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自走式移動胃袋 ~ The nomadic stomach ~

インド(ネパール)でワシは考えた その5

前回の食系記事(わんこそば)から再びシリーズに戻りまして、旅の記録 ~ 20世紀編」から18歳のワシが行った1979年海外旅行の記録をご紹介デス♪

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3月20日~3月26日/ ベナレスからカトマンズ、そしてポカラへ

いやはやカトマンズ行きの飛行機を待っていた空港のトイレにパスポートとかトラベラーズチェック一式を置き忘れたというのは、心優しい金持ちの(だと思う)パイロット様がいなければ笑い話では済まなかったのですが…そんなことを本当にやってしまったのはワシです(爆)
個人的にはたいしたことをしたつもりはなかったのですが、兄にしてみれば「とんでもないヤツ」と再認識されてしまいました(苦)
でも、海外の空港でセキュリティを抜けて待合室に入ると安全な場所に隔離された感じがしてホッとしますよね(但し、指定ゲートでチェックインを始めるまでは気を抜けませんけどネ)。

そんなアクシデントにもめげず、おそらく軍人上がりの Indian Airline のパイロットの見事な操縦により無事にカトマンズに降り立ちます。
事前情報を入手していたホテルに向かいますが、ネパールはインドより更に物価が安いので、「Himarayan Glory Lodge」という立派な名前のホテルでも1ルームで20N-RPSです(400円くらい?)。

町をブラブラした後の夕方にスワヤンブナート(カトマンズの仏塔寺院のある広場)に行ってみます。



実は日本から同じ便で一緒に飛んできたOさんという方と、彼の地での出逢いの(一応の)約束をしていたので、しばし待ちますが結局は出会えず。 そのかわりというのも変ですが、夕陽がとても美しく印象的でした(残念ながら写真なし)。

翌日はカトマンズ市内をバラバラに散策する途中でデリー行きの飛行機のチケットも無事に入手できました。 こういった旅では移動の手配に多大なエネルギーを使うので、トントンと手配ができるととても嬉しいのデス♪
もうひとつのチャレンジで日本に電話をしようと郵便局でかなり粘ったのですが、ネパールからのコレクトコールはかなり難しいようなので残念です。 実は知りたい情報があったので結構がんばったのですが…

この夜に前日に会えなかったOさんが突如ホテルに訪問してきてくれました。 日本人バックパッカーという狭い社会の一時的超親密ネットワークのおかげです。 (本当は大して親しくないのですが)久しぶりに会えてとても喜んだ記憶があります。

Oさんと出会った翌日にはムンバイからここまで一緒だったiさんが日本に帰るためインドに戻るとのことで、こちらはお別れです。 2週間あまり行動を共にしてきたのでひどく悲しい気持ちになりますが、これもまた世の常ですねぇ…と書きつつ、実はお別れ会でこの旅行中に食べたはずの唯一の日本食のことを思い出そうとしていたりして(笑)

そうそう、それよりもっと大事なことがありました。 Oさん情報で違う郵便局だと日本に電話がかけられることが分かり再チャレンジしたのです。 
結果としてはキツイ雑音混じりでもなんとか親と久方振りの話ができました。
「おぉ、とも2か! 元気か?…ザーッ…ザーッ…」
「二人とも元気だよ!」
「ザーッ…ガガガ…えっ、なんだって…ザーッ…そうだお前の大学ザーッ…」
そうそうそれが聞きたいのデス
「どうなったの?」
「ザーッ…ピュンピュン…ザーッッッガガガ…」
「もしも~し!」
(突然音声がクリアになりました)
「落ちた! 全部落ちた! 聞こえるか? WもJもTも全部落ちたぞ~!!」
と、『落ちた』を連呼する父の声がセントラルポストオフィスの小部屋(電話ボックスみたいな部屋)に響き渡っています…そりゃあ、伝えなくちゃいけないことだけどさ…WやJが落ちたのは前に聞いたから知ってるんで繰り返さなくてもなぁ…

なぁんてことがあっても、iサンともお別れしてもワシらの旅は続きます。 今度こそ兄との二人旅ですが、元々兄弟仲が特別よいわけではないので少々不安はあるものの、まあ、なんとかやっていけるでしょう。
ということで別れの翌日にはお宿に大きい荷物は預け、かなりの軽装でポカラという町に向かいます。



カトマンズからポカラへは朝7時発のバスで約7時間かけて山道を走るのですが、これがなかなか厳しいものがありました。 一応、Express なので途中でみかけるローカルバスとは比較にならないくらい立派なバスなのですが、いかんせん道が…

