こ~んばん~わ
櫻坂46が10月18日に7thシングル『承認欲求』をリリースした。同シングルでは谷口愛季、中嶋優月、村井優、山下瞳月の4人が初選抜入りを果たすなど、今年1月に加入したばかりの三期生が躍進。一期生の土生瑞穂の卒業も目の前に迫る中で、未来の担い手である三期生の台頭は素直に喜ばしい。筆者は以前、「夏の近道」でセンターを務めたオールラウンダーの谷口、三期生の中でもずば抜けたダンス力を誇る村井、6thシングル『Start over!』収録の三期生曲「静寂の暴力」でセンターを務め、表現者としての才覚を見せつけた山下をピックアップしたが、本稿ではその3人を除いた三期生のメンバーを紹介したい。
中嶋優月
『MARQUEE Vol.150』
7thシングル『承認欲求』での選抜入りに加えて、三期生楽曲では、「夏の近道」の谷口、「静寂の暴力」の山下に続いて、『Start over!』収録曲「Anthem time」でセンターに選ばれている中嶋。今年の5月には『MARQUEE Vol.150』(マーキー・インコーポレイティド)にて向井純葉とともに表紙を飾ったほか、様々な雑誌に出演するなど、じわじわと頭角を現している人気メンバーだ。初登場となったVlogでは淡々と喋っている姿から清楚キャラという印象があったが、『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京系/以下、『そこさく』)で見せたのはバラエティクイーンとしての片鱗だ。「三期生 運動能力チェック!」では、前転ボールキャッチで高く上げたボールが自分の顔面にぶつかってしまうという狙ってもできない芸当を披露したかと思えば、「目指せ!アカデミー女優!櫻坂46演技力チェック!」では絶妙なアドリブを見せつけ、MCの土田晃之に「こんなトリッキーな芝居見たことない」と言わしめた。
そんな中嶋が10月から『ラヴィット!』(TBS系)月曜日のラヴィット!ファミリーに決定。16日の放送で早くも番組恒例となるビリビリ椅子の洗礼を受けた際には、まだ本調子とはいかないもののリアクション芸にもしっかりと対応しており、今後の伸びしろを感じさせるものだった。共演者によって中嶋の魅力が引き出されていくことに期待したい。
小島凪紗
櫻坂46『マモリビト』
小島凪紗は7thシングル『承認欲求』収録の三期生曲「マモリビト」で初めてセンターに立った。同曲で小島はダイナミックなダンスと繊細な表情で魅了しており、これまでセンターを務めてきた谷口や山下らの表現力に劣らぬパフォーマンスを見せている。普段の小島は7thシングルに収録されている個人PV「アドリブ高校3年S組 凪紗先生」のような天真爛漫な笑顔が魅力のメンバーではあるが、「マモリビト」で見せているのは苦しみながらも前へと進んでいく力強い決意。安易にこの言葉を使いたくはないが、彼女もまた“櫻坂46らしさ”を受け継いでいるのだと感じる。
公式ブログで小島は「三期生のみんながいてくれたから、最後まで撮影できたと思います。本当は私がその立場にいなければいけないのに、助けてもらってばかりです」と同期への感謝を綴っていた(※1)。だが、『B.L.T.2023年11月号』(東京ニュース通信社)のインタビューでは「なぎ(小島)は本当にメンバー思いなんですよ。前に私がちょっと言葉に詰まった時も、『(小島の声マネをしながら)でも、ゆづはすっごく〇〇で〜』って、すかさずフォローに入ってくれて」と語る中嶋に対して、小島が「それはメンバーの良いところをたくさん知っているからで、困っていたら力になりたくちゃっちゃうんです」と話しており、小島の優しさは同期の支えになっているようだ。11月25日、26日には『3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』の開催も控えており、おそらく初披露となるであろう「マモリビト」のパフォーマンスにも注目したい。
的野美青
グループ最年少ながら各方面で存在感が増しているのが的野美青だ。『週刊少年チャンピオン』(講談社)では初のソロ表紙を務め、『B.L.T. SUMMER CANDY 2023』(東京ニュース通信社)でも特集が組まれるなど、個人仕事も多くなっている。的野に関して筆者の記憶に残っているのが3月4日、5日にぴあアリーナMMで開催された『おもてなし会』でのスピーチだ。的野は研修生期間中に活動辞退しようと思っていたことを明かしつつ、「オーディションに応募した時の誰かに元気を与えたいなっていう気持ちを思い出してここまで来ました」と涙ながらに語っていた。その決意と信念が宿った力強いメッセージは多くのファンの胸に刻まれたことだろう。
その一方でバラエティでは最年少らしい無邪気な一面も見せる。推しメンであることを公言している小林由依に対しては「あうぅ」という“ガチ”のリアクションでスタジオを爆笑に包み込むだけではなく、母親考案のキャッチコピーを小島よしお風に全力で披露する度胸もある。今後の成長ぶりが楽しみな存在だ。
村山美羽
櫻坂46 村山美羽『スナック美羽』
さまざまなキャラクターが揃っている三期生において、強烈な個性を発揮しているのが村山美羽だ。高身長のスタイルの良さとクールなイメージとは裏腹に天然な魅力も兼ね備えている村山。当初は振付師のTAKAHIROから「今のグループに村山がいるイメージが湧く」と評されるなど高いダンスパフォーマンスでグループを牽引していた印象が強かったが、『そこさく』で行われた企画「学力ランキング!!」で“2代目おバカ女王”に輝いたことをきっかけに、天然な一面も明るみになった。ちなみに、“初代おバカ女王”は渡辺梨加。クールビューティーかつ天然という意味では渡辺と村山には共通点もあり、今後どのような形で世間に知られていくのかも予想して楽しみたい。
『MARQUEE Vol.151』で同期の石森璃花は村山について「美羽はいろんな意味でムードメーカーだと思います。美羽のテンションが高いときは、みんなも明るい気持ちになるんです」と明かしており、個人PV「スナック美羽」で見せているような自然体な姿が本当の彼女なのだろう。村山のようなダンスパフォーマンスとバラエティの両方に長けたメンバーが揃っていることが、櫻坂46の層の厚さを物語っている。
※1:https://sakurazaka46.com/s/s46/diary/detail/52767?ima=0000&cd=blog
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