日本共産党議員団は本日、2025年2月議会を中心に市政報告会を市内で開催し、約30人が参加しました。
最初に村上和繁議員から、物価高と暮らし応援、鉄道高架事業は住民投票で、太陽光発電施設の規制などについて全般的なことを報告しました。
続いて私は以下の内容の報告をしました。
その後会場から8人が意見を述べました。🙋
議員団では会場からの発言といただいたアンケート結果を基に「市議団だより」を発行することにしています。
私の報告の要旨 🤛
ジェンダー平等 選択的夫婦別姓制度をめぐる水面下のたたかい 
今議会で審議された意見書の中には、選択的夫婦別姓制度の導入を求めるものはありません。表面上、議事録上は確かに何もなかったのですが、水面下ではいろいろな駆け引きがありましたので、そのことについてご報告します。
釧路市議会では幹事長会議で各会派からの意見書の提案とか賛否、本会議に上程するかなどを決めます。今議会の冒頭で公明党から「選択的夫婦別姓制度の法制化に向けた議論の促進を求める意見書案」が提案されました。中身を見ますと「積極的な議論を行うよう」と書いてあって法制化を求めるとはなっていないとか、「家族の一体感を守ることの両立をはかる」とか根拠のない表現も一部にはありましたが、全体的には選択的夫婦別姓制度を肯定する立場からの内容でした。
一方参政党から「選択的夫婦別姓制度を導入せず、旧姓の通称使用の法制化を求める意見書案」が出されました。内容は国民の多数が現行の同姓の望んでいるとか、親子で苗字が違うといじめにあうとか、家族の一体感がなくなるとか、夫婦同姓は日本しかないことも文化を考えれば何ら批判されるべきことはないという、全く話にならない内容です。共産党議員団ではこの案が本会議で提案された場合、反対の立場から討論をしようと準備を進めていました。
このような相対立する意見書案が同じ議会の幹事長会議に提案されることは珍しいです。持ち帰って各会派で話し合いが行われました。その結果自民党からは公明党案の本文にある「選択的夫婦別姓制度の早期法制化に向け」という箇所を削るなら賛成するという意見がでました。公明党はその通り修正したうえ、改めて幹事長会議で各会派の態度を確認しました。
その結果公明党案に賛成したのは参政党を除く全会派、一方参政党案に賛成は参政党1人のみという結果になりました。しかしここからが重要ポイントです。このまま公明党案を本会議に上程し採決にもちこめば、22対1で圧倒的大差で採択されるのに、公明党は自ら取り下げると言い出したのです。公明党は前回一致にこだわっているようで、前回一致にならない意見書案は基本的に取り下げるという判断をしています。一方参政党案は賛同者が3人以上いない意見書案は上程できないというルールがあるため、取り下げではなく、規則に基づいて提案できないことになりました。
本会議という公の場で審議されなかったので、議会だより上、あるいは議事録上、選択的夫婦別姓制度の意見書をめぐる攻防は残らないことになります。幹事長会議というマスコミにも公開していない、録音もしない、議事録も残さない、昼休み休憩中に集まって行う非公式の場ではたたかいがあったことはこの場をお借りして報告させてもらいます。
