ポテトヘッドとの会話

前回の通院から2日後。

この日は放射線科に通院です。


どんよりとした梅雨空の下、通い慣れた病院へ。

左肺と一緒に患部を焼き切ってくれた放射線科の先生を訪ねます。
この先生、とっても愛くるしい容姿で、実は勝手にポテトヘッドと呼んでいる事は内緒です。

ポ）どう咳は止まった？
自）はい、おかげさまで。

ポ）飲込み辛いとか無い？
自）はい、大丈夫です。

ポ）痒い所はない？
自）背中が少し・・・

ここで放射線が抜けていった背中を診察して、皮膚保護のクリームを出してくれる事に。

自）先生のお陰で全ての数値が良くなりました。
ポ）ほー　どれどれ

端末を操作すると、今までの自分の診察履歴や検査の数値が一覧で表示。

自）凄いでしょ？　
ポ）・・・・・

自）全ての数値が正常値に近づいてるでしょ？
ポ）・・・・・


ポ）岡本さんさぁ。
自）へ？　な、なんでしょ？

ポ）確かに癌マーカーやら免疫力などの数値は良くなってるけどさぁ。
自）・・・・

ポ）ビールとウィスキー飲んでるだろ？
自）どきっ

ポ）尿酸値だけ爆上がりしてるじゃねーかよ。
自）にょ、尿酸値って何でしたっけ？

ポ）岡本さん、胆嚢、胆管全摘しただけで無く、膵臓も半分切り取ってるんだから、糖を分解出来なくなってるって言ったでしょ。

ポ）5月、6月は禁酒してたから、尿酸値めっちゃ低くなってるけど、7月から散々飲み散らかしてるだろ。
自）うう・・・・

ポ）糖質控えろって言われたでしょ。
自）そんな・・・末期の癌患者をそんなに追い込まなくとも・・・

ポ）誰が末期だ、自分で数値が良いと言ったばかりじゃねーか。
自）先生、弱っている患者をそんなに詰めなくとも・・・

ポ）通風になったら痛いぞぉ。
自）うっ

ポ）もう歩くのも嫌になるどころか、地面に足を下ろせなくなるぞ。
自）患者を脅さないで・・・

ポ）以降、気をつけるように。

う～む・・・ポテトヘッド恐るべし。
要はビールとウィスキー以外を飲めって事ですね。