雲九のもくもく覚書

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「この地球(ほし)にすんでいる僕の仲間たちへ」

2007年08月16日 | 借用品(図書館)
5月に借りた手芸の本がどこにまぎれこんだものか
ずっと行方不明であやうく貸出停止処分を受けるとこでした。

すんでのところでそれを回避したところへ折りよく来た本。
これもNHKだかの番組を見たのがきっかけでした。
この本の著者、東田直樹くんに密着取材したもの。
あまり全部きっちり見ていた訳ではないけど、
自閉の子が「飛び跳ねる理由」を自ら解説というのに
なんとなく興味を覚え検索でたどりついたこの本を予約。

この地球(ほし)にすんでいる僕の仲間たちへ―12歳の僕が知っている自閉の世界
東田 直樹,東田 美紀
エスコアール

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ぱらぱらっと読んでまず覚えたのが息苦しさ。
全てわかっているんだけど心と行動が結び付けられない、
その苦しさを紛らわせるための行動でまたさらに誤解される、
それを発散させる適当な術が見当たらない、
などなどなんという苦しさだろうと…。

いつものお決まりのパターンに少しでも変更があると
気が変になってしまうのではないかという恐怖に襲われる
というくだりがありましたが、それだけ必死で均衡を
保っているところへ変更は御免蒙りたいと思いますよね。

それにしても言葉にしづらい自分の内部を
これだけ平易な言葉でわかりやすい例を挙げながら
語れる彼は当時12歳。すごいなぁと思います。

面白かったのが笑い声についている見えない色の話。
全く今まで考えても見なかった視点でありました。
自閉の子は音と光に人一倍敏感と言われているそうですが、
章のはじめに付された直樹君の絵の一つ、「空」。
あぁ~そうです、ちょうど今頃の季節、
まぶしい空を仰ぎ見たら(見たくもないけど)
こんな感じに目には映りますよねという瞬間が
見事に切り取られていたのでした。


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