"美しい"ロボットが作られたと言うので記事の写真と動画を見てみた。
これが現時点で"世界一"かどうかは私にはわからないけれど、なかなか進歩したものだ。
その昔、シンガポールのチャンギ空港のチェックインカウンターを上階から見ていたら歩き方の非常に美しい女性職員がいた。荷物が流れて行くコンベアの上を、多分他のカウンターに何かの書類を運んでいたのだろう。
その中国系女性は背が少し後ろに反る位に背筋がピンとして、手足の振りもまるで歩き方のお手本のようにバランスが取れていた。モデルさんのような見せる歩き方ではなくて、本当に綺麗な歩き方のお手本だった。残念ながらそれほど美人と言うわけでは無かったけれど、その歩きからしばし目を離すことができなかった位だ。
それ以後あんなに美しい歩き方は見たことがないなあ。と、変な事を懐かしく思い出しました。
"美しさ"についてはこの記事を見ている多くの方々の中で議論はなされるでしょう。だからそれはそちらの方々にお任せします。
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FT
身長:35 [cm]
体重:800 [g]
HONDAのASIMOはこんな感じです。
身長:130 [cm]
体重:54 [kg]
FT を実際の人間の大きさで作った場合はどうなるのでしょう。
身長で人間の約1/5ですから、
身長:0.35[m] x 5 = 1.75 [m]
体重は体積に比例するとすれば、5の3乗 = 125倍ですから、
体重:0.8 [kg] x 125 = 100 [kg]
すごいデブですね。計算上500gまで減量しないと成人病になります。
ASIMO を同じ身長で作ったらこうなります。
身長の倍率:1.75 [m] ÷ 1.30 [m] = 1.35 [倍]
1.35の3乗は2.46ですから、
体重:54 x 2.46 = 132.84 [kg]
ASIMO の方が30%程度デブでした。
ASIMO は130[cm]ではけっこう普通の体重だと思えたのですが、身長が175[cm]になっただけでこんなに体重が増えてしまうのはちょっとおかしいと感じますね。
これは上下左右前後均等に成長させてしまった時の計算だからです。
人間だって赤ちゃんがそのまま大人の身長になったらまるで「肉のかたまり」に見えるはずです。でも、人間はどう言う訳か上下には良く成長するけれど左右と前後にはそれほど成長しないでしょう。
だからこの計算方法はマグロのようなそのまま相似形で大きくなるものにはOKですが人間にはダメなんですね。今回はロボットがそのまま大きくなると言う仮定で計算しています。本当に作るときにはそんなこと無いと思いますが。
何でこんな計算してみたかと言うと、それは将来のロボットはどうなるのか気になったからです。
将来人間型のロボットが街や家の中や工場などで歩き回ったとして、もし175[cm]100[kg]のロボットが階段でつまずいたとします。階段の上からこのロボットが落ちてきて下敷きになったら絶対死にますよね。
それに、エネルギー問題も気になります。
現在のロボットはエネルギー効率が生きている人間ほどには高くないでしょう。
将来仮に人間と同じだけの効率を実現できたとします。
人間の必要エネルギーを2500[kcal/日]、ロボットに基礎代謝1200[kcal/日]は無いと考えてそれを差し引くと、
2500 [kcal/日] - 1200 [kcal] = 1300 [kcal/日]
使う事になります。
石油(9250[kcal/L])に換算すると、
1300 [kcal/日] ÷ 9250 [kcal/L] = 0.14 [L(リットル)/日]
0.27 [L/日] x 365 [日] = 51.1 [L/年]
かなり少なめに見積もって1年間に1体あたり約50[L]の石油が必要になります。
体重が人間より重い100[kg]で熱効率が自動車並みだったらこの4~5倍以上は必要になるでしょう。
それに、もし今後ロボットが人間の代わりにいろいろな仕事をしてくれるとなれば、人間には今よりもっと多くの時間を楽しめるようになります。「楽しめる」=「消費」に近いですから、人間が消費するエネルギーももっと増える可能性があります。
だとすれば映画やアニメのようにたくさんのロボットが活躍する場面は、今のままだと実現が難しいかも知れませんね。
今は未だロボットを作る事が課題ですが、今後はロボットが出てくることによって、その代わりに現在の生活や社会の中の何を削って効率化できるかが課題になってくるのでは無いかと思いました。
いろいろな面で本当に"美しい"ロボットが登場する事を願います。
追加
ロボットの消費エネルギー計算から人間の基礎代謝分を差し引いて修正しました。記事投稿の時点と数字が異なります。ロボットは待機中に省エネが実現できているだろうとの考えからです。
追加
いろいろな方のブログを見ていると概ねこのロボットには好意的なのですね。でも"美しさ"を解説してくれている方はいないようですね。デザインの専門家から見ていかがでしょう?
追加
ロボットが歩くときにグラグラしていますが、人間の場合は柔構造的になっている関節がロボットでは硬いし、人間が肉や脂肪がダイナミックダンパのような役割をしていると思うのですがそこらへんま未だ考慮して作っていないんでしょう。スーパーコンピュータで解析してそんなところも定数化してみたら良いのに。
追加
この記事で400本目だった。よく書いたものだ。ここまで約1年半かかってる。
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