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鹿児島県知事 知識見識の無さは末代までの恥

川内原発再稼働同意:「命の問題発生せず」鹿児島知事
毎日新聞

記者会見で川内原発再稼働への同意を表明する伊藤祐一郎・鹿児島県知事=鹿児島市で2014年11月7日、和田大典撮影
 原発の立地県として初めて、鹿児島県の伊藤祐一郎知事と県議会が7日、九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働に同意した。原発事故への不安が根強い中、伊藤知事は国の新たな規制基準とそれに基づく九電の対策を高く評価し、「もう命の問題なんか発生しない」と明言。しかし、再稼働に反対する県民は「安全神話の復活だ」と猛反発している。両者の主張は相いれないまま、知事判断で再稼働の地元手続きは完了した。【杣谷健太、宝満志郎、川上珠実】

 「やむを得ない」。伊藤知事は7日、県議会が再稼働陳情を採択した後に記者会見を開き、自らも同意したことについてこの言葉を連発した。

 伊藤知事はこれまで、再稼働の必要性を訴えつつ「脱原発に向かって模索する」とも主張してきた。今回、再稼働に同意したことに、伊藤知事は「国民生活のレベルを守り、わが国の産業活動を維持する上で(原発は)重要な要素だ」と理解を求め、「わが国の当面の判断として原発を活用する以外に道がない。安全性がある程度約束されるのであれば、それがベターだ」として「やむを得ない」の理由を説明した。

 一方、原発事故への不安については「福島であれだけの不幸な事故が起きた。安全神話が全部崩れたのは確かだ」との認識を示しながらも、原発事故後に設けられた国の新規制基準を高く評価。原子力規制委員会の指針や九電の評価を引用し、事故が起きても原発から5.5キロの放射線量は毎時5マイクロシーベルトだとした上で「避難の必要がない。普通に生活してもいい」と述べ、「もし福島みたいなことが起きても、もう命の問題なんか発生しない」と明言した。

 福島の事故は収束せず、避難計画の実効性や火山対策にも疑問の声が上がる中での再稼働同意に、納得のいかない住民は多い。この日、県庁には全国各地から再稼働反対を訴える400人以上が集まり、県議会の傍聴席を埋めた。午前10時の開会前から「再稼働にどんなメリットがあるのか」などのヤジが飛んだ。しかし、県議会(定数51、欠員2)は自民県議団が33人を占め、再稼働を進める政府・自民党本部の方針に従えば、再稼働陳情が採択されるのは必然だった。反対討論を行った柳誠子(せいこ)県議(県民連合)も「歴史に禍根を残す一日」と無念さをにじませた。

 市民にも反発が広がっている。福島から子供2人と鹿児島県いちき串木野市に避難しているパート従業員の女性(39)は「福島も絶対安全と言われていた。経験しないとわからないのだろうか……」と声を漏らした。

 ◇福島の避難者「とんでもない」

 「福島の教訓はないのか」「一日でも早く再稼働を」--。鹿児島県が原発立地県で初めて再稼働に同意したことで“第2陣”をにらみ、原子力規制委員会で審査中の原発が立地する自治体の住民からは新規制基準などへの不安が聞かれる一方、再稼働が地元経済にもたらす効果を期待する声も交錯した。

 佐賀県玄海町の岸本英雄町長は地元の九電玄海原発の再稼働に期待を示し「川内原発への同意が多少の後押しにはなる」と話した。同町の旅館経営、山口均さん(65)は「鹿児島県知事の考えには大賛成だ」と評価した。

 一方、佐賀県の市民団体「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」の石丸初美代表(62)=佐賀市=は「福島第1原発事故の検証も済んでいない。新規制基準は穴だらけだ」と批判した。

 東京電力福島第1原発が立地する福島県大熊町から同県いわき市に避難中の無職、宮本明さん(64)は「避難している当事者とすれば、再稼働はとんでもないという気持ち。決める前に川内の人たちに事故が起きればこういう状況になると見てもらいたかった」と訴えた。一方、大熊町の渡辺利綱町長は「再稼働は許されないという気持ちはあるが、他県のことでそれぞれの事情をかんがみて判断されると思う。経済優先でなく、きちんと安全を確認してやる大切さは福島県民が一番よく分かっている」と複雑な心境を語った。【原田哲郎、松尾雅也、松野和生、喜浦遊】
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