ガザ・パレスチナと共に生きる 白杖記

ガザ地区の無防備なテントで生後3週の赤ちゃん、クリスマスの寒さで死亡

◆◆12/26&12/27記事◆◆

 

◆12/26(木) パレスチナ人の乳児3人凍死、冬本格化するガザ地区(CNN) 
 ガザ地区南部のマワシのテント村で25日、新生児、セラ・マフムド・ファシフちゃんがマワシで極寒のため凍死した。ファシフちゃんに加え、生後3日と1カ月の新生児少なくとも2人が暖を取る避難所の不足や低温のため亡くなった。ファシフちゃんの母親は「体を暖めようと抱いていたが、この子を暖めるだけの衣類が余っていなかった」と証言した。
 マワシはラファ西郊に位置する沿岸地区。以前はイスラエルによって「人道地区」に指定されていたが、繰り返し攻撃にさらされている。住む場所を追われた数千人のパレスチナ人が避難場所を求めて移住し、布やナイロンでつくった仮設テントで何カ月も暮らしている状況だ。軍の攻撃は活気のあったガザを一変させ、家族が丸ごと消し去られ、飢えや強制退去、病気のまん延の人道危機が発生。

◆12/26(木) ガザ地区の無防備なテントで生後3週の赤ちゃん、クリスマスの寒さで死亡(中央日報日本語版) 
 25日、ガザ地区南部のハンユニス郊外のアルマワ市難民村で生まれて3週目になる女児のシラちゃんが夜の間に低体温症で死亡した。家族が泊まるテントが風を防ぐことができず、大人たちでも寒さに耐えられず、家族は結局翌朝凍死したシラちゃんを発見した。唇は紫色に変わり、青白い肌はまだらになった。家族はシラちゃんを急いで病院に連れて行ったが、すでに手遅れの状態だった。ハンユニス・ナセル病院の小児病棟責任者はシラちゃんの死因が低体温症だと確認した。過去48時間の間、シラちゃんの他に低体温症で死亡した赤ちゃんが少なくとも2人がいる。1人は生まれて3日、もう1人は1カ月の赤ちゃんだ。昨年10月7日以来、子ども1万7600人以上が死亡した。1時間ごとに子ども1人ずつ死んでいる。

◆12/26(木) ガザで報道車両に空爆、イスラエルは戦闘員標的と説明(ロイター) 
 軍は26日未明、ガザ各地を空爆し、ガザ中心部ヌセイラト難民キャンプで車両が攻撃され、ガザの放送局のパレスチナ人のジャーナリスト5人が死亡した。イスラエル軍は、過激派組織「イスラム聖戦」のメンバーが乗っていたと主張した。アルアウダ病院の前にあった車両が一撃され、乗っていたアルクッズ・トゥデー・チャンネル所属のジャーナリスト5人が死亡した。23年10月以来、パレスチナ人ジャーナリストの犠牲者は190人を超える。
 26日の空爆では、民家も空爆を受け、死者はジャーナリストを含め21人に達した。

◆12/26(木)  ガザの海水淡水化プラント、1か所が再稼働 60万人超に水供給(AFP=時事) 
 国連児童基金(ユニセフ)によると、プラントはイスラエルの電力網に再接続され、1日当たり約1万6000立方メートルの淡水を生産。中部デイルアルバラフと南部ハンユニスでタンク車や水道施設を通じて、60万人以上の市民に水を供給している。
 淡水化の処理施設はガザ地区には3か所あり、このプラントはそのうちの一つ。紛争前は、人口240万人の約15%の需要を満たしていた。2023年10月7日以来数か月間、同プラントは、ソーラーパネルと発電機を利用して最小容量で稼働していた。ユニセフがイスラエル側と電力復旧の合意に達したのは6月下旬だが、プラントに電力を供給する電線が激しく損傷しており、「応急処置」ではあるが「修復に5か月かかった」。イスラエルの送電線に再接続され、ようやくフル稼働できた。【翻訳編集】 AFP


◆12/26(木)  ガザ停戦交渉、非難の応酬 イスラエル・ハマス(時事通信) 
 ハマスはイスラエルが新たな条件を提示し、「合意が遅れている」と主張。これに対しネタニヤフ首相は「ハマスが交渉を困難にしている」と批判した。協議は今後も続けられるもようだが、再び行き詰まる可能性もある。 

◆12/26(木) イスラエル右派閣僚がアルアクサモスク訪問、ガザ人質に「祈り」(ロイター) 
 イタマル・ベン・グビール国家安全保障相は26日、人質のために「祈り」をささげるとして、エルサレムのアルアクサモスクを訪れた。アルアクサモスクはイスラム教の重要な聖地で、新たな緊張を生む。イスラエル首相府は直ちにイスラエルの公式見解を再表明する声明を発表した。
 アルアクサモスクは神殿の丘にありイスラム教、ユダヤ教、キリスト教の三大宗教の聖地が集まる場所として知られ、イスラム当局との「現状維持」の合意のもと、ヨルダンの宗教機関によって管理されている。イスラエルは非イスラム教徒の祈りを制限する数十年来の規則を公式に受け入れている。ただイスラエルの警察・軍がモスクに侵入し、パレスチナ人と衝突する事案も発生している。グビール氏は8月にユダヤ人がアルアクサモスクで祈ることが認められるよう改めて呼びかけ非難を浴びている。

◆12/26(木) イスラエル・ネタニヤフ首相がトランプ氏の就任式出席へ 逮捕状を出されて以降、初の外遊か(TBS NEWS ) 

