意を表したい。

御本尊は石仏の子安延命地蔵菩薩。

大きな顔がど~~~んと出迎える。

屋根付き階段を上がり別棟へ。

大きな十一面観音様とご対面した。

現代的な美しい空間に立っておられた。

※写真撮影不可

この新しい今風のお堂は

クラウドファンディングの資金で

出来たそうだ。

見上げるほど大きくて流麗なお姿。

指先やまとう衣の伸びやかで

優美な曲線が美しくてずっと見て

いられる。

観音様はどの仏様も中性的だが

とりわけ男性的なお顔と姿。

胸板や背筋が盛り上がっていて

どっしりと力強く大地に立ち、

存在感を示しておられた。

目線は遥か遠くにあって、

民衆に慈悲や救済を施すよりも、

宇宙規模のダイナミックなレベルで

働いておられる眼差しなのだった。

眺めの良い外廊下にしばし座る。

凄く気持ち良い。

石舞台は多くの修学旅行生で

賑わっていた。

7世紀に造られたそう。

被さっていた土が全て流れて

石造りの墳墓しか残っていない。

ブラウスでも良いくらい暑くて、

墳墓の中に入るとひんやりと涼しい。

誰を埋葬したか不明。

一説には蘇我入鹿の父・馬子とある。

そこから飛鳥寺へ移動。

日本初の本格的な寺院だそう。

仏教が大陸から伝来した頃に

建立されたのでしょうね。

神道の時代だから仏教は

‘新興宗教’だったはずで、

神道を重んじる階級には

脅威とされた向きもあったか。

それともこの頃にはもう

政治的に利用されたのかな。

平安時代にキンキンラキンの

仏像がたくさん建立されたのは

為政者が権力を誇示する為だった

という。

境内の一歩外は長閑な田園が

拡がっているがすぐ目の前に

蘇我入鹿の首塚がある。

「乙巳の変」で討たれたというが、

どうも人名や相関関係が頭に

入らないので理解できず。

なのに以前からこの首塚が

気になっていた。

どちらかというと入鹿さんに同情する。

お参りできて気がすんだ。

いつの世も為政者によって

歴史が書き換えられてきた。

現代の政治においても真偽の

ほどを巡り「闘争」が繰り広げられて

いるのです。

Yさんのおかげで広範囲を回ることが

できた。

JR奈良駅まで送ってもらいお別れ。

小腹が空いて念願の「柿の葉寿司」

を買って車内で食べた。

晩御飯のつもりだったのにね。

ランチの葛おかゆと葛餅は

凄く美味しかったが消化が早い。

それにしても旅行者が多い。

新大阪の売店の行列には面食らう。

斎藤元彦氏の街頭演説の次に凄い。

色々書きました。

実は二晩費やした。

長文を最後まで読んで頂き

有難うございます。

結論:どこへも単独行だが

行先に友人がいる旅は楽しい。

 

 


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