HITO-OMOI(ひとおもい)

ひとを、ひととき、ひとへに想ふ短歌がメインのブログです。作歌歴約二十年、かつては相聞(恋歌)、現在は専ら雜詠です。

4531首目・・・芥川龍之介を読む(その4)

2022-06-10 00:00:00 | 短歌

二〇二二年は芥川龍之介生誕一三〇年。全作品は約三八〇。編年体一〇冊の旧版角川文庫で五割強を読む。(徐々に落ち込みそうな予感の読書なので明るい龍之介の写真を貼り付けた。)

「舞踏会・蜜柑」(四冊目、16作品収録)、大正八年、二七歳


・「きりしとほろ上人伝」寓話度が高く「奉教人~」より楽しいが切支丹ものはどうも娯楽的には読めない。
・「蜜柑」ラスト二行で人生観を書いちゃうのが芥川なんだよなぁ。
・「竜」できすぎな感じ。再読はしないなぁ。
・「疑惑」十八番の自己窮追感が筋立ての面白さもあり際立っている。
・「路上」未完長編、芥川にガチな恋愛小説が書けるのだろうか。
・「魔術」まさかと思ったとおりになって、凡作。汗
・「葱」程度の差はあれ万人に在る「芸術と実生活」の問題を軽妙に描く。
・「鼠小僧次郎吉」珍しく笑わせる話。オチも効いている。
・「舞踏会」創作は実体験に叶わなないと認めるに至ったのか、芥川。
・「芸術その他」芥川の「宣言」だけど、ちと切ないね。

メモは(主として)印象が残ったもののみ記す。(再読のため)

出来事
大正八年
大阪毎日新聞社員となる。


「小さくも大きなる落陽五つ六つ弟(おとと)の胸に抱かれて映ゆ(新作)」
~芥川龍之介「蜜柑」~

不尽


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