◆12/26(木) シリア治安部隊と衝突で18人死亡 アサド前政権派、抗議デモも(時事通信)
 シリア北西部タルトゥス県で25日、少数派イスラム教アラウィ派の住民と暫定政権の治安部隊が衝突し、治安部隊員14人を含む17人が死亡した。治安部隊が、拷問などが行われたサイドナヤ刑務所の関係者を拘束したところ、アサド氏支持派の人々から襲撃を受けた。中部ホムスでもアラウィ派による抗議デモがあり1人が死亡した。

◆12/26(木) アサド政権崩壊直後に見たシリア 「勝ったのは…」 耳から離れない言葉(毎日新聞)  「シリア人がシリア人と戦い、シリアはあらゆるものを失った。勝ったのはシリア
人だが、負けたのもシリア人だ。いまはみんな勝利を祝っているが、これから何が待っているのか、まだ誰も分かっていない」

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◆12/27(金) ガザ戦闘初期に民間人犠牲容認 イスラエル軍、交戦規定変更 米紙報道(時事通信) 
 米紙ニューヨーク・タイムズは26日、昨年10月からの戦闘の初期に軍が交戦規定を変更し、民間人の犠牲を容認していたと報じた。最大20人の民間人が巻き添えになる恐れがある空爆などを許容していたという。軍兵士や当局者100人以上の証言を基に伝えた。
 ガザではこれまでにハマス戦闘員を含む4万5000人以上が死亡。このうち約1万5000人は戦闘開始後約2カ月間で命を落としており、犠牲拡大の一因になったとみられる。ハマスの奇襲から数日後、軍は攻撃で危険にさらされる民間人の1日当たりの人数制限も撤廃。100人以上が巻き込まれる可能性を認識していながら、ハマス幹部への攻撃を承認したケースもあり、同紙は1人の幹部殺害で少なくとも125人が死亡したとされる事例を伝えた。攻撃対象もハマス幹部だけでなく、下級戦闘員まで拡大。軍将校らは軍内部に「敵を容赦なく攻撃する」雰囲気があったと振り返った。標的の選定がずさんになり、軍内部や米軍から懸念が出ていた。攻撃後の民間人犠牲者の調査も徹底されなかったという。
 国際社会の批判を受け、軍は昨年11月以降に交戦規定を厳しくしたが、同紙は戦闘開始前よりも制限は緩いと指摘。軍は同紙に対し、「軍は一貫して法律を順守した手段を採用してきた」と回答した。 

◆12/27(金) イスラエル軍、イエメン首都空港など空爆 6人死亡、遭遇のWHO事務局長無事(時事通信) 
 イエメンの首都サヌアの国際空港には当時、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長らの一行がいたが、無事だった。テドロス氏は「(自身が)飛行機に搭乗しようとした際、空港が爆撃を受けた」と投稿。空港内の管制塔や滑走路が被害を受けたほか、搭乗機の乗組員1人が負傷したと明かした。イスラエルがテドロス氏の存在を把握していたかは定かでない。サヌアのほか西部ホデイダなどを空爆。「これらの軍事目標はフーシ派がイランから武器を密輸したり、イラン高官を招き入れたりする拠点として利用していた」と指摘した。

◆12/27(金) シリア暫定政権治安対策強化 旧政権支持派との衝突続く(AP通信) 
 ダマスカス、シリア、12月27日 (AP) — シリアの首都ダマスカスで、旧アサド政権支持派とイスラム教スンニ派治安部隊の武力衝突を受けて、暫定政権は26日、治安部隊を首都への入り口に配備するなど、治安対策の強化に乗り出した。暫定政権側と旧政権支持派の衝突でスンニ派治安部隊戦闘員6人が死亡した。シャム解放戦線(HTS)治安部隊員は、旧アサド政権下で数千人の受刑者に対して処刑命令や、専断的な判決を下したとして告発されている元高官を逮捕しようとして、旧アサド派に殺害された。 首都では少数派のイスラム教アラウィ派のデモ隊が、スンニ派の反対デモ隊と衝突し、銃声が聞こえた。また、シリア沿岸部の町や、西部のホムスやハマの周辺部でも、アラウィ派のデモが行われている。反政府勢力は、イスラム原理主義イデオロギーに根ざしており、政治的多元主義体制を作ると宣言しているが、どのような体制を作るつもりなのか、あるいはどのように権力を共有するつもりなのかは明らかではない。

◆12/27(金) イスラエル 戦禍を生きる障害者たちの絵画、在日大使館で展示(毎日新聞) 
 障害を持つ人々のケアと社会的な包摂を目指すイスラエルの非営利組織「シャルバ」が26日、戦禍の中で障害者が描いた絵画を東京都内の在日イスラエル大使館で展示した。シャルバは「厳しい状況下でも、彼らがさまざまな感情を豊かに表現していることを感じてほしい」「ロケット弾が飛び交うような状況が続く中、彼らはその経験や感情を絵画を通じて見事に表現しています」と強調。「どれも愛らしく、カラフルで、自分の子どもにこれほど絵画の才能があったのか、と驚く親もいます」と語った。
 「シャルバ」とはヘブライ語で「静寂」「安寧」の意味。1990年にエルサレムに施設を設け、障害を持つ人々やその家族に心理セラピーや就業訓練、自立のための支援などを提供している。イスラエル国内各地から多くの障害者らがシャルバの施設へ避難のために身を寄せている。シャルバは国連の活動に参加する公式な資格が認められた組織。

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