戦う母ちゃん→戦わない母ちゃんの毎日!つのだのりこ→のぎのりこ

20年戦い続けた元・キックボクサー元・ボクサーな母ちゃんの日常。。

前途多難?!

2011年06月12日 12時38分49秒 | インポート

日刊スポーツ?!かなんかに掲載された記事です。

書いてくれたライターさんには許可を得たので転載します。。

5月19日、東京・後楽園ホールで「ボクシングの日」記念イベントが今年も開催された。

 男女の元・現世界王者がリングに大集結するシーンがイベントのクライマックスだが、そのほかにもキッズボクシングやエアーボクシングの披露、女子ボクシングPRコーナーなど、ボクシングの多様さをアピールするプログラムが行なわれた。

 女子トライアルマッチも、そのひとつだ。トライアルマッチは、女子ボクシングの普及啓発や技術向上などを目的にスタートしたもので、ヘッドギア着用、通常より大き目のグローブ、2分3ラウンドというルール以外は、ほぼ公式試合のルールにのっとって行なわれる。

 出場選手には「後楽園ホールのリングを体験してみたい」という人もいれば、トライアルマッチを予行演習としてプロを目指す人もいる。今回、出場した角田紀子(白井具志堅=40)の目的は、後者だった。

 「久しぶりの日本、しかも後楽園ホールだったし、リングに上がるまではすっごい緊張しました。でも、勝ててよかったぁ」。

 試合後、角田は笑顔で言った。判定2-0の僅差ではあったが、角田にとっては勝利こそに意味がある。相手のカイジョンソンは、すでにプロボクサーとしてリングに上がっており、OPBF東洋太平洋女子バンタム級6位につけている。バリバリの現役選手に勝利をあげたことで、悲願のプロライセンス取得に一歩、近づいた・・・はずなのだが。

 じつは、角田のプロライセンス取得は、そんなに簡単な話ではない。角田の前には「年齢」という大きな壁が立ちはだかっているのだ。

 プロテストの受験資格には「満32歳まで」という年齢制限があるが、女子の場合、長らくアマチュアボクシングや未認可の女子プロボクシングで活躍してきた選手が多いため、それまでの実績を考慮した「経過措置」が設けられている。主要大会の入賞歴やタイトル獲得歴を持つ選手は、33歳以上であってもプロテスト受験が認められるのだ。

 角田の格闘技キャリアは、なんと20年に渡る。格闘技ファンの多くが「角田紀子」、あるいはリングネーム「NORIKO」の名を知っている。アジアタイトルなど獲得したベルトは4本。じゅうぶんな実績と見えるが、それら全てはムエタイやキックの試合で奪取したものであるため、経過措置の対象実績には当たらない。

 ボクシング関係者の中では、スパーリングで現役世界王者と互角の闘いを見せる角田に「プロテスト受験のチャンスを与えるべきではないか」という者もいれば、「いや、決められたルールを無視するわけにはいかない」という者もいる。

 角田を指導する野木丈司トレーナーは「彼女のパフォーマンスが少しでも落ちて、僕がもうやらせたくないと思ったら、本人に言います。でも、他のボクサーに引けを取らないほど動けている。技術はむしろ向上している。だから、止める理由がない」と語る。

 角田本人も、自身の“成長”を実感しているという。

 「今までより練習がしんどくなったら終わりと思っているけど、スタミナもついてきているし、デビュー戦の頃より今の試合をビデオで観たほうが面白い。まだまだ成長できると思います。簡単にチャンスを与えられるとは思っていません。でも、ボクシングを極めたい、リングの上で死ねたら本望という気持ちは持ち続けていたいと思います」。

 キャリア20年、40歳の“新人”ボクサーは、最後の夢に賭けている。

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