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もんく [とある南端港街の住人になった人]

大晦日、ほったらかしてみた

昨日、前の記事にも書いたように大晦日も仕事だったわけだけど、工場の機械にトラブルが発生。それでもって残念な事に予定通りに生産ができなくなってしまった。来月ちょっと忙しいので少しでも先行しなければならなかったのに。(工業生産の事、ちっとでもわかっている人には先作りなんてしてると怒られちゃうけど…)

なので夜8時半までの残業予定をキャンセルして全員定時の5時半に帰すことにした。修理はパーツ手配とその他チェックなどいくつかやる事があったのだけど、今回は自分で手をつけるのを止めて全部設備の人間に任せる事にしてしまった。

これは本来そうあるべきなんだけど、生産を急いでいる時には面倒なので自分でやってしまう事が多かった。面倒って言うのは、細かく説明するのもちょっと面倒なんだけど、簡単に言えば、設備の人間が普通の意味で仕事ができないってわけなのだ。12月分の生産数はクリアできていたから、たまには1人で悩んでもらおうと言うわけ。

それだけだとちょっとカワイソウかな、と思って、マニュアルと設定表はサーバに置いてあるよ位は言っておいた。で、自分は定時で帰るから土曜日の夜勤(実際には金曜日、つまり今日の夜から)までに動くようにしといてね、と。できるかどうかわからないけど。


仕事って(仕事以外でもそんな場合があるけれど)、多くの場合、初めてやる事とかやってみないとわからない事がけっこう多い。ホワイトカラーでも役所みたいにいつでも同じようにやっていれば良いのだったらコンピュータとかロボットに置き換えてしまっても良いわけで、わざわざ人間がやらなきゃいけない仕事って言うのはどうしてもちょっと冒険的な要素が多くなると思う。

人間が設計して人間が作った機械が相手で、全部マニュアルに書いてありそうな感じの物だってそう言う事ってある。そう言う仕事はには結局度胸とか探究心とかってのも必要だったりする。ずっと前に台湾にいて液晶工場に納めた生産機械を面倒見ていた時、そう言うものだって事を感じた。

夜中でも寝ているところ電話で起こされて1人でタクシーに乗って工場に駆けつける。エンジニアがいれば良い方だけど作業員しかいなかったりすると話は通じないわ、トラブルの内容も詳しくわからなくて「止まっちゃったけど何とかして」ってだけ。そうしている間にも1枚何百ドルの製品の生産がストップしたままになってものすごい額の損失を出し続けてるわけだからこっちもドキドキなのだ。(怒られる事はないけど、気を使う)

そうして必要なパーツが無かったりすれば代わりにその場でできる事を考える。工場にとっては部品が有るとか無いとかって関係無いわけで、スケジュールは決まってるし、働いてなくても労働者に給料は払うし、無いから仕方ないでしょとは言えないわけ。だからPVCの溶接したり、PLCのプログラム見たりいろいろ全くやった事無いような事でもとりあえずやってみる機会が増えてくる。だって、そこには自分しかいなくて、他に頼れるものもないけどどうにかしなきゃいけないわけだから。

もちろん、そんな危ない事、無ければ無い方が良いに決まっているけれど、どうしても少しはあるわけ。だからちょっとは度胸とかそんなものが必要になる。普段から勉強してれば良いのだけど、端から端までってわけにもいかないし。彼は元旦をどんな気持ちで過ごしているんだろう? そして今夜の夜勤はどうなるんだろう? 後でメッセンジャーで確認してみよう。

と言うわけで、いつまで経っても出来ないからやらないとか、パーツが無いから仕方ないってのを言ってて欲しく無いので、昨日はあえてホッタラカシにしてみた。
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