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もんく [とある南端港街の住人になった人]

つぶあん、回復かそれとも

朝6時ちょっと前。

つぶあんは最初にいた場所から移動してコタツと壁の隙間に入りたがったが隙間を狭くしておいたので電気の入っていないコタツの中にずっといた。コタツ布団を1面だけ上げておいて、横に敷いた布団に寝て見ていたら最初は向こう側を向いていたのがいつの間にかこちらを見ている。目が合うと目を細める。そして短時間だが喉をゴロゴロ鳴らす。嬉しい時にやるあれだ。

しばらくしてきなこが起きて来て相手をするように催促するので一緒に階段を上がって上の出窓まで行ったが、その間にコタツから部屋の端のテーブルの下の床に移動した。また熱が出てきて冷やしたいのかと思い少しそのままにすることにした。

再度きなこが降りてきて階段を上がったりしているうちにつぶあんはまた移動した。部屋の中央の床まで歩いてきて座っていた。ちょっと臭う。どこかにおしっこをしたはずだ。探すと、そこまで歩く間に布団を跨ぐ必要があるが、お腹に力が入ってしまったのだろう。布団の端にしてあった。いつもの尿より何倍も濃い黄色だった。

水のボウルまで歩きたいのかと思って水を顔の前に持っていくが、違うらしかった。顔を背けるとまた歩き出し、近くに置いておいたアイリスの猫座布団に手を掛けた。身体を少し持ち上げて入れてやると目を細めて座った。以前のように背中に布を掛けるのを嫌がらないようだ。それから少し水を飲んだ。

朝6時15分。

抗生剤が効いて回復へ向かっているのか? さっき淹れたインスタントコーヒーがぬるくなってしまった。
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