入院2日目、いよいよガンマナイフ当日です。
ガンマナイフ手術は2回目、これが少し前の出来事だったら、とっくの昔に命を落としているところです。
築地神経科クリニックのS院長、話し方がバンカラで好き嫌いが分かれるらしいんだけれど、自分は大好きです。
あの話し方は余程自分に自信が無い限り言えないよね。
その言葉の裏に数々の困難を乗り越えて来た経験が伺えます。
朝6時前、頭に金具を装着し、最後のMRI撮影に向かいます。
これでも、この日の手術は3番目。
それがこんな時間に検査を受けるのには理由があります。
脳腫瘍ってどんどん大きくなるんです。
なので早朝からの手術は、S院長の患者に対する思いやり。
一刻も早く腫瘍患部に放射線を当てる必要があります。
とは言え、患者の身体に対する負担も相当なもの。
頭にボルトで固定した金具を外して、意識が戻って来たのは昼前。
朝ご飯兼昼ご飯を頂きます。
そして食事の後も、夢か現かボーッとして。
何度目かの昼寝の後に、気が付くと既に晩御飯の時間。
とても美味しい病院食。
普通の感覚では病院食と言うと、味も素っ気もない薄味の食事を想像されるでしょうが。
今までの経験からすると、それは入院患者の病床が多い大病院の話し。
大病院では塩分控え目の患者に合わせないといけませんからね。
どうしても他の患者に我慢を強いているのでしょう。
奇しくもテレビでは井之頭五郎さんが、大病院へ入院中。
あまりの食事の不味さに早く外食をしたいと言っています。
うんうんと頷きながらテレビを観ている自分。
日本医科大へ入院する時には、大量の調味料を持ち込んだのが昨日の事のようです。
翌日、最後の朝食が運ばれて来ました。
リンゴジュースが2つあるのは、前の日に配られた物を取っておいたから。
さあ、いよいよ退院です。
脳腫瘍3箇所の入院手術を受けて、僅か3日間で退院って昔では考えられませんでした。
S院長素晴らしい術式に感謝致します。
ナースステーションの明るい看護師さん達にも御礼を言って。
何しろみんな明るいんです。
底抜けに明るい看護師さん達。
今回も大変お世話になりました。
そして会計を済ませると、まだ時間は9時前。
こんな時間じゃ通勤ラッシュにぶつかるかしら?
どうやって帰るのが良いかなぁ?
取り敢えず病院前のつきぢ田村を覗いてみます。
憧れのつきぢ田村。
せめて出汁の引き方だけでも教わりたい。
とぼとぼと帰路に着くミッフィーくん。
帰って来ました。
実は前回もそうだったのですが、この日は食欲も旺盛で3日振りの焼酎を甘く感じます。
なにこれ?
僅か3日の間に焼酎が熟成したのかしら?
ところが。
翌日の朝から身体が何も受け付けません。
そりゃそうだよね、例え放射線治療のガンマナイフとは言え、照射したのが脳に直接なんだから。
哀れ、この日から3日間は全く食欲も無くなりました。
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