お気楽ナチュラリスト

都内に住んでも心はナチュラリスト。
週末は山と川で遊びたい。

暑さ寒さも彼岸まで

2024年09月23日 | 釣り

秋分の日を含む三連休は、予定されていた仕事がキャンセルとなり自由の身となった。
ただ、天候がどうも怪しい。
中日に予定していた墓参りを一日前倒しにした。


実家の両親を車に乗せて、やってきた。
住職に会うのも久しぶりだ。
ここのお寺さんは、我が家と縁が深い。
先代の住職は、両親が結婚したときの仲人であり、私の名付け親でもある。
今の住職は先代の息子さんだが、小さいころに私の父親がよく遊んであげたそうだ。
また、先代の住職には、毎年たくさんのカブトムシをプレゼントしてもらった。
親戚づきあいをしているような、そんなお寺さんなのである。


翌日は、釣りに出かけた。
これがおそらく今シーズンの最終釣行となるだろう。
暑さ寒さも彼岸までというが、急に涼しくなった。
秋の虫もうるさいくらいに鳴いている。



最後に大物をなんて気が無いわけではないが、それなりに実績のある沢に入った。
アングラーであるならば、有終の美を飾りたいのは誰しも同じだろう。
しかし、先週もそうだったが、世の中そんなに甘くはない。
活性は高く、魚影は濃いものの、出てきてくれるのは判で押したように15~16cm程度の小型ばかりだ。
こんなのばかりが10匹以上続くと、だんだん釣りが雑になってくる。


釣りが雑になるというのは、例えばストーキングをしなくなること。
例えば、ポイントに近づきすぎること。
例えば、釣ったイワナの写真を撮らなくなること。
漫然とした気持ちでロッドを振るようになる。


こういう時には、たいがい釣りの神様からお𠮟りを受けることになる。

堰堤の上のチャラ瀬でルアーを適当に放って、適当に引いてきたときだ。
ガチっとルアーが石に引っ掛かった、と思ったら、それはイワナだった。
ラインの先で暴れるイワナの横から、確実に尺オーバーの別のイワナが逃げていく。
全く心の準備ができておらず、わたわたしているうちに、ロッドが軽くなり生命感は消えた。
この間、わずか2~3秒。
やってしまった、痛恨のバラシ。


ペアリングをしていたイワナだったのだろうか。
この沢のアベレージを優に超えるモンスターだった。
今シーズンにおける最大のチャンスを自らの気の緩みで手放してしまった。


突然、雨がザーッと降り始めた。
みるみるうちに、沢は落ち葉を流し始めた。
最後の一尾もチビイワナだった。



ずぶ濡れになりながら車に戻った。
秋の雨は冷たい。


ザックに入れてあったサンドイッチは、パサパサになっていた。
飲み残しのぬるいアイスコーヒーで流し込んだ。

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