「10月10日は、必ず晴れる」
これは昭和の人間が持つ揺るぎのない確信だ。
その背景には「晴れの特異日」として東京オリンピックの開会式にあてられた日という事実がある。
そして今、大型台風18号も過ぎ去り、よい天気となることは疑いようがない。
山に行かなくてどうする!
ということで、今日もファミリー登山に出発だ。
行き先は、山梨県の瑞牆山。
奥秩父山系の端っこにある。
日帰り登山では、メジャーな山だ。
朝5時に自宅を出発して、コンビニで朝ご飯と行動食を購入してから、中央道へ。
晴れを確信したはずなのに、雨が降ってきた。
誰のせい? 実は、娘が雨女という可能性が高い…。
中央道を須玉ICで下りて、40分ぐらい走ると瑞牆山登山口の里宮平に到着。
いつの間にか立派な駐車場(無料)ができていて、びっくり。
昔、来たときには、こんなのなかったような気がする。
最近、お気に入りのポーズ。
なんでこのポーズなのかというと、papachanがモンブラン山頂でピッケルをかざしてガッツポーズをしている写真を真似ているとのこと。(恥ずかしいから、学校ではやらないでね)
登山口にあるトイレで、用を足す。
使用料100円を木箱の中へ。
登山口で地図の確認をして、
8:10、曇り空の中、出発~!
この登山口は、1520mにある。
瑞牆山の標高は2230mなので、高度差は710m。距離にして約4km。
最初は、ブナと白樺の明るい森の中を歩いていく。
メジャーな山だけあって、登山者はとても多い。
瑞牆山(みずがきやま)は、登山をしない人にはちょっと読めない山名だろう。
日本百名山の一つでもあるこの山の命名者は昔の山梨県知事らしいが、「瑞牆」とはもともと神社を囲む石垣のこと。
花崗岩から形成される奇岩巨岩のおりなす特異な山容は、登山意欲をかき立てられる。
晴れていれば、垂直に挑むフリークライマーの姿もよく見かける。
落ち葉をカサコソ踏みしめながら、ゆっくり高度を上げていく。
クマの爪痕だろうか?
登山道には、クマに注意の看板を結構見かける。
登山者も、クマよけの鈴やらベルやらをザックに吊している人がたくさんいた。
チリンチリン、カランカラン…、とてもにぎやかな登山道だ。
途中でベンチがあり、ここで休憩。(ベンチには先客がいた)
暑がりの娘は、もう半袖になっている。(papachanも半袖になる。)
衣服をコントロールすることは、登山ではとても大切で、これができないとバテるのが早かったり、低体温症になったりする。
娘の暑がりはpapachann似で、息子の寒がりはカミさん似のようだ。
ここから一登りで、富士見平小屋にたどり着く。
小屋の手前にある水場。
斜面から湧き出す水を、パイプで誘導している。
せっかくなので、コップを出して飲んでみる。
パイプから出ている水を汲めばいいものを、水受けのバケツから排水している水を汲んで飲んでしまう、おマヌケな娘。
ま、いっか。葉っぱと土のエキスで、さぞかし健康になったことだろう(笑)。
今の世の中どこもかしこも抗菌指向で、免疫力が低下しないかと懸念している。
たまには、へんちくりんなものを飲んだり食べたりして、胃腸を鍛えたほういいのだ。
(ちなみに、富士見平小屋の水は、へんちくりんじゃありません、念のため…)
富士見平小屋に到着。トイレ休憩。
あめ玉とチョコレートで、カロリー補給。
ここから、登山道は天鳥川に向かって一旦高度を下げていく。
富士見平から天鳥川までの登山道では、奇岩が屹立する瑞牆山の全容が見られるのだが、ガスが立ちこめていて見えない。
また、雨がぱらぱら落ちてきたり、不安定な天候になってきた。
谷底が近づくにしたがって、流れる水の音が大きく聞こえるようになる。
いつもはちょろちょろの沢なのだが、先日の台風18号の影響で水量が増えている。
登山靴なら石を踏みながら渡れば何とかなる深さだが、子ども達の運動靴では無理そうだ。
そこで、一人ずつ背負って渡渉する。
来年は、子ども用の登山靴を買ってやるようかなぁ。
でも、子どもはすぐに足がでかくなるからなぁ。
天鳥川を渡るとすぐに見えてくるのが、桃太郎岩だ。
あまりの巨大さに、子ども達はびっくり仰天。
ここから、山頂に向けての急登が始まる。
ところどころにロープやはしごが出てくる。
雨で濡れているので、いつもより慎重に登る。
次第に空が開けて、巨岩が見えてくる。
大ヤスリ岩の基部。
ここからさらに登りがきつくなる。
巨岩を縫うように登っていく。
娘の顔色が悪くなってきて、がくっとペースが落ちてきた。
どうやらメシバテ。血糖値が下がってきたらしい。
まだ、山頂までは30~40分あるので、ちょっとカロリー補給。
高カロリーのピーナッツクリームのパンと甘栗を食べて復活!