それでも何故か時刻表定時に到着したその足で、これだけは絶対に行きたいと思っていたヒマラヤ遊覧飛行の予約にトライしたのですが、シーズンでもないのに遙か先まで一杯とのことで泣く泣く諦めます(大手に押さえられているらしいのですが、当時はそこを辿るまでのアタマもなく…今だったら、アノ手コノ手を思いつくのになぁ…)。

それでもしばし滞在を楽しむことにしたポカラは、山と湖に囲まれたとても穏やかな町で、インドの喧噪から逃れてきたツーリスト達がたむろしています。 ここでは同じツアーのKさんとバッタリと出会ったり、いろんな日本人ツーリストや外人サン達と出会って、イロイロな話をして時間が流れていきます。
そんなこんなで紹介してもらった「Phewa Lodge 別館」は一泊20RPS(400円)で、サービスでネズミが天井裏(ただの布を張っただけの天井)を走り回るのはヨシとして、部屋の中にコウモリがいたのにはまいりました。

そんな部屋のせいではないと思いますが、兄がアタマが痛いと言いだして寝込んでしまいまして先行きに少々の不安が湧いてきます。 でも、日本にはあと10日くらいで帰るのでなんとかなるでしょうと思いつつ、けなげなオトートは兄の看病をするのでした。



さて、ポカラという町はアンナプルナという秀峰が望めるので有名なのですが、季節がイマイチなのでうっすらとした霞みの向こうにしか望めず、かろうじて撮れていたはずの山並みの写真も30年の歳月で劣化して消え去ってしまったようです。



それでも翌朝は朝焼けに合わせて見ることができ最高の景色でした。 ちなみに寝込んでいる兄からカメラを借りるのを忘れて写真がないのが悔やまれます。

昼は(兄が寝込んでいるので)ヒトリでサイクリング(宿に貸し自転車があった)をしたり欧米系ツーリストと雑談をしたりとノンビリすごします。 なにせ(卒業式は済ませたとはいっても)高校生放浪者ですから人気者になるのは当然で話し相手には不自由しません(英語は不自由ですけどネ)。

どうにか兄の体調もバスに乗れる程度には戻ったのと、時間的制約もあるので予定通りにわずか2泊3日でポカラ滞在を切り上げ、カトマンズに戻るべく再び早朝発のバスに乗りこみます。 今回は Mini Express というヤツなので、料金は同じながら小型のバスに定員以上の人数を詰め込むので相当厳しい状態での7時間でした。

再び「Himarayan Glory Lodge」に泊まり、インドよりノンビリというか、ルーズな印象が残るネパールの最終日を迎えることになります。

【インド(今回はネパール)で考えたコト ④】

浪人決定の結果を異国の地で聞いて、一瞬ですがこのままアジア放浪の旅に出てしまおうかなと思ってしまいました。
それまでに多くの放浪者から情報を入手していたワシは瞬時に
① 今持っているチケットでタイまで行ける
② タイまで行ければ、アジアのラウンドトリップチケットが格安で買えて日本までの足が確保できる
③ シンガポール、マレーシアとか台湾とか香港アタリの比較的安全な国を回って帰れば大丈夫じゃん♪(← って、何が大丈夫なんだ?)
④ いざとなったら親にお金を送ってもらおう
などと脳内を自分にとって都合のよいアイデアが駆けめぐったのです。

その数瞬後には、「日本までの足が確保できる」とか「比較的安全な国」とか「親に金を送ってもらおう」とかに優先順位を置くようなヤツに一人旅はまだまだ早いよなぁ~と考え直しまして、予定通りの便で日本に帰りしみじみとした浪人生活を送ろうなどと『インドでワシは考えた』のデシタ♪

続く…

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コメント一覧

とも2
ふむふむ
http://blog.goo.ne.jp/nomadic_stomach_t2/
>まるこサン

お褒めいただき、ありがとうございます。

そういえば、まるこサンからは旅日記系の時によくコメントをいただきますが、旅好きなのでしょうか?
やっぱり欧米系観光地がお好きなのでしょうか?
まるこ
面白いです
とも2さん、インドシリーズはとても面白いです。
ずいぶん昔のことなのに、その時の感情など良く覚えているな~と感心。それに行った場所のことなども細かく覚えていてびっくりです。とても楽しんで読んでいるまるこですが、かといって「行ってみたいなぁ、インド」にはなりませんなぁ。。。
続き、楽しみです♪
とも2
かまいませんよ
http://blog.goo.ne.jp/nomadic_stomach_t2/
>ぺけ助サン

個人の事情もイロイロあるのでしょうけど、さようなことを逐一報告いただく必要はありません。
こちらは自分の好きなように書いているだけですから…
ぺけ助
すみません
自分が頼んだのにあんまりですが、
私情により閲覧できなくなりそうという
報告に来ました。
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