稲作とは米作りだけだと思っていませんか?
古来から稲作が盛んだった日本では、稲の茎を乾燥させた「藁(ワラ)」で色々な生活道具を作ってきました。
その中でも畳は、板間より遥かに快適な床材として、茶の湯・生け花などの日本文化を育む土壌となりました。
畳が誕生した背景には様々な要因が考えられますが、
①温暖な気候で、畳に使う植物(ワラ・イ)が日本各地で採れた。
②高床式の住居が発達し、履物を脱いで床に座る生活が定着した。
③畳表や畳縁を織る製織技術が発達していたことなどが挙げられます。
しかし近年では、
①材料の入手が困難なこと。
②重くて取り扱いが面倒なこと。
③維持管理が不十分だと、カビ・ダニが発生することがある。
などの理由で、自然素材の畳があまり使われなくなったことは残念でなりません。
ワラで出来た畳は、裏返し・表替えを繰り返すことにより、数十年使える環境負荷の少ない建材です。
また、「土壁」「畳」などが持つ、非常に理想的な「1/fのゆらぎ」は工業製品には無いものです。
私は、畳や土壁などの自然素材を、可能な限り現代の住まいに生かす工夫をしていきたいと思います。
「1/fのゆらぎ」とは? (株)ゆらぎ研究所
http://www.bfl.co.jp/yuragi/about1-fyuragi.html
「1/fのゆらぎ」の謎にせまる!
http://www.athome-academy.jp/archive/mathematics_physics/0000000230_all.html
三重県菰野町にはワラ(ムギワラ)で造った家があります。
ワラを圧縮したブロック(ストローベイル)を積み上げ、土を塗って仕上げたストローベイルハウスです。
2008年完工。屋内には本格的な石窯が作られ、パン屋さん開業を目指して只今修行中だそうです。
ス ト ロ ー ベ イ ル ハ ウ ス の 作 り 方! http://www.lcv.ne.jp/~sugus/straw/straw.htm
写真は施主さんの許可待ちです
映画「藁の楯 わらのたて」平成25年4月26日(金)より全国ロードショー!
「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズで知られる漫画家・木内一裕の同名小説を、三池崇史監督が映画化。
「藁 ワラ」が「役立たず」とか「クズ」という意味で使われているのは心外ですが!
出演 大沢たかお 松嶋菜々子 岸谷五朗 伊武雅刀 永山絢斗 余貴美子 藤原竜也 山崎努
ロケ地は、数年前まで使われていた、旧愛知川警察署(滋賀県愛知郡愛荘町)