上州からの山旅

凡人noyamaの山旅の記録

坂東33観音巡礼その10(下総27~29番札所)

2022年03月19日 | 遍路・巡礼
 行程
 2022年3月12日(金) 晴れ
 栃木県佐野市6:40==173km==9:40飯沼観音10:30==58km==11:50滑河観音12:25===13:00酒々井PA13:20===56km==13:55千葉寺14:30===123km====16:15佐野(走行距離410km)


 佐野市に用事ができたので、日帰りで下総にある4寺を巡ってきました


 【27番札所 真言宗 飯沼山圓福寺(いいぬまさん えんぷくじ)】飯沼観音
 ・千葉県銚子市馬場町1-1


 
 工事中の仁王門
 お寺の近くまで来たのですが山門前には駐車場は無く、当たりを一周


 
 駐車場からは山門の内側にある「銚港神社」(竜蔵権現)前に出る
 隣に見える赤い建物は「金毘羅宮」
 寺歴によると
 「飯沼観音境内にある銚港神社は観世音示現と共に海中より出現の馬脳石がご神体で、明治2年までは「竜蔵権現」と称し、飯沼観音の鎮守であった。」

 
 山門を背にして観音堂を見ると右手に「金毘羅宮」が見える


 
 金毘羅宮の向かいには稲荷大明神
 山門の中に3つの神社があるような配置


 
 二十三夜堂
 #二十三夜:陰暦で23日の夜。また、その夜の月待ち行事 

 
 
 五重塔
 平成21年に完成した高さ33.5mで千葉県唯一の五重塔
 羽振りがいいお寺だ


 
 銚子大仏(阿弥陀如来 1711年造立 高さ5.4m)
 太平洋戦争で堂宇は焼失、大仏の膝には機銃掃射の跡があるそうだ
 

 
 本堂

 
 本堂に入ると目に着くのが大きな提灯

 
 お賓頭盧
 観音堂内で御朱印を頂ける
 納経窓口から左手から内陣にも入れる

 
 

 

 
 内陣の天井左側に西国・坂東・秩父の百観音、右に四国88霊場の本尊が描かれている


 
 本堂と観音堂は市街地を挟んで200m程離れている
 背中側が本堂方面、正面が観音堂や五重塔
 道路の向こう側が飯沼観音の駐車場


 

 
 本堂のある境内に入ると眼に入るのがこの句碑
 「ほととぎす 銚子は 国の とっぱずれ」
 NHK朝の連続テレビ「澪つくし」で紹介され有名になったとか


 
 本堂(大師堂)


 
 龍神
 「国木田独歩の父親である專八が乗っていた播州龍野藩(兵庫県)御用船「神龍丸」の船首象が祀られている。異国婦人のお姿をされており、 婦人病を治してくれると地元の女性に信仰されています。願いが叶うと女性の腹巻(昔の下着)をお札に奉納する習わしがあります。」(円福寺HP)
 左下に写真が掲示されているので本物は何処かで修復中だろうか?


 
 三十三観音像


 
 真言宗シンボル、弘法大師像


 
 涅槃殿 左に六地蔵 右に七観音
 縦3.5m横2.65mの刺繍の釈迦涅槃図が納められている
 お釈迦様が入滅した2月15日(涅槃会)に公開される


 
 四国霊場88所の写し石仏
 奥には地蔵堂

 
 御朱印




 【28番札所 天台宗 滑河山龍正院(なめかわさん りゅうしょういん)】滑川観音
 ・千葉県成田市滑河1196

 
 参道
 

 
 山門
 重そうな茅葺屋根に太い注連縄(しめなわ)
 この注連縄は龍をかたどったもので龍正院の名前と関係するのかは?


 

 
 仁王様も中々の迫力


 

 
 仁王門の柱が16角形であることや注連縄の謂れが書かれている


 
 門を入ると左手にボケ封じ道祖神 双体道祖神


 
 宝篋印塔
 1718年に江戸神田の住人が発願し寄進されており
 江戸の住人からの信仰が厚かったことが解る


 
 
 
 
 
 夫婦松と芭蕉の句碑


 
 本堂

 
 扁額は「観世音」

 

 
 欄間には「迦陵頻伽」の彫刻

 

