迷走する枕茶屋

時の間



誰が為の儀式なのか分からないまま

無縁の者の都合で決めた仮初めの日

体裁の整った姿を装う小さな家族は

この儀式の意味を知らない

世間的に常識人だと認めてもらうと言うよりか

己がそうでありたいという願望であり

小心者の言い訳を束ねたものにすぎない

その輪に属さない独人の私は

違和感を持ったまま用意された座布団に座る

退屈で意味のない時間はわずかだが

あくびを抑えるのには酷な刻みだ

特に今日のような小春日和は

現状とは異なる別の場所に 私の魂は誘われる







  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「独り言」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事