◆◆12/23記事◆◆
◆12/23(月) イスラエル空爆で11人死亡、北部で75日ぶりの支援物資 ガザ(CNN)
ガザ北部ベイトハヌーンでは、支援が75日以上途絶えていた地区に国連の輸送トラック9台が到着した。国連世界食糧計画(WFP)によれば、ボトル入りの水を積んだトラック2台と、小麦粉と缶詰を積んだトラック7台だ。
食料価格が高騰し、ガザの人道状況は悪化の一途をたどっている。21日、ガザ中部のNGOの施設で、食料を求める人の長蛇の列を目撃した。並んでいた女性のひとりは、子どもたちの食べ物を確保するために列に並んだと語った。小麦粉など必需品を買う余裕がなかったためだという。「もし、慈善活動がなければ、状況は耐え難いものになっている」
◆12/23(月) ガザ北部に物資届けたトラック、2か月半で12台のみ NGO発表(AFP=時事)
国際NGOオックスファムは22日、物資輸送に関する報告で、「過去2か月半の間にガザ北部入りを許可された、食料・水を積んだトラックは34台のみだった。しかも、イスラエル軍による意図的な遅延工作と組織的な妨害により、飢えたパレスチナ民間人に支援物資を配布できたのはわずか12台にとどまった」と述べた。包囲下にある地区で悪化する人道状況に警鐘を鳴らした。支援物資を配布できた事例でも、3件に関しては、避難所となっている学校に物資が届けられた数時間後、その場所が砲撃されたという。
11月には、トラック11台から成る車列がガザ北部ジャバリアの待機地点でイスラエル軍に一時的に止められた際、積み荷の食料の一部が飢えた民間人に奪われた。目的地に向かう許可が下りた後も、車列は別の検問所で再び止められた。イスラエル兵は運転手らに対し、民間人が立ち入ることができない軍事区域に援助物資を降ろすよう強制したという。
ハマス支配地区向けの援助を厳しく管理しているイスラエルは、支援団体には、大量の援助物資をさばき、配布する能力がないと主張している。
◆12/23(月) イスラエルがガザの学校や病院を攻撃、子供含む28人が死亡とガザ当局(BBC News)
ガザ地区全域で先週末、軍の攻撃で、子供を含む28人が殺された。民間防衛隊によると、避難民を収容していたムサ・ビン・ヌサイル学校も攻撃を受け、4人の子供を含む8人が死亡した。軍は、ガザ市のムサ・ビン・ヌサイル学校の敷地内にハマスの司令室があったと主張している。病院への攻撃に関してはコメントしていない。
ローマ教皇フランシスコは22日、2日間にわたるイスラエルのガザ攻撃を非難した。教皇は、「このような残虐行為、子供たちへの機関銃掃射、学校や病院の爆撃」を思うと胸が痛むと述べた。世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長は、イスラエル国防軍(IDF)に対し、病院周辺での攻撃を停止するよう訴えた。
◆12/23(月) ガザ各地をイスラエル空爆、計35人死亡 民間防衛隊発表(AFP=時事)
ガザ中部デイルアルバラフの住宅への空爆で13人が死亡した。生存者や所有物を探す住民を目撃した。近くの敷地には、毛布にくるまれた遺体が横たわっていた。軍は、「イスラム聖戦」の戦闘員を標的にした攻撃だったとしている。避難施設として使われていた学校への攻撃でも子ども4人を含む8人が死亡した。
さらに前夜にはガザ南部ラファへの攻撃で3人が死亡、22日朝にはガザ市内への攻撃で車内にいた4人が死亡。同日夜には、南部の主要都市ハンユニスで「人道地区」に指定されているマワシ地区にある避難民テントが攻撃を受け、7人が死亡した。
◆12/23(月) ガザ北部の病院、イスラエル軍による退去命令実行は「ほぼ不可能」と訴え(ロイター)
ガザ北部のベイトラヒアでなお一部業務を継続している数少ない医療施設の1つのカマル・アドワン病院は、22日、軍による退去命令に従って患者や職員を安全に移動させるのは「ほぼ不可能だ」と語った。軍は20日、この病院に燃料と食料を送り、赤十字と協力して別の病院に100人余りの患者を避難させるのを手伝ったと発表したが、患者を移送するための十分な救急車がなく、「現在、院内に400人近くの市民を収容し、その中には酸素と保育器なしでは生きられない新生児も含まれている。支援や装備、時間なしにこれらの患者を避難させることはできない」「ひどい爆撃で病院の燃料タンクに爆弾が命中すれば大爆発が起き、院内の市民多数が犠牲になる」と訴えた。
◆12/23(月) ガザでの停戦交渉、9割が完了 パレスチナ高官がBBCに説明(BBC New
s)
主な対立点の一つに、軍が「フィラデルフィア回廊」で駐留を続けていることがある。同回廊は、ガザ南部のエジプトとの境界沿いに帯状に広がる戦略的に重要な地域。イスラエルとガザの境界に沿って幅数キロメートルの緩衝地帯を作ることなどが議論されてきた。
イスラエルはこの地域で軍事的な存在感を維持する見通しだという。これらの問題が解決されれば、それから数日以内に3段階からなる停戦が合意される可能性があるという。
合意では、最初の段階として、人質となっているイスラエル女性兵士1人の解放につきパレスチナ人の囚人20人を釈放する。釈放され交換されるパレスチナ人の囚人は、イスラエルで25年以上の実刑判決を受けて服役中の約400人の中から選ばれる。
◆12/23(月) フーシ派に「強力な行動」 イスラエル首相が表明(時事通信)
◆12/23(月) クルド勢力の武装解除推進 シリア旧反体制派トップ、トルコ外相と会談(時事通信)
「シャーム解放機構」(HTS)の指導者ジャウラニ氏は22日、「国内に残る武器を国家の管理外に置くことは絶対に許さない」と述べ、HTSや北東部のクルド人勢力、シリア民主軍(SDF)を含めシリア各勢力の武装解除を行い、国軍に統合して再編する方針を示した。「シリアは全国民のためのものだ。われわれは共存できる」とし、各宗派や少数派を保護する考えを強調。新国家樹立へ国内融和を図る意向を示した。
トルコ外相フィダン氏は、SDFの中核組織、人民防衛部隊(YPG)を名指しし、「YPGは今後、シリアの一体性への脅威でなくなる必要がある」と語った上で、YPGは解体されるべきだと主張した。トルコはYPGを反政府武装組織クルド労働者党(PKK)と密接な関係を持つテロ組織とみなして警戒している。
一方、米国は過激派組織「イスラム国」(IS)掃討のためSDFを支援してきた。フィダン氏は会見で、国際社会はSDFとYPGの「非合法性」を見て見ぬふりをしていると批判。その上で、トランプ次期米大統領は異なる政策を取るだろうと期待感を示した SDFの司令官は先週、ロイターの取材に対し、シリア国内での対IS作戦でPKKが協力してくれていると発言。ただ、PKKとSDFは組織的つながりはないと主張した。