ガザ・パレスチナと共に生きる 白杖記

シリアのアサド政権が打倒された

◆◆12/9記事◆◆

◆12/9(月) アサド政権崩壊から一夜、シリアの首都ダマスカスは平穏(ロイター) 
 かつてアルカイダの傘下だったハヤト・アル・タハリール・アル・シャーム(HTS)を中心とする反政府組織の電撃的な進軍は、中東にとって歴史的な転換点となった。アサド氏の失脚により、イランとロシアがアラブ世界に影響力を及ぼしていた拠点が消滅した。HTSは、国際社会やシリア国内の少数派の警戒心を払拭しようと、長年にわたってそのイメージの刷新を図ってきた。だが同組織は依然として米国、トルコ、国連からテロ組織に指定されている。

◆12/9(月) イスラエル軍、シリア国内を空爆 イラン革命防衛隊の武器庫など(朝日新聞デジタル) 
 9日、サド政権の軍事拠点が立て続けにイスラエル軍によるとみられる空爆を受けている。空爆は地方の軍事拠点にとどまらず、首都ダマスカス中心部のアサド政権の政府機関にも及ぶ。諜報機関や税関も攻撃を受けている。米中央軍は9日、シリア国内の「イスラム国」(IS)の拠点など75カ所を空爆した。

◆12/9(月) 解説:平和的権力移譲のカギを握る、シリアに部隊駐留する「4つの大国」とは(ロイター) 
 シリアには様々な国が自国の部隊を駐留させており、利権が複雑に絡み合っている。どこの国が、どのような目的で部隊を駐留させているのか。
 <トルコ> トルコは2011年、蜂起した反政府勢力を支援するため、シリア北西部一帯に軍隊を派遣。トルコは、内戦中にトルコ国境沿いに自治区を築いたクルド人武装勢力を弱体化させたい狙いがある。トルコ政府はシリアの武装勢力もPKKと同一とみなしている。トルコに逃れたシリア難民約300万人の帰還も進めたい考えだ。トルコは2016年以来、シリアで数千人の部隊を投入してたびたび作戦を行ってきた。
 <イランと親イラン武装勢力> イランはアサド政権支援で、2012年に革命防衛隊をシリアに派遣。ヒズボラが大きな役割を果たした。アサド政権は中東におけるイスラエルと米国の影響力に対する「抵抗の枢軸」として重要な同盟国であり、イランが支援するアフガニスタンやイラクなどのシーア派イスラム主義組織も、戦闘において重要な役割を果した。シリアにおけるイランの存在を脅威ととらえるイスラエルは、シリアで繰り返し空爆を行っている。
 <ロシア> ロシア軍は冷戦以来、シリアに駐留、2015年にアサド政権支援で内戦に介入。イランと連携し、ラタキア県の空軍基地から作戦を展開。ロシアの空軍力によって内戦は一時政権側に大きく傾いた。地上では、ロシア軍が政府支配地域に介入し、戦闘の鎮静化を図るため憲兵が派遣されている。
 <米国> 米国のシリアへの軍事介入は、「イスラム国(IS)」に対するもの。
2014年に、米軍はシリア民主軍(SDF)と協力し、シリア北部と東部でISの追放を目指して戦った。トランプ前大統領は、ISとの戦いに勝利宣言をし、2018年に米軍を撤退させたいとしたが、結局、約9000人の米兵がSDFを支援するためシリアに残っている。

◆12/9(月)  アサド政権崩壊で「シーア派の弧」も崩れる イランに大打撃、レバノンへの供給に支障(産経新聞) 
 シリアのアサド政権崩壊は、中東にイスラム教シーア派のネックワークを構築したイランにとって大きな打撃。イラン・イラク・レバノンに至る「シーア派の弧」がシリアで途絶え、物資供給などが滞る。イスラエルを取り巻く「包囲網」も弱体化する。
 イランやイラクで人口の多数派を占めるシーア派はレバノンでも人口の30%前後を占めており、存在感は小さくない。これに対し、シリアのイスラム教徒は全人口の90%近くを占めるが、うち70%以上はスンニ派でシーア派の影は薄い。アサド親子は少数派(アラウィ派)が多数派を支配するためイランの庇護(ひご)を得てきた。イランの1979年のシーア派革命をシリアは真っ先に承認した。
 イランはイスラエルと攻撃し合ったが、各地の民兵組織と連動して対イスラエル攻撃を組織せず、米国やイスラエルの軍事攻撃の標的になるのを避けた。

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