午前6時に起床する
豚バラ肉の薄切りに塩と酒を振りかけ片栗粉をまぶし茹でて冷やしておく
キュウリをピーラーで縦に薄切りにしてさっと湯通しして冷やしておいたのを
冷やしそうめんの上に並べさらにその上に豚バラ肉を乗せ山椒醤油をまわしかける
実山椒の醤油漬けを天盛りにして櫛形に切ったトマトを添える
そうめんは揖保の糸 山椒の醤油漬けは先日丹沢で採ってきた手製のもの
蒸し暑い朝でも実山椒の鮮烈な香りがあれば乗り切れるような気がする
山椒は柑橘だ
トキジクノカクノミは橘だけではあるまい
体内でビタミンCを合成出来ない哺乳類が豚と人間だけならば
我々の身体は常にビタミンCを欲しいているに違いなくて
だからこそ辛い唐辛子や苦いゴーヤを好んで喰うのだろうが
そう思うと青春の頃の自炊生活はそれとは真反対の酷いものだったと振り返り
初めて独り暮らしをした新小岩では料理といっても飯を炊いたり麺を茹でる程度だったし
その次に暮らした今は西東京市になった田無でもせいぜいモヤシを炒めて喰うぐらいだったのが
その後に引っ越して住んだ大船では安くて賑やかな商店街に恵まれたせいもあって
大きな真鯖を買ってきて半分はしめ鯖にして残り半分は煮付けにしたり
巨大な三浦大根でおでんやふろふき大根を楽しむようになりレシピも増えて
やっと人間らしい暮らしが出来るようになった
それもこれも・・・
希代の怠け者である私を雇ってくれた美術予備校の代表 T さんのおかげだと今も深く感謝する
その鎌倉の美術予備校に勤めたのは23歳から28歳までの5年間だけだったが
面白くて才能あふれる教え子たちやユニークな同僚にも恵まれ
のんびりゆったりまろやかな湘南の風土とともに楽しい青春の思い出になっている
夜明け前に釣り道具を積んだ自転車に乗って大船のアパートを出る
北鎌倉の谷戸を抜け鎌倉を通り過ぎ小坪漁港で釣りをしてから仕事場に向かい
湯沸かし室で釣ったばかりの雑魚をさばいて美味い味噌汁にしていた
その頃の小坪の堤防で釣れたのは
冬ならイシダイの子だったりウミタナゴだったり
春ならメバルやアイナメやクジメなどの小さめの魚だったりしたが
青い水底を悠々と泳ぐ大きな黒鯛やメジナなどを狙わなかったのは
最初から味噌汁用の雑魚が目立てだったからということにしておいてくれると有り難いし
ブツ切りにした雑魚とネギだけの味噌汁が美味かったのも単に腹ぺこだったからだと
そういうことにしておいていただければ思い出としては楽しいまま終われる
思い出は楽しいほうが良い
どうせ記憶など自分の都合で変わってしまうものだから
人生は楽しい そういうことだ
エチオピアモカを挽いて飲む
週末は梅雨らしくしっかりと雨が降るらしい
晴れているうちに雑木林のなかを歩きたい
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