a green hand

3日目、大雨の九份



今回の旅行中、遊ちゃんが九份までをレンタカーで運転すると聞いていた。

バイクがクネクネとしながら行き交う台北市街地や高速道路に「こんなところを運転して大丈夫かあ」という不安が我々の間で生まれた。

大昔にタイに行ったことがあり、信号がなくても車やバイクタクシーが走っていた光景がフラッシュバックしてきた。

「遊子ちゃんは運転大好きでハワイとかでも運転してるから大丈夫!」と強気だった娘も、「ホテルまで運転してみて、大丈夫かどうか無理しないようにしよう」との心配に変わっていた。

いつものように同じ時間に起きて食事をした後、娘たちは遊ちゃんをホテルに迎えに行き、次に松山空港まで予約のレンタルカーを取りに行った。

私がレンタカーでの九份行きを心配をしてるということは、夫の心の中はより強い不安を押し殺しているはずである。

夫が夢を見たという。
我々全員がレンタカーで畑に突っ込んだ夢をみたというのだ。
「私たち、死んだの?」
「いや、死んではいなかった」

朝の起きがけに縁起の悪い夫の夢に、何でそんな夢を見るのという気分になった。

今回の旅行を控えた数日前に、友人からお伊勢参りのお土産と「お守り」をいただいた。
真新しいきれいなお守りをリュックの中に入れてきた。
健康長寿守 とある。

そのリュックの中にある「お守り」を、「リュックの外」に吊るした。
神様によりよく目立つようにである。

3人は11:00ごろにホテルに戻り、予定どおりにレンタカーで九份に行くことになる。
ホテルの駐車場に降りると日本の立派な車が控えていた。

左ハンドル仕様、右側通行である。

運転助手席、片時も離さないGoogleナビを持つ風ちゃん。
車にナビは付いていても日本語ナビに勝るものなし。

1番後ろに夫がゆったりと、そして不安げにが正しいだろう。
真ん中が私と娘である。

お天気は残念な曇り空。
遊ちゃんの晴れ女ぶりも叶わない。

さて、九份行きのスタート。

運転手の遊ちゃんが1番緊張していない。
平常心が理解不可能なほど素晴らしい。
危機一髪感もあったが風ちゃんナビで難なく畑に突っ込むこともなし。
というか、周りに畑など見えていない。

九份に近づくにつれて雨が強くなってくる。

九份は、霧や雨が多いとガイドブックどおりである。

傘を持参した私は、カッパはいらないかと思ったが、人達がごった返す、細く混雑している九份の道を一列で歩くのは傘より断然カッパ、私も皆んなと同じカッパ族になる。

夫は、赤い提灯が灯る九份は経験済みであり、おススメという。


遊ちゃんは「千と千尋の神隠し」の大ファン。
DVDで40回近く観たというからただ者ではない。

見るたびに妄想が深まり楽しめるという。
第1希望が九份だった。

「ここに宮崎駿が来てイメージが膨らんだんだろうね〜そんなことを考えるとゾクゾクしちゃう」
と遊子節。

残念なことに私は映画を普通に一度観ただけ。
印象に残ったのは女の子2人がトンネルの前に立つシーンと不思議な白い顔なしお化けというより神さま?の異様さがかなり魅力的だったこと、それだけである。



大雨と風の九份を楽しみ、早めに引き上げる。
赤い提灯が灯る夜の九份を見るために登ってくる観光バスと、帰るためにバスを待つ長蛇の列にレンタカーが賢明な選択であったと感謝する。

体が冷えきり、靴もびっしょり。

ホテルに帰り、バスタブに湯を張り、足湯で温まる。
夕食は外出予定だったので、ドライヤーを使い、速攻で靴を乾かし、ホテル近辺のお店に出かける。
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