トレーシー・ファミリーが乗るランドマスター1号とメカニックのマッドモール と相棒ドロイドのベバが乗るランドマスター2号は、それぞれ別の目的へ向かうことになった。 ランドマスター(以下LMと省略す)1号は引き続き砂漠地帯を進み、LM2号はアストロネゴ社の地下格納庫があった場所へと向かった。
頑丈な造りの施設も紙屑のように粉々に吹き飛ばされ、見るも無残な光景が眼前に広がっていた。
モールとベバは地下格納倉庫へ入り、何か使えそうなユニットや食料備蓄や燃料などを探す。
瓦礫の中に埋もれていた車体に、裂けた天井から漏れる一筋の光源が、まるで見つけてくれと言わんばかりにその存在を示していた。
こ…これは。 何年か前にアストロノーツ計画に開発されていた月面探索車だ。
確か「ルナクルーザー」と言う名だったか…
まだ動くかもしれない。
モールとベバは早速故障箇所を点検し、壊れている部分の修理を始めた。
その頃、バイクで生存者の探索に出ていたジェイクは、砂漠の岩場で助けを求める声を聞いた。
あれだ! 人が巨大サソリに襲われている。 助けなきゃ。
ジェイクは手持ちの小型C4爆弾でサソリに不意打ちを喰らわせた隙に、バイクの後に救護者を乗せるや否や、車体の両端に付けたガス燃料ブースターのジェット噴射でその場から勢いよく飛び出し、サソリの群れから脱出することに成功した。
ジェイクが助けた砂漠の漂流者は女性だった。
彼女の名はノーラ・ミャオ。 東の方からバギーに乗って砂漠を渡っていたが、竜巻や砂嵐などでバギーが動かなくなり、徒歩で彷徨っていたところ、先ほどのサソリの群れに襲われたのだ。
ジェイクは早速LM1号のスティーブに連絡を取り、新たな生存者を見つけたことを報告した。 しばらくしてLM1号と2号がやってきた。
スティーブがノーラに、何故わざわざこんな砂漠にやって来たのかを聞くと、ノーラは地球の声に導かれたのだとおおよそ信じられないことを言った。 そう、彼女は地球の意思と共鳴ができるレソネーター(Resonato)だったのだ。 西の方角へ行けば生存者が居ると告げられ、その中に人類を救う道標となる者が居ると… 。 その話を聞いたスティーブが提案する。
女の子ひとりでこの砂漠を渡るのは実に危険だ。 私たちと一緒に行かないか、君の言う地球の救世主を探すと言うのに是非私たちも協力したい。 その話に断る理由がないノーラは心良く旅の仲間に加わった。
そこへ、ベバが運転するローバーが遅れて到着した。
この電動駆動車(Electric Rover)は、ソーラパネルで充電しながら走って来たので遅かったのだ。
地下倉庫で眠っていたローバーを直して持って来たが、早速役に立ちそうだ。
スティーブはこのローバーをランドマスター3号と命名し、ジェイクとノーラにこの3号車を任せることにした。
牽引車の方は、両ハッチを開くとまるでダンボの耳のようなので、ジェイクとノーラは「ダンボ」と呼ぶようにした。 コンテナ車の方は、上部の大きなソーラーパネルがトンボのように見えるので「トンボ」と呼ぶようにした。
ソーラーパネルは全方向に稼働し向きを変えられる。 停車している時は天井のサンルーフが開き、コンテナ内の採光にもなり、ソーラーパネルもより高く太陽光を集めることができる。
コンテナ内部。前後左右の面に開閉できる窓とドアが付いている。
壁に折り畳まれているベッドを倒して寝ることもできる。 狭いけどノーラはこのトンボが気に入ったみたいだ。
ダンボの後部ハッチにはジェイクのバイクも搭載可能だ。 大事なタクティカル装備も余裕で積める。
今までバイクで単独行動をとって来たジェイクも、愛車と共に移動できるこのLM3号が気に入ったみたいだ。
こうして壊れた地球と人類を再生するための7人の冒険者は、地球と交信するノーラの導きに従ってさらに西を目指すことになった。
その道は険しく、果てしなく遠い・・・・
最初は懐かしいSF映画をYouTubeで見たのがきっかけで、ランドマスター号を作ってみたくなったのだが、気がついたら3号まで作ってしまった。 おまけにオリジナルとは随分かけ離れたデザインになった。 まぁ、でもこれはこれで自分なりにカッコ良さとこだわりを追求した結果なので大いに満足している。 昔みたいに闇雲にレゴの新製品を買いあさって、使わないパーツばかり山のように増える事はもうさすがに無いので、必要なパーツだけを揃えて、ひとつの作品を納得が行くまでベストな形で作り上げていくのも楽しいものです。
さて、簡単ではあるが一応ストーリー仕立てにしてたので、この続きがあるのかどうかは本人にもわからない。 でも、また何か作りたいものが出来れば、続きを作るかもしれないし… 作らないかもしれないし… 気分次第です。
ではまた。