八ヶ岳・・・遠い眠い立ち眩み、総て忘れた大絶景
ビッグなイベントのおかげでほぼ一ヶ月間山を絶っていましたが、長いトンネルから解き放たれたので早速遠征してきました。
今回はあらゆる意味で体力勝負。まずは登山口までのアクセスが700Km、8時間のロングドライブです。仕事に費やした時間を取り戻すかのように、業務終了後、登山口のある長野県美濃戸へ向け旅立ちます。
そして、憧れの八ヶ岳登山は、寝不足の中の山行で10時間の長丁場。しかしながら、全ての疲れや辛さを癒してくれる山でした。
■記録
山梨県堺の茅野までは東北道→首都高→中央道が最短。深夜の東京を突っ切る
下手に夕飯を食べると眠くなるので、基本的に給油とトイレ休憩のみ。SAが閉まっていたのでコンビニでビールと朝食を調達。とにかく登山口までひた走る
電飾の美濃戸口八ヶ岳山荘を過ぎると道は激しいダート。休日だとすぐに満車になりここから上は厳しいらしい
美濃戸登山口に到着したのが午前1時半。直ぐにビールと早い朝食を摂り寝袋に包まる。朝5時起床。既に満車で予約スペースにはコーンが設置してある。ちなみに駐車料金は1日1000円成
ここの標高は既に1700m。睡眠時間3時間・・・長時間運転後の完全寝不足状態だが、何とかなるか
最初はゆるりと先行者を追う。今回時計回りでの縦走だが吉と出るか凶と出るか・・・
ここ八ヶ岳は苔が見事。一面に敷き詰められた緑の絨毯を眺めながらゆっくりと標高を上げる
沢が近づきいよいよ本格的な登山道という感じ
このような木道も整備されていて気持ちが良い路
ここも紅葉が始まったかな。これは桂の木。この山は基本シラビソやコメツガの針葉樹が殆どで、紅葉感には乏しい感じ
突起物が出現。凄いな~と思っていたがあれが大同心と小同心という横岳を形成するピークの一つらしい
2時間弱で赤岳鉱泉に到着。中では朝食も販売し、当然お風呂にも入れるがスルーする。後で思えばここで何か補給しとけばよかったと反省
要するに一食抜きで登山するようなもの。まぁいいか・・・まずは硫黄岳を目指し樹林帯の急登へ。ここで既に2200m。鳥海山の頂上に相当する
見上げればシラビソの森。独特の甘い匂いが辺りに拡がる
赤岳鉱泉から90分ほどで開ける。正面が硫黄岳。いよいよ森林限界だ
赤岩の頭に到着。溶岩台地へと景色が一変する
ここに来て初めて南八ヶ岳の全貌が。凄い。八ヶ岳の首脳陣が並ぶ。赤というより妙に赤黒い山肌。独特の山容
北側を見渡すと・・・おお~アルプスオールスターズだ
いい天気だ。しばらく釘付けとなる。アップで見るとよく分かるぞ。多分^^
硫黄岳に向かう途中から振り返って。南や中央アルプスも見えている。全部展望を楽しめる
この稜線を行くのだな。ワクワクである
まずはのっぺりとした硫黄岳到着。この山は他の山と雰囲気が違い随分新しい方の火山なのかな。槍穂をバックに
これがテレビでよく見る丸い看板だな。南アルプス近辺によくある奴だ。なるほどこういう風に作ってあるのかと照れ感動
のっぺり山だが裏側は爆裂火口である。半円形で深く切れ込んでいる感じ。磐梯山ぽい
赤岳に向けこの稜線を行く。腹減った
折角上げた標高を下り横岳との鞍部にある硫黄岳山荘到着。腹がグーグー鳴っているが赤岳まで我慢我慢・・・
次は横岳。もう2600mオーバー。大分足が重くて平衡感覚が・・・何度も立ち止まるようになってきた
ここら辺りからこの山の核心部。鎖が整備され岩登りの入門コースということらしいが、そうかな・・・充分過ぎる位の岩山だぞ
こういう感じの所を伝ってきた。何度も現れるアップダウン。鎖と梯子がかかった鬼ヶ城だ
