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環境放射能遮蔽材としての「戦艦陸奥」

2012年01月22日 | 畳(たたみ)以外
3・11の東北大震災後の原発事故により、日本各地にばらまかれた放射性物質。

その放射線量を精密測定するには、外部の放射線を遮蔽する必要があります。

しかし近代の製鉄方法では、溶鉱炉用の耐火レンガに「コバルト60」が含まれているため、
ごく微量の放射性物質が鉄に混入してしまい、精密な放射線測定には使えませんでした。

そのため、戦前に作られた鉄を求めて広島湾沖の柱島で爆沈した「戦艦 陸奥」の鉄材を
引き上げて使っています。

戦前に製鉄された陸奥鉄 (戦艦 陸奥の鉄材) には、放射性物質が含まれておらず
1945年以後、世界各地でおこなわれた核実験の影響も、海中にあったため少ないと
考えられることから、放射線測定機材に最適とされています。

海外でも、大西洋に数多く沈んでいる旧ドイツ軍のUボートなども 「ラジエーション・フリー」 の
鉄材として利用されているそうです。

長崎大学原爆後障害医療研究施設にあるホールボディカウンター (体内残留微量放射線
測定装置) にも、陸奥鉄が使われていることがHPに書かれています。

長崎大学原爆後障害医療研究施設HP
http://www-sdc.med.nagasaki-u.ac.jp/abdi/qa/index_j_qa08.html

四日市市羽津大宮町の志氏 (しで) 神社 (氏の下に一が付いた漢字が正字です) には
「戦艦 陸奥」 第三砲塔の破片が祀られています。

この破片は、神社近くの金属リサイクル業 「森金属」 の先代社長が、30年ほど前に
クズ鉄の中から見つけて調べたところ、戦艦陸奥の第3砲塔の破片であることが分かり、
志氏神社に奉納されたそうです。











近くの伊賀留我神社には20センチ砲弾が祀られています。



「戦艦 陸奥」
 
長門型戦艦の二番艦で1921年竣工
基準排水量 32,720t 全長215、80m 全幅28,96m 主砲41cm 8門

1936年の改装後 基準排水量 39,050t 全長224、94m 全幅34、60m

1943年6月8日 広島湾沖の柱島で爆沈 死者1121名

陸奥の爆沈に関する公的資料は殆んど無いそうですが「吉村昭」著 新潮社刊「陸奥爆沈」
には生存者に聞き取り調査を行い、爆沈に至った経緯がかなり詳しく書かれています。



環境放射能遮蔽材としての「戦艦陸奥」 其の弐 に続く!
http://blog.ohhagi.com/archive/652


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