北上駅に車を置いてきたので取りにいった。
久しぶりのバス。すでにこの路線は一日数本しかなく、1時位のバスに乗ることにした。(次は4時だって!)
近づいてくるバス。「ファーン」私が着ました誰か乗る人はいませんか?といわんばかりにクラクションがなる。
乗車したのは私一人。このバスに乗った最初の乗客だった。
「発車します。足元にご注意ください」私一人のために運転手が注意を促す。のんびりした風景のなかバス停のアナウンスとディーゼルの音がただ流れていった。
思えば小さいころ祖母につれられてバスに乗ったものだ。そのころはまだ本数も多く人も結構乗っていたと記憶している。
途中でやっとお客が乗った。初老の女性。そして終点まで乗客は私とその女性の二人であった。
すっかり時代に取り残されてしまったバス。全盛期だったころを何も語らずただ走っていく。この路線もいずれ廃線なるようだ。
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