見出し画像

もんく [とある南端港街の住人になった人]

外国人作業員を使う場合に必要な機械のレベルとは

外国人作業員を使う仕事においてどのような機械や設備が必要かと考える。

外国人作業員は賃金が安い。なので多少労働集約型になるように振っても構わない。そうなるとあまり凝った物でなくても良い。そして機能も単純でいくつもの作業が同時に、またはシリーズにできる物でなくとも良い。

平たく言ってしまうと自動化の度合いが低いマニュアル機となる。


マニュアル機は一般に命令に対して一方向に動く。一方向とは、例えばボタンを押すとある特定の動作が行われるだけと言う意味だ。機械自体がその動作が上手く出来たかどうかを確認しない。また、その機械の外の環境と連携しない。隣の機械の作業が終わった事を確認してから作業に入るような事もしないし、状況や結果を見て自ら再調整もしない。

それらは人間である作業員が負担する領域となる。

機械には上記の意味においていくつかのレベルに分けられる。状況や結果を見て調整したりするレベルであれば、自動制御、隣の機械の状況を見て自らの作業を決める物であればオートメーション。自動制御であれば人の面倒な作業を軽減してくれ、オートメーションにまでなるとほとんど人は介入する必要が無い。

外国人作業員の場合何を選択するかと言う事であるが、コスト許せばそれはもちろんオートメーションまで行って構わないが、労働コストが低く労働集約型に近い生産方式で構わない前提であるのでそうはならない。なので上記2つより下のレベルが通常選択される事になる。


1番下のレベルは本当にマニュアル機。電動化されたツールのような物。パワーは与えられるが考え無い機械。ボタンを押すとガッチャン式の機械である。

が、これを使用する事で困った事が生じる場合がある。もし、出来上がる製品の仕様がデリケートである場合。つまり、日本向けに出荷するようなストライクゾーンの狭い製品を生産するとした場合だ。機械自体は原理的に満足する物が作れるはずだが、バラつきが大きい。仕様上のレンジが広くて良い場合は機械のバラつきに任せてしまえば良いが、レンジが狭い場合は微妙な再設定を人がしなくてはならない。


微妙な再調整、これは教育レベルの高くない外国人作業員にできないか?、と言うと、実際はできる。ある程度訓練すればそれほど難しい事では無い。

ならば問題無いでは無いか、と言われるかもしれないが、そうではない。何が必要かと言うと、フィードバックである。例えば作業員がエアの圧力を調整するとする。そのエアの圧力変化によって何かが変わる。スピードが変わる。機械のある部分が止まったままに見えていても押し付ける力が変わる、と言う結果が得られる。

が、問題は実際にその作業をした作業員にそれが知らされない場合が多いのだ。作業員は常に出来た物でのみ結果を知る事になる。途中のフィードバックが無いのでどう調整すれば良いかがずっと後になってわかるか、記憶の留まらず経験値に変換される事が無い。

たったそれだけの事で作業の難易度は倍増する。場合によっては間違った経験値として定着してしまったり、全く何もわからないまま不良品垂れ流しにもなり兼ねない。

つまり、全くのマニュアル機の次の段階はフィードバックであり、これが最低限考慮されるべき事なのである。プロセスについて熟知していない、または全く知らない、そして理解する事が難しいレベルの作業者を使う場合のポイントである。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「マレーシアでニャー2018」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事