 
 迦陵頻伽の天井画
 

 
 滑川観音の縁起が描かれている絵馬(観音霊験記?)
 #仁明天皇の承和5年(838)の草創、慈覚大師の開基と伝えられる。
 この年の5月、当地方は時ならぬ冷害にみまわれ、為に穀物は実らず人々は飢えに横たわるものが続出する有様であった。城主将治公はこの悲嘆を見聞され、金銭五穀を施し、更に観世音を念じられて法華経の読誦をなされたところ、結願の日に「朝日姫」と名乗る少女があらわれ、「汝の願いごとかなうべし」と小田川辺に案内して忽然と姿を消した。
河中を見ると、一人の老僧が船を浮かべ、衣を網になしてひいたと思うや、小さな観音像をすくいあげて将治公に与え、「この渕より湧く水をなめよ」と教え去った。
そのお告げのとおりにし、尊像を奉持し堂宇を建てお祀りすると、気候も回復し、五穀も実り人々は蘇生の思いをしたという。(滑河山龍正院HP)

 
 お賓頭盧


 

 
 地蔵堂
 #船越地蔵の名で知られるお地蔵様が中央に、右に閻魔大王、左に脱衣婆が鎮座する。(滑河山龍正院HP)
 #奪衣婆(だつえば)は、三途川(葬頭河)で亡者の衣服を剥ぎ取る老婆の鬼。閻魔大王の妻との説もある。


 

 
 大師堂  四国霊場73番手釈迦寺の額

 
 子安観音

 
 弁天堂

 
 神社群

 
 御朱印


 
 昼食は酒々井PA、食道に入るとお勧めメニューの大看板につられ
「まんぷくカレー」1000円、 脂多めのバラ肉でまんぷく


 【29番札所 真言宗 海上山千葉寺(かいしょうさん せんようじ)】
 ・千葉市中央区千葉寺町161

 
 
 山門
 道を挟んで背中側が駐車場
 交通量が多く中々渡れなかった
 
 
 
龍や獅子の彫刻も立派な山門 ここにも注連縄が張ってある


 


 
 鐘楼 ここにも山門と同じような彫刻と注連縄


 
 弁財天にも注連縄


 

 
 樹齢千年を越える大イチョウ
 千葉県最古の寺で、昭和20年空襲により山門以外は焼失したそうだが
 火災に強いとされるイチョウは焼け残った様だ

 


 
 昭和51年(1976年)に再建された本堂はコンクリート造

 
 扁額は「海上山」


 

 
 こちらは木造の大師堂
 扁額には「大師堂」と書かれているが、柱に「関東八十八ケ所霊場」とある
 1800年代の建築でこちらも戦火を免れた


 
 瀧蔵神社 境内にある
 神仏混合のなごりか、境内に神社があり山門い注連縄がある


 
 小大師堂と錫杖塔 


 

 
 「丹後用水」を開削した布施丹後守の墓「桃山の五輪塔」と顕彰碑


 
 納経所
 右にある緑の樹木は樒(しきみ)、丁度花が咲いていた

 
 #仏教では樒、神事では榊(さかき)が用いられる
樒の花はお釈迦様の花、青蓮華の花に似ているので弘法大師が修行に使われたとも言われている
樒は木へんに密で密教に関係、榊は木へんい神で神道に関係するのだろうか?
樒のは中華料理でお馴染みのハッカクと同じ仲間だが猛毒
 

 
 
 御朱印





 新型コロナウイルスのまん延防止重点措置が解除になってから
 坂東33か所は再会しようと思っていましたが機会があったので
 下総の3寺を巡ってきました
 やはりどのお寺も閑散としており駐車場に苦労することはありませんでした
 坂東33観音は秩父34観音より総じて規模が大きいように感じましたが
 やはり歩いて巡る方が充実感はあります
 四国霊場88所は約1400km、坂東33観音は約1300km、秩父34観音は約100km
 何時かは歩いてみたいのはやはり四国霊場です

 お寺は戦国時代から度重なる火災により焼失再建を繰り返してきた様です
 最後の戦火は太平洋戦争末期の本土大空襲
 人命と共に神社仏閣をはじめ貴重な文化財も多数焼失

 ウクライナでは人命は勿論、キエフの世界遺産聖ソフィア大聖堂など歴史や文化遺産も
 どれほどの損害か心配されます
 愚かな戦争は早く止めてもらいたいと思う今日この頃です
 
 ↓そんな訳で 押して頂くとたすかります




 
 地図



最新の画像もっと見る

コメントを投稿