未来を拾いに

aikoのことしか頭にないひとのブログ

すずめの戸締まり

2022-11-12 15:41:59 | 映画

公開初日の11/11(金)MOVIX川口、21:00の回で鑑賞。


最初にいいですか。


まじでめっっっっっっっちゃよかった!!

 

これは泣く。泣くといってもワンワン泣いたわけじゃないぞちょっと涙が出ちゃったくらいだ。
てか、これは泣いてしまうのはある意味ではしかたない。

正直、あえて期待のハードルを意識的に下げていったんですよ。
というのは、あまりにも公開前の各メディアの巨大広告がすごすぎて。
映画館は公開のだいぶ前からキャンペーンはってるし。
テレビは「すずめの戸締まり公開記念!」っていって新海監督の過去作品を大々的に地上波で流すし。
MOVIX川口の上映回をカウントしてみたんですよ。そしたら1日17回ですよ!
ついでにイオンシネマ川口の上映回は1日21回ですよ!

上映館も少なくて1日1回の「夏へのトンネル、さよならの出口」とはえらい違いだ。

そうなんです、この「夏へのトンネル、さよならの出口」がめっちゃよかったので、「今年の自分アカデミー賞は『夏トン』でほぼ決まり。
あとは『すずめの戸締まり』がこれを更新するかだけど、たぶん更新しないんじゃないかなぁ」
と、思っていたんです。なんとなく「君の名は」「天気の子」を観た感想から、そこからおおきくはねることはないんじゃないかなぁと。

それがはねてきましたよ!新海さんすごい。

これから観る方!
いっさいのネタバレをシャットアウトしてかならず劇場でご覧ください!(°д°)

 


…ネタバレなしはここまで。ここからはネタバレありで書くのでネタバレが嫌なひとはここから先は読んではいけません。


わかりましたか!

いったからな!

 

金曜ロードショーの「冒頭12分」も敢えて観ず、まぁCMくらいは観てしまったけど、完全に予備知識なしで観にいきました。
「かわいいポニテのJKがなにやら扉を閉める話っぽい」「なんか白い猫が出てくるっぽい」「椅子が動いてしゃべるっぽい」くらいか。
結果的にはそれがよかった。

冒頭、いきなりの展開に一気に話(ストーリーと設定)にグッと引き込まれた。
序盤に「すずめの戸締まり」ってバーン!って出たとおもうんですが、そこまでのつかみが見事。

それから、母とは死別してて、小さな幼児用の、黄色くて脚が一本欠けた椅子。
これがどうも母とのつながりを象徴するモノらしい。
というのは伏線で、終盤に向けて、「なんで母と死別になってしまったのか」「なんで椅子は3本脚なのか」「なんでそれが12年前なのか」
っていうあたりのところが、常磐道ドライブするあたりから「ぶわああああっ」とわかって、理解して、そこから先はもう涙涙ですよ。

そしてその先の、小すずめとのシーンが・・


とにかくすばらしい映画だった。泣けました。
このテーマに真正面から直接切り込むのは勇気がいったとおもうんです。ヘタには描けないでしょ。

新海さんすごい。

エンターテインメントとしてもおもしろかった。
雰囲気がしめっぽくなくてイイ。Twitterがいい味つけでしたね。そこいらへんの「いま風」な雰囲気もいい。

現実にはああいう「廃墟」はそうそうないとは思います(取り壊されてきれいになってまた新しい何かが建つ)が、ありますよね。
昭和の頃はにぎわっていたのに、いまはもうなくなってしまった・・っていう。
子どもの頃にはあったけど、いまはもうない。思い出は残っているけど、もうないっていう。
例えばデパートの屋上にあった観覧車とか遊戯コーナー。例えばシャッター商店街。
その震源地を「閉じに」いくときの、一瞬よみがえる、当時の人たちの思いが走馬灯のように・・っていうシーン
これもグッとくるものがあった。そういう思い、普段は意識してないけど、ふと思い出すことも確かにある。
この令和の時代で生きるのにも必死で、まぁ忘れてたかもですよね。それを思い出させてくれる。

すずめが黄色の椅子の思い出を思い出して「そういえば、大切にしていたのはいつまでだっただろう・・」っていうのもグッときた。

ソウタさんの思いがあふれ出すセリフ「死にたくない。生きたい!」あのときたくさんのひとがそう思いながら冷たくなったんだろうなとおもう・・

過去の扉を閉めて未来に「行ってきます」
このあたりもうぜんぶ泣けた。

 

細かいところで印象にのこったのは、東北のローカル線に乗って九州へ帰るぜ!ってシーン。
電車の扉がこっち側(観客側)にスライドして扉が「閉まる」カット。
これって「秒速5センチメートル」の両毛線もそうだったですが、新海監督作品にはよく見る演出カットだなあとか。
すずめちゃん、あんなに残念がってたのに帰りも富士山見逃してるじゃんw
とか。

あとはこれは定評がありますが、景色が絵なんだけど、ものすごくリアル。それは「聖地巡礼」したくなる気持ちもわかる。
自分に身近なところでは、やっぱりお茶の水。学生時代あのあたりで過ごしたので。
母校の校舎(当時はいい雰囲気を出してた建物だったけど、今は建て替わって立派なビルになった)を探した。
けど、見つからなかった。2回目を観にいったら見つかるだろうか。

「すずめの実家」にいく!っていうんで、お茶の水から首都高にのって、堀切JCTを通りました。
そのあと三郷JCTにいきました。なので常磐道から東北に向かったんですね。
あのへんの道もよく通るのよクルマで。「おおおっ」ってなった。

で、海岸線におおきな防波堤をつくるための工事現場とショベルカーが続く景色。
あの景色も、もう10年くらい前になるかな、仙台ライブの帰りに敢えて通って帰ってきたことがありました。

同じ景色だった。

そうそう、クルマで懐メロを流すじゃん。あれも懐かしかった。
あのメガネの大学生キャラ、第一印象は「なんだこいつ」って感じだったけど、だんだんいいキャラになりましたね
歌詞わかんなくて「ニャニャニャー♪」っていうのすごいわかるw(やるやるw

で、叔母さんとの喧嘩(これもけっこうグッときた)もあって・・

基礎しか残っていないすずめの実家。「ああ・・やっぱり・・」って理解した。


いろいろ書いたけど、いちばんは「すずめがいい子!」「すずめがかわいい!」ってところかも結局。
すずめの声優さんはすごくよかった。
劇場でもらったおまけ冊子か、パンフレットかをみたら、オーディションで1700人から選ばれたんだそうで。
声も雰囲気も演技もすごくあっていたとおもう。大拍手です。

エンディングでRADWIMPSが流れましたが、あれだけはちょっと違和感があった。
「この映画にはもうRADWIMPSはいらないんじゃない?」って正直おもった・・そこだけは、ほんとそこだけは自分的には減点ポイントかも。


あああなんかまとまらないわ。


なにがいいたいかというと、「あまり期待せずにいって」すみませんでした!まいりました!

 

最初に戻るけど

まじでめっっっっっっっちゃよかった!!


これだけでじゅうぶんでした。


あまり★5.0をつけると、★5.0の価値が下がるのでつけたくないのですが、これは★5.0をつけざるを得ない。
近いうちに2回目を観にいきたいなとおもいます。