・印刷と言う世界
去年の十一月に退社した女の子から、同僚であったI君のところへ電話があったそうだ。
何でも同じ業界に居るマイミクから、自分が勤めていた会社を辞める営業が居るらしいと言う話が伝わってきたので、誰が辞めるのかと気になったらしい。
彼女が辞めて既に半年以上が経過しているわけだけれども、彼女はまだ再就職先を探している自由人であった。
いい身分であると思う。
しかし、在社中は天涯孤独のお一人様主義者であった彼女も、今ではすっかり世俗に馴染み、同郷の高校時代の後輩であったという大学院生の彼氏も出来たという。その彼氏は来年の大学院の卒業の後の就職先も決定しており、状況によっては海外勤務となるので、彼女もその時は彼氏に付いていくのだそうだ。
話を聞けば聞くほど、勤めていたときよりもはるかに希望に満ちた生活をしていて、ほかに何を望むのかと言いたいところである。
「人間、働いていないとダメになります」
お金と心に余裕のある人ではないと言えないようなことを言っていたそうだ。
そんな彼女が職探しにハローワークに行った時にこんなことを言われたそうだ。
「印刷関係ですか……前職もそうだったから分かると思いますけど、どこもかしこも同じです。就職先としては、とてもお勧めできるような状態ではありません」
なんて、良心的な職員さんなのだろうかw
もちろん、職安で斡旋した先が、とてつもなくブラックな会社で後で揉める事になるのを避けるという理由もあるのだろうけども、親身になってくれるのはとても良いことだと思う。
・こんな時間に
帰宅したのは午前1時であった。
もう明日じゃん!!と思ったのは一緒に退社したI君もだろう。
そして今日も忙しいのはすでに解りきった予定である。
印刷会社の基本的な業務とは、
受注
制作
製版(分解含む)
(ここが今、胆管癌で有名な色校正が入る場所。現在は他にインクジェット出しもある)
印刷
加工(断裁、丁合、製本、折り、ラミネート、スジ入れ………)
納品
基本的には分業でやっている訳なのだけど、オンデマンド印刷(デジタル印刷)の部署である私が所属する部署では、
受注
加工
までやっている。
I君が。
一人印刷会社と呼べる存在である。
しかし、制作の仕事が入ると、なかなかそれに集中できないために、私が出力と断裁をやっています。
二人でやっていてこの時間なのですから、私が部署を移動してくるまでに、一人で全てやっていた去年の4月ぐらいがどんなに忙しかったかと解ってくれると思います。
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