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a green hand

ヒタヒタと足音低くやってくる老老介護




今日も良いお天気であった。
母が2度目のぎっくり腰でベッドに横になれない。

仰向けにも、背中が丸くなった母には無理だ。

椅子に腰を下ろしたままの姿勢で睡眠をとっている。

母の部屋で私が母のベッドに寝て付き合って数日になる。
気丈な母もギックリ腰に慣れていないので誰か居ないと心細いのだ。

我が家族は晩秋に向けて不調になりやすい。
夫は長年大事にしてきた?w 鼠径ヘルニアの手術をして間もない。

強く頑丈な母も超高齢でギックリ腰の痛さに年齢を意識しないわけにいかなくなった。
虚弱な?私は非常に心細くなってきた。

夫と相談後、母の電動ベッドの購入を決めた。
なるべく早く届くように便宜をはかってもらう。
20日に入ることになった。

母のベッドを二階に移動することと歴史ある二階のベッドの処分を考えざるを得なくなった。

二階からセミダブルを下ろすのは大変だから解体しようと夫。
でも夫ができる状態ではない。

22日に外科手術の結果を見てもらう日なのだ。
重いものを持たずお風呂もシャワーだけ、転ばないようにと言われている。

元気で丈夫な妹が電動ベッド搬入前に来てくれるというが、虚弱な私と2人ではどうしようもない。

考えた末、息子に昨日ラインをしてみた。
休みの日に力仕事をして欲しいのだけどと。
すると折良く今日が休みだという。
事情を話し仕事の内容の了解を得た。

今日から庭師さんが2日間入るのでいざという時のためには非常に良いタイミングであるなと密かに思っていた。

朝早く、息子がやってきた。
しかも奥さんのRさんと犬のサクちゃんも一緒に来てくれたのだ。

ちょうどRさんもお休みだったと。

お茶をどうぞというと仕事を先にと息子と二階に上がり、間も無くしてセミダブルのベットを運び下ろし、「解体より楽だから」と。

年寄りの我々が考えていた昨夜の悩みはなんだった?
即、解決ではないか。

2人はそれを駐車してきたところまで運び込み、息子の普通車にベッドが入ったと帰って来た。

廃棄処分場に運ぶのだ。

おばあちゃんのベッドを二階に運ぶのはシングルだから楽だねとこれも簡単に成し遂げられた。

仕事を終えてお茶にした。
「先に仕事してよかったね、そうじゃ無かったら今もこうしておしゃべりしていたかも」
とR さんが息子にいう。

今日ほど息子たちが頼もしく、そして我々の衰えたことを実感した日は無かった。
深い感謝の念で満たされた日であった。

夫だが、「力は出さなくても陣頭指揮はできる」などと偉ぶっていたが出番はなく終わってしまった。

庭師さんには庭師さんの仕事に専念してもらえたし、めでたし めでたしである。





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