あともうチョイ。
青空も見えてきたぞ!
登山道は山頂直下の岩峰をぐるっと巻くようにしてピークへ続く。
最後は、スチールの階段を登って、頂上へ。
11:40、瑞牆山(2230m)に登頂!! あ~、つかれた~。
で、頂上からカミさんに「登ったよコール」。
「もしもし、ママ? 登ったよ~!!」
息子が喜びをカミさんに伝えている最中に、天候が急変!
雪だ~!!
すごい勢いで横殴りの雪。
バンバン降ってくる。
山頂の人々は、一瞬パニック状態になり、我先にと下山を開始する。
(こういう時に山岳事故って起きるんろうなぁ。)
今の時期、瑞牆山での雪は珍しい。
紅葉と雪なんて最高! 急いで写真を撮る。(でも、うまく撮れない…)
この雪も10分弱で治まり、晴れ間が出てきた。
天候が変わらないうちに、とっととメシを済ませちゃおう。
今日のみそ汁は、赤だし。冷たい風が吹く山頂では、とても美味しい。
お腹もいっぱいになった。
下山前に、山頂からの景色を目に焼き付けよう。
子ども達がおそるおそる乗っている岩の先は、すっぱり切れ落ちた断崖絶壁。
そこから下に見えるのは、こんな風景。
ほぼ真下に大ヤスリ岩が見える。
高度感バツグンのこの絶景が見たくて、みんなこの山に来るのだ。
12:20、天候が変わらないうちに下山しよう。
来た道を戻るわけだが、岩も濡れており、子ども達の運動靴では下りるのに時間がかかる。
休憩を何回かとりながら、あわてず、のんびり下る。
雲の流れがとても速く、晴れと曇りが交互に訪れる。
と、突然頭上からバラバラと激しい音がしてきた。
同時に子ども達が、「いてててーっ!」
雹(ヒョウ)だー!!
大きい粒は1cmほどもある。
こりゃ、たまらん。
子ども達は、イタイイタイといいながらも、氷の粒をひろって大興奮。
でけーっ、とか言っている。
いったいなんちゅう天気なのだ。
このあと、雹は断続的に降り続け、天鳥川まで下りてきたところで、ほぼやんだ。
危険な下りもここで大体おしまい。
富士見平に登り返すところでガスが切れて、ようやく今日登った瑞牆山が姿を現した。
いい山だ。
子ども達も、「あそこのてっぺんに行ったんだね。」と満足そう。
富士見平小屋に付くころ、ようやく綺麗な青空が。
テントの数も、朝より増えている。
ここにいる人たちは、明日は金峰山に登るのだろう。
富士見平からの下りは、安定した登山道だ。
足取りも軽く、鼻歌交じりで下山できる。
3:20、登山口の瑞牆山荘に到着。
今日もいい登山ができたね。
山荘でバッジを購入。
娘は、今日が初めての日本百名山。
息子は、大菩薩嶺に続いて2つめ。
息子に「あと98こだね。」と言ったら、「うん♪」と明るく言われてしまった。(汗)
帰りにラジウム温泉で有名な「増富の湯」に立ち寄り汗を流す。
国道141号から見えた夕暮れの富士山は雪化粧。
お天気コロコロの今日という日のフィナーレにふさわしい眺めだった。
これは昭和の人間が持つ揺るぎのない確信だ。
その背景には「晴れの特異日」として東京オリンピックの開会式にあてられた日という事実がある。
そして今、大型台風18号も過ぎ去り、よい天気となることは疑いようがない。
山に行かなくてどうする!
ということで、今日もファミリー登山に出発だ。
行き先は、山梨県の瑞牆山。
奥秩父山系の端っこにある。
日帰り登山では、メジャーな山だ。
朝5時に自宅を出発して、コンビニで朝ご飯と行動食を購入してから、中央道へ。
晴れを確信したはずなのに、雨が降ってきた。
誰のせい? 実は、娘が雨女という可能性が高い…。
中央道を須玉ICで下りて、40分ぐらい走ると瑞牆山登山口の里宮平に到着。
いつの間にか立派な駐車場(無料)ができていて、びっくり。
昔、来たときには、こんなのなかったような気がする。
最近、お気に入りのポーズ。
なんでこのポーズなのかというと、papachanがモンブラン山頂でピッケルをかざしてガッツポーズをしている写真を真似ているとのこと。(恥ずかしいから、学校ではやらないでね)
登山口にあるトイレで、用を足す。
使用料100円を木箱の中へ。
登山口で地図の確認をして、
8:10、曇り空の中、出発~!
