ハリー母さんのホークス&あれこれ日記 ~セカンドライフ編~

母娘3人のハリー家にキラキラ輝くホークスという宝物☆
愛するホークスと母のセカンドライフを綴っていきます

新しい人生

2009年11月04日 | ホークス
本日西山くんがホークスのスタッフとして球団に残ることが決まりました。

この4日間、皆さんには本当にご心配をおかけしました。

西山くんの進路が決まり、選手ではないけれどまた近くで応援できることになり、今やっとホッとしています。


10月31日。
西戸崎で練習する西山くんを見ていました。
この日は神内くんと並んで、とびきりの笑顔で走っていました。
いつも黙々と走る西山くんと違って・・・

そして11時半過ぎ。
裏に停めてあった西山くんの車が帰って行くのを見かけてしまいました。
その時は足がすくんで動けませんでした。
なぜならそんなに早く帰る西山くんを見たことがないからです。
不安が頭をよぎりました。
今日明日にでもおこなわれるであろうと予測していた戦力外通告。
もしや球団に呼び出されていったのでは・・・と。

そう思うともう涙があふれていました。
何故走って追いかけなかったのだろうと。
この時点からすっかり心が折れてしまっていたのです。

そしてその夕方、実際に戦力外通告を知った時は心底落ち込んで、自分でもビックリしました。

まず一番最初に考えたのは、もうその姿を見られないのではないかということ。
試合はもちろんですが、いつも最後まで残って黙々と練習をする西山くんの姿を見て、帰りに「お疲れさまでした。頑張ってね。」と言うことで、逆に元気をもらってました。
もうそんなこともできなくなるのか・・・と。

もう少し、せめてあと1年見守っていたかった。
1軍に、そして公式戦で1勝をとる姿を見たいと願っていたのに・・・
ケガで始まってしまった今季。悔しかった。


その次に浮かんだのは毎年TVで見る戦力外を通告された選手の番組。
トライアウトで精神的にもギリギリまで追い込まれていく姿。
あんな想いを西山くんもするのか・・・ということ。
それを考えただけで胸が締め付けられ、心が痛くなるような思いでした。

自分自身と娘たちのこと以外でこんなに心が痛くなるような想いをするなんてと自分でも驚きでした。

そして西山くん自身がこの通告をどう受け止めているのだろうかと。
落ち込んでいるだろう。
これから先をどう考えているのだろう?と心配で心配で・・・

ひと目顔を見て大丈夫?と声をかけたくて、
もしこれで会えなくなるのなら今日までありがとうと言いたくて
それでもどの道を選んでも応援し続けるからと伝えたくて
仕事がある日以外は、西山くんが西戸崎に来るのでは・・・と待ちました。

西戸崎で和巳たち他の選手がいつものグランドで走っている姿を見ると、ついこの間まであそこで一緒に走っていたのに、
もうそんな姿を見ることができないのかと思うとまた涙が出てきていました。
グランドや練習場に背を向けて座っていました。

そんな時母の人生の先輩から1通のメールを頂きました。
西山くんが初勝利した時に贈ってくださると言っていたワインを贈りますと書かれていました。

『人生に戦力外はない』から。
『どのような道であれ、まだまだ彼の人生は続くのです』
だから今後どのような道を歩くかはわからないけれど、西山くん自身が新しい人生の中で『人生の初勝利だ』と思ったときにワインを開ければ良いと。
これから『人生のシロボシ』を挙げていけば良いと。

泣きました。

プロ野球選手として戦力外を決めたのは球団ですが、
これからの人生をどのように生きていくか、それを決断するのは彼自身だと思い至りました。
だったら、これから西山くんが決断して選択していくであろう道を、それがどんな道であろうと応援していこうと思いました。

人生には“今、決めねばならない”という瞬間が何度かあります。
それは厳しく苦しい決断であることも多く、決して自分が望んでそういう状況になったのではないことも多いです。
それでも覚悟を決めて自分の1歩を踏み出さねばならない岐路に立たされることもあるのです。
けれどそれでもそれは自分で選んだ道です。
だからきっと納得して前へ前へと進んでいけるのだと思います。

西山くんにはそんな1歩を踏み出してほしい。
そしてもしもその1歩とその先に続く彼の新しい道をこれからも見守っていけたらそれでいいと。

そして今日、彼は選手を引退し球団スタッフになる道を選びました。
自分を憧れだったプロ野球の世界に入れてくれた球団に恩返しをしたいと。

知らなかったのですが、31日の通告直後にインタビューで『(合同)トライアウトは受けないつもりです。
育成から這い上がって、1年1年というか1日1日が勝負のつもりでやるだけのことはやりました。
もうおなかいっぱいという感じです。悔いはありません』と答えていたそうです。

その姿をずっと見てきた。
黙々と本当にいつも最後の一人となって練習をしていた。
だから今、本当にお疲れさま、そしてありがとうと伝えたい。

社会人野球が休部となり、カナダに単身渡り、そして独立リーグのマンダリンパイレーツから育成選手、ついには支配下登録、1軍のマウンドと自らの力で這い上がってきた西山くんはプロの世界で何十勝、何百勝している選手と同じくらい素晴らしい選手だと思っています。

もうマウンドには立てないけれど、プロ野球での初勝利は挙げられないかもしれないけれど、
ここまで一筋に続けてきた野球に携わる仕事を、このホークスでまたできる。
きっとその中で新しい人生の初勝利をつかみ取っていくだろうと。
これからたくさんのシロボシを挙げればいい。

そして近くでそんな姿をこれからもずっと見守り、応援し続けていけることが本当に嬉しく思いました。

31日に走り去っていく車を見てから、凍りつき固まってしまった心がようやく融けました・・・
少し時間がかかったけど、ホントによかった。
待ち続けた西戸崎では会えなかったけど、待ち続けたことへの神様からのご褒美をもらったようです。
感謝です。

最後に今日まで皆さんに本当にご心配おかけしました。
けれど皆さんからたくさんのコメントやメールをいただき、温かい言葉に励まされ、
そして西戸崎で当てもなく待っている時にはたくさんの鷹友さんが支えてくれました。
本当にありがたく、何と幸せなのだろうと心から思いました。

もう大丈夫です。
またやっと言葉が堰を切ったようにあふれ出しました。
(でもやっぱり西戸崎や雁ノ巣に行ったらまだちょっと泣くかも・・・)
こんな母ですが、これからもどうぞよろしくお願いします。

ありがとうございました。


最後に先ほど紹介したインタビューはこちらに載っています。

http://www.ninomiyasports.com/sc/modules/bulletin02/article.php?storyid=3535(クリック)




ここまで読んでいただいて、ありがとうございま~す!!

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皆さんどうぞよろしくお願いしま~す

コメント (10)
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