食べる時、
ホウレンソウの缶を
片手で握り潰しているから
もともと
ホウレンソウ食べなくても
ポパイは力が強いんじゃないの?
という話を
何かで読んだことがある。
かといって、
いざポパイが缶切りを
おもむろに取り出して
缶詰をキコキコするのも
カッコ悪いが。
今回はウルトラマンに変身する
ハヤタ隊員を取り上げる。
彼はウルトラマンと一心同体であり
危険がせまるとベータカプセルを
点火して
光に包まれてウルトラマンに
なるわけだが、
ポパイじゃないけど
実際ハヤタ隊員は変身する前から
結構タフな男である。
第1話「ウルトラ作戦第一号」
湖底に潜む宇宙怪獣ベムラーを
陸上に追い出すため、
潜航艇で攻撃を仕掛けるハヤタ。
しかし
潜航艇はベムラーに咥えられ
空中に放り投げられる。
山の中に放り込まれた潜航艇に対し、
ベムラーは怪光線を口から吐く。
みるみる炎に包まれる潜航艇。
絶対絶命のピンチ!
でもハヤタ隊員、
生きている!
おもむろに立ち上がって
ベータカプセルを点火。
ウルトラマンに変身。
第6話「沿岸警備命令」
カカオビーンズが大好きな
変わった怪獣ゲスラ。
カカオビーンズをおとりに
沿岸から引き離そうと倉庫へ向かう
科学特捜隊。
しかし、とき既に遅く
カカオ倉庫を目指して進撃するゲスラ。
一斉に倉庫を脱出する面々。
しかしハヤタ隊員だけがいない。
ハヤタ隊員は
カカオビーンズの袋に隠した
ダイヤを探すギャングの
ダイヤモンドキック一味を捕まえに
カカオ倉庫に入ったのだ。
怪獣ゲスラが倉庫に迫る。
普通なら、
ここでハヤタ隊員はウルトラマンに
変身すると思うだろう。
でも、変身しない。
ゲスラが倉庫を壊す!
瓦礫がどんどん落ちていくぞ!
アキコ隊員、「ハヤタさーん」
一方、瓦礫の下のハヤタ隊員...。
一応生きている。
何やってんだか。
でも彼は不死身だ。
第11話
「宇宙から来た暴れん坊」
脳波怪獣ギャンゴ。悪人の脳波で
変身した隕石怪獣で
基本ヤンチャなヤツ。
ジェットビートルで攻撃中、
海中へ叩き落とされたハヤタ隊員。
空中から下へ落ちたら海とはいえ、
無事ではないだろう。
でもハヤタ隊員は
生きている。
しかも海上に上がることなく、
しばらく両手で水をかいているのだ。
そして水中でベータカプセルを点火。
海から登場してギャンゴを驚かす。
ウルトラマン登場。
びっくりして
ひっくり返るギャンゴ。
極めつけは
第9話「電光石火作戦」
ウランを食べる怪獣ガボラ。
ガボラを誘い出すため、
ウランカプセルを
吊り下げたヘリコプターを操縦する
ハヤタ隊員。
しかし装置の故障でウランカプセルが
投下されず、(宙ぶらりんのまま)
ヘリコプターはガボラに攻撃され、
墜落炎上するヘリコプター。
ヘリコプターを見る、イデ隊員。
グラス越しのヘリコプター墜落。
空中から投げ出された
ハヤタ隊員の運命...。
生きている。
でもベータカプセル落としているけど。
カプセルを拾ってウルトラマンに変身。
主人公が変身するのは
本人の生命に危険が迫る時だ。
例えば空中から落ちそうに
なったり、
瓦礫に埋もれそうに
なったりしたら
そこで
主人公は変身して危機を脱出するだろうと普通は思う。
しかしハヤタ隊員の場合は
どうみても
死にそうな状況におかれているのに、
そこで変身することなくピンチを
切り抜けているのだ。
実はウルトラマンに変身しなくても
十分強いんじゃないか?
ハヤタ隊員は。
あ、だから誰も正体を疑わないのか?
第1話でムラマツキャップが
最後に言っていたセリフ
「君はまったく悪運の強い男だよ」
本当にそうである。