この登山口は、1520mにある。
瑞牆山の標高は2230mなので、高度差は710m。距離にして約4km。
最初は、ブナと白樺の明るい森の中を歩いていく。
メジャーな山だけあって、登山者はとても多い。
瑞牆山(みずがきやま)は、登山をしない人にはちょっと読めない山名だろう。
日本百名山の一つでもあるこの山の命名者は昔の山梨県知事らしいが、「瑞牆」とはもともと神社を囲む石垣のこと。
花崗岩から形成される奇岩巨岩のおりなす特異な山容は、登山意欲をかき立てられる。
晴れていれば、垂直に挑むフリークライマーの姿もよく見かける。
落ち葉をカサコソ踏みしめながら、ゆっくり高度を上げていく。
クマの爪痕だろうか?
登山道には、クマに注意の看板を結構見かける。
登山者も、クマよけの鈴やらベルやらをザックに吊している人がたくさんいた。
チリンチリン、カランカラン…、とてもにぎやかな登山道だ。
途中でベンチがあり、ここで休憩。(ベンチには先客がいた)
暑がりの娘は、もう半袖になっている。(papachanも半袖になる。)
衣服をコントロールすることは、登山ではとても大切で、これができないとバテるのが早かったり、低体温症になったりする。
娘の暑がりはpapachann似で、息子の寒がりはカミさん似のようだ。
ここから一登りで、富士見平小屋にたどり着く。
小屋の手前にある水場。
斜面から湧き出す水を、パイプで誘導している。
せっかくなので、コップを出して飲んでみる。
パイプから出ている水を汲めばいいものを、水受けのバケツから排水している水を汲んで飲んでしまう、おマヌケな娘。
ま、いっか。葉っぱと土のエキスで、さぞかし健康になったことだろう(笑)。
今の世の中どこもかしこも抗菌指向で、免疫力が低下しないかと懸念している。
たまには、へんちくりんなものを飲んだり食べたりして、胃腸を鍛えたほういいのだ。
(ちなみに、富士見平小屋の水は、へんちくりんじゃありません、念のため…)
富士見平小屋に到着。トイレ休憩。
あめ玉とチョコレートで、カロリー補給。
ここから、登山道は天鳥川に向かって一旦高度を下げていく。
富士見平から天鳥川までの登山道では、奇岩が屹立する瑞牆山の全容が見られるのだが、ガスが立ちこめていて見えない。
また、雨がぱらぱら落ちてきたり、不安定な天候になってきた。
谷底が近づくにしたがって、流れる水の音が大きく聞こえるようになる。
いつもはちょろちょろの沢なのだが、先日の台風18号の影響で水量が増えている。
登山靴なら石を踏みながら渡れば何とかなる深さだが、子ども達の運動靴では無理そうだ。
そこで、一人ずつ背負って渡渉する。
来年は、子ども用の登山靴を買ってやるようかなぁ。
でも、子どもはすぐに足がでかくなるからなぁ。
天鳥川を渡るとすぐに見えてくるのが、桃太郎岩だ。
あまりの巨大さに、子ども達はびっくり仰天。
ここから、山頂に向けての急登が始まる。
ところどころにロープやはしごが出てくる。
雨で濡れているので、いつもより慎重に登る。
次第に空が開けて、巨岩が見えてくる。
大ヤスリ岩の基部。
ここからさらに登りがきつくなる。
巨岩を縫うように登っていく。
娘の顔色が悪くなってきて、がくっとペースが落ちてきた。
どうやらメシバテ。血糖値が下がってきたらしい。
まだ、山頂までは30~40分あるので、ちょっとカロリー補給。
高カロリーのピーナッツクリームのパンと甘栗を食べて復活!
あともうチョイ。
青空も見えてきたぞ!
登山道は山頂直下の岩峰をぐるっと巻くようにしてピークへ続く。
最後は、スチールの階段を登って、頂上へ。
11:40、瑞牆山(2230m)に登頂!! あ~、つかれた~。
で、頂上からカミさんに「登ったよコール」。
「もしもし、ママ? 登ったよ~!!」
息子が喜びをカミさんに伝えている最中に、天候が急変!
雪だ~!!