入門コース???滑れば死ぬな。皆さん何か吹いてますね。自分警戒感はMAX。楽しすぎるけど^^
やっと横岳到着~。ここまで5時間。もう完全にガス欠状態だ
すれ違った誰かが言っていた。「コンパクトでいい山でしょ」・・・言うね。人ってどこか自慢したくなるらしい
眺めは抜群。野辺山方面か。そして奥秩父の山々
行く手に最高峰赤岳がニョキッと。あれ行くんだよね・・・
そして出ました富士山。この山は展望台か~
・・・昔々八ヶ岳と富士山が互いの頂に樋を置き背を競い合いました。水が低い富士山に流れると、怒った富士山が八ヶ岳を蹴り飛ばし、今のようなバラバラになったとか
再び強烈に下り鞍部に到着。折角稼いだ高度が・・・
そして頂上展望小屋。空腹には勝てない
ここでカレーとラーメン1600円成。でも旨かった。店にリュックのまま入ろうとしたら荷物は持ち込まないように・・・と注意された。ルールなんだな
さてふ~。ここからが本日最強の急登。がんばる
出発から既に6時間は経過している。最後のこれは厳しいな。でもこの火山性の岩は案外グリップが効くので助かる
振り返って。この稜線を来たんだな。楽しかったな~
頂上小屋通過。頂はもう目の前だ
7時間を要し赤岳到着!長かった。先刻の昼飯はまだエネルギーに変換されていないようだ
感慨深げである。青空と標柱。旨く撮れたな
赤岳の陰で見えなかった南アルプスも一望できた。手前の黒い山は権現岳。この先は最も困難な縦走路らしい
いい眺めだが寒い。帰りも長いので直ぐに下山しなければ。最後にもう一度槍穂高連峰
下りは文三郎尾根から行者小屋経由で登山口へ。この下りもザレていてなかなか厳しい
行者小屋で水分補給。ここから2時間もかかるらしい。このコースも本来一日じゃ厳しいな
途中振り返って赤岳。名残惜しいが今日はもう目一杯。登山口まで気を張ろう
癒しの苔地帯をゆっくりと下る。が長い!
ヘロヘロで帰還する。今日もずっぱりとありがとがんした!しかしこれからが魔のドライブタイムである
結局昨夜は長野回り宇都宮でKO。餃子食ってバタンキュー。翌日福島の吾妻山を目指すも紅葉渋滞のためサッサと諦め素直に戻る
■タイム
05:48 美濃戸やまのこ村登山口出発
05:54 美濃戸山荘(北沢ルート分岐)
06:40 北沢分岐付近
07:34 赤岳鉱泉
09:07 赤岩の頭
09:33 硫黄岳
09:51 硫黄岳山荘
10:42 横岳
11:41 赤岳展望荘(昼食休憩20分)
12:47 赤岳頂上山荘(赤岳北峰)
12:50 赤岳頂上到着
13:00 下山開始→文三郎尾根へ
13:15 権現岳分岐
14:07 行者小屋
15:39 美濃戸山荘(北沢ルート分岐)
15:49 美濃戸やまのこ村登山口到着
※登り 6時間58分、下り 2時間49分 (赤岳から)
■GPSログ
距離:16.57km、高度の上昇/下降:1614m/-1614m
■勝手に難易度指数
52points
■感想、反省等
・コンパクト??にまとまった想像以上の山に感動しました
・百名山いくつ見れたのでしょう
・しかしながら自分の弱点を再認識した登山です
・空木岳でも感じましたが、下りで頭痛も
・2500m以上の経験がまだまだ少なすぎます
・登りの足が弱いです。下りは何とかなりますが
・それと寝不足はやはり良くないです
・この縦走クラスは小屋泊まりすべきです
・体力のある内に赤岳に登る反時計回りが良いようです
・今年はこの後どうしようか悩みますね・・・
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