売れ残った猫は、体が大きくなっても外に出してもらえず、キャリーケースに何年も押し込められたままの猫
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「動物たちにとってショップのバックヤードは、ほとんど“生き地獄”でした」と言うのは、都内にあるホームセンター内のペットショップに勤めていたAさん。
Aさんが目にしたのは、表のショーケースには決して現れることのない犬猫たちの悲惨な姿だった。
「売れ残って行き場のない犬猫が常時40~50匹、身動きもできない狭いキャリーケースや小さな段ボール箱に入れられたまま、何年もモノのように積み上げられていました。衛生状態もひどく、ケースのなかは糞尿まみれ。常に異臭が漂っています。餌も一日1回のみ。スタッフがおしっこを掃除する回数を減らすために、水も少ししか飲ませない。そうした状態で5年近く放置されていた犬もいました」
仕入れた命、売れ残った命をモノ同然に放置し、弱って死ぬのを待つかのごとく扱う。その光景はまさに生き地獄そのものだ。
残酷な光景を目の当たりにし、無力な自分を責める。本当に動物を愛する人ほど精神的に追い込まれていく。ペットショップの裏側では、動物だけでなく働いている店員の心までもが蝕まれている。