すごい勢いで横殴りの雪。
バンバン降ってくる。
山頂の人々は、一瞬パニック状態になり、我先にと下山を開始する。
(こういう時に山岳事故って起きるんろうなぁ。)
今の時期、瑞牆山での雪は珍しい。
紅葉と雪なんて最高! 急いで写真を撮る。(でも、うまく撮れない…)
この雪も10分弱で治まり、晴れ間が出てきた。
天候が変わらないうちに、とっととメシを済ませちゃおう。
今日のみそ汁は、赤だし。冷たい風が吹く山頂では、とても美味しい。
お腹もいっぱいになった。
下山前に、山頂からの景色を目に焼き付けよう。
子ども達がおそるおそる乗っている岩の先は、すっぱり切れ落ちた断崖絶壁。
そこから下に見えるのは、こんな風景。
ほぼ真下に大ヤスリ岩が見える。
高度感バツグンのこの絶景が見たくて、みんなこの山に来るのだ。
12:20、天候が変わらないうちに下山しよう。
来た道を戻るわけだが、岩も濡れており、子ども達の運動靴では下りるのに時間がかかる。
休憩を何回かとりながら、あわてず、のんびり下る。
雲の流れがとても速く、晴れと曇りが交互に訪れる。
と、突然頭上からバラバラと激しい音がしてきた。
同時に子ども達が、「いてててーっ!」
雹(ヒョウ)だー!!
大きい粒は1cmほどもある。
こりゃ、たまらん。
子ども達は、イタイイタイといいながらも、氷の粒をひろって大興奮。
でけーっ、とか言っている。
いったいなんちゅう天気なのだ。
このあと、雹は断続的に降り続け、天鳥川まで下りてきたところで、ほぼやんだ。
危険な下りもここで大体おしまい。
富士見平に登り返すところでガスが切れて、ようやく今日登った瑞牆山が姿を現した。
いい山だ。
子ども達も、「あそこのてっぺんに行ったんだね。」と満足そう。
富士見平小屋に付くころ、ようやく綺麗な青空が。
テントの数も、朝より増えている。
ここにいる人たちは、明日は金峰山に登るのだろう。
富士見平からの下りは、安定した登山道だ。
足取りも軽く、鼻歌交じりで下山できる。
3:20、登山口の瑞牆山荘に到着。
今日もいい登山ができたね。
山荘でバッジを購入。
娘は、今日が初めての日本百名山。
息子は、大菩薩嶺に続いて2つめ。
息子に「あと98こだね。」と言ったら、「うん♪」と明るく言われてしまった。(汗)
帰りにラジウム温泉で有名な「増富の湯」に立ち寄り汗を流す。
国道141号から見えた夕暮れの富士山は雪化粧。
お天気コロコロの今日という日のフィナーレにふさわしい眺めだった。
すごいですね。そして、経験豊かなお父さんに支えられて、
子供たちも、楽しく、安心して登山してる様子が伺えます。
息子さんは、いつの日か絶対日本百名山、登っちゃうんでしょうね。
いっしょに登るなら、papachanさんも頑張らなくっちゃ!
子どもたちの体力が段々ついてきたので、山歩きが楽しくなってきました。
禁漁になった今は、なるべく山に入ろうと思っています。
百名山は日本中に広がっているので、目標としては面白いのですが、時間的にも金銭的にもなかなかハードでして…(笑)。
雪と雹だなんてその日、下界にいた身のはビックリです。山の天気は恐ろしいですね^^;
ちょっとしたハプニングはいい思い出になりますよね!
何事も無くて何よりです^^
お子さんたちの楽しい様子が伝わってきます。
いいお父さんですね^^
標高3000mクラスになると、こういう天気もあるにはありますが、奥秩父でしかも2230m程度の標高でこんな天気は、びっくりです。
子ども達にとっても、私にとっても、思い出深い山行になりました。
雪が降る前に、もうちょっとあちこち子連れで行こうと思ってます。
普段、家族には不義理の限りを尽くしてますので、こういうときにポイントを稼がないと!(笑)
山の移ろいの速さは、平地からはなかなか理解できないものですね。
大ヤスリ岩は下から見上げるのも、上から見下ろすのも、まさに絶景ですね。
見てみたいけど体力がもたなそう……。
この日は、北アルプスや南アルプスでも、結構雪が降ったようです。
山は確実に冬を迎えているようです。
瑞牆山は奥秩父の異端児と呼ばれる花崗岩の殿堂です。一見の価値アリですよ。
いくつものの滝を越えて遡行するmasuturiさんなら余裕ですよ!!
先ほどはコメントありがとうございます<(_ _)>
百名山・・・やっぱり良い山がおおいですね(^・^)
とても楽しそうに登られてて、素敵です(*^。^*)
東京からは色々出掛けられるエリアが豊富なのも(東北も・・)羨ましいです(^^)v
行き先候補の参考にさせて頂きます(*^。^*)
コメント、ありがとうございます!
さっそく遊びにきてくださったんですね。
子どもたちと登れる山を探すのも楽しみの一つと思っています。
東北は自分自身にとって未知の領域なので、いつかはチャレンジしたいです。
飯豊あたりなんて魅力的ですよね。
ブックマークに登録しました。
ご了解いただき、ありがとうございました。