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もんく [とある南端港街の住人になった人]

一人の勘違いで死んだ人の命は返らない

ある地方国立大学の教授がコロナは無いような事を言い出してずいぶんと評判になっていた。それを真に受けて信じる人が多い。しかも最近は別の数人の教授やそれなりのレベルの人が一緒になってコロナは無いような事を言い出している。

最初に言い出したあの教授はなぜそんな事を言っているのか不思議でならなかった。検索してもきっかけになるような事は何も出てこないし、年齢的にもその人の若い頃やキャリアの途中の話は検索できない。そうなんだ、ほんのちょっと前にはインターネットは無かったし、あっても個人が発信するようになったのは本当にごく最近なのだった。

まあ、それは良いとして、今日一つわかった事がある。その教授がコロナに関する最初の論文をおかしいと思った原因かと思われる事が。そしてもしかするとその小さな1点がきっかけになって全否定に繋がったのではないかと。

と言うのは、その教授は2000年に寄生虫感染症に関係するタンパク質のゲノム解析をしたのを論文にしている。その頃の仕事は医学関係の教授じゃないので論文しか出てこないが表の仕事とは別に研究はしていたんだろう。その論文と新型コロナの中国論文は、つまり同じゲノム解析をしているところに共通点があるわけだが、大きく違う事が1つあって、そこが教授が疑いを持ったポイントだと思われる。

それは何かと言うと、ゲノム解析に必要な時間だった。教授は多分10日ほどかけてやっていた。でも中国論文では1日とか2日でさっさとやっている。教授からすると「できるわけねーだろ!」なのだ。教授言うに、肺や気管支から集めた洗浄液からショットガンと言う方法でウィルスを集めて精製するにはけっこう時間がかかる。だから時間が短いと言う事はちゃんと精製してないでそこらに転がってる他のウィルスの死骸とかまで混じってやってるのに平気で新型コロナなんて言うのは嘘だって事らしい。

だけど、教授、それ完全に勘違いしている。だって論文ちゃんと読むと使った機械とかが全部リストになっててそれ使えば1日でも解析が終わるってわかるのだ。教授がそれを信じない理由は、教授が論文書いた数年後に日本のその分野で有名なTと言う会社が教授がえっちらおっちらやってた事を2時間でやってしまう機械を売り出していて、中国の上海のそのセンターはそれ買って使ってるってわけだ。だって中国、お金あるし、威信かかってるし。

おい、教授ならちゃんと論文読め!って感じなのだけど、この勘違いの影響は大きかったなあ。この影響で死んだ人がいないと良いのだが。命は誤っても返って来ないんだよ。
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