a green hand

九份から帰った夜

九份で雨に濡れ、ホテルに帰り、冷たい靴をドライヤーで乾かしたのは上出来であった。

更にバスタブにお湯を張り、足湯という考えも冷えた身体を温めるのにナイスなアイディア。

4人も寄れば私が外れにしても3人は健在なので文殊の知恵は効力あり。

外食には靴を何とかせねばというのが必須条件。
外に出ないで済む方法はルームサービスという手段。

そうこうしているうち、最終案としてホテルからあまり遠くない所のレストランで食べることに決まった。

予約なし、場所も定かでないところ。
我々の勘頼りということになる。

風ちゃんの出番である。

一軒の店が気になり閉店時間をチェックして入る。
お客は食事を終えて帰り支度のころあいであった。

数人の白い割烹姿のボーイの面々がキリリと目に入ってきた。

そこに「ジーパンにTシャツ」という出で立ちの1人だけが異質な存在である、方が「日本人?」と日本語で聞いてきた。

白いボーイ姿の人がメニューを持ち奥の席に我々を案内してくれた。

メニューを見ても誰もお料理がイメージできないでいた。
どんな風に頼んでいいのかわからないのだ。

ボーイは英語と母国語。
こちらは、英語堪能な遊ちゃんと娘であっても中華の専門用語はちょっと。。。

通じないと見たボーイが異質なジーパン姿の彼を呼んできた。

オススメはと聞くと鶏鍋を勧めてくれた。
その他に海老やら、豆腐、鳥玉も別注文した。

ボーイが too much と言ったが、鶏鍋が1人1鍋とは思わなかったのだ。








僕は、日本人が大好きですと何度も言ってくれた。
そして遊ちゃんとスマホ翻訳機を利用してのお喋り。

ゴルフで日本に行ったことがあるという。
遊ちゃんの勘で、あなたはここのオーナーですかと聞くとどうもそうらしいのだ。

だからそう言う格好で良いのかと納得。
私は全くそんな風には思わず、客の1人かとばかり思っていた。

鶏鍋の海老の殻を剥くのに手間取っていると遠くからの視線を感じた。

もう海老など食べなくて良いやと思っている時、お皿とナイフとフォークを持参し、オーナーが自らきれいにとってくれた。
心からのお礼を日本語で述べた。

遊ちゃんのそばに行き殻を剥き始めると、「私はあなたがそうしてくれるのをずっと待っていた」と慣れた英語で返していた。

閉店の10:00近くになり、その店を後にした。
日本人が好きと言うオーナーに出会えたことはうれしかった。

この国で、この店で、そして本国での外国人への態度が、良い日本人であるか否かの印象が決まるのだとすると我々は日本を背負って海外に来ていることになる。

2020年、新しい日本人観が生まれるかもしれない。

ホテルに戻り、我々の部屋に集合した。
夫が羽田の免税店で求めた純米酒が美味しいので皆で飲もうと言う話になる。

夫もこの4人の雰囲気が好きになったのだろう離れがたいのか遂にマイペースが崩れた。

2時間後、たくさん笑い談笑のあと、風ちゃんの気遣いで解散。
遊ちゃんは自分のホテルへと帰っていった。

こうして3日目の1日が無事終わった。
お疲れさま〜。
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