●今回のテーマ : ドンキーコングはなぜ泳げなくなったのか?●
以前取り上げた「ヨッシーがキノコを食べなくなった」というのに、ちょっと似たお題です。
昨年末に、ドンキーコングでは久々の2Dスクロールアクションゲームとなる『ドンキーコング リターンズ』が発売されました。
細かいところは色々違うものの、概ね昔のままのドンキーが楽しめた印象でした。
ただ、その中で…水中ステージがごっそりなくなってしまったというのが大きな変更点でした。
個人的には水中ステージが苦手なので、ある種ありがたかったところもありますが…そもそも、なぜなくしたのかをちょっと考えてみましょう。
※私、このシリーズ作品はスーパーファミコンの『スーパードンキーコング』シリーズくらいしかプレイしたことがありません。ご了承下さい。
◆-- 昔の『ドンキーコング』シリーズは? --◆
『スーパードンキーコング』シリーズでは、1~2ワールドにつき1ステージくらいの割合で水中ステージがありましたね。もちろん、ドンキーコングやディディーコングは悠々と泳いでいます。
左右の移動は陸での移動と同じで十字ボタンによる操作ですが、上下の動きは十字ボタンでコントロールできません。それ故に、水中ステージで悩まされた人も多かったのではないでしょうか?私もその1人です(笑)
◆-- 『ドンキーコング リターンズ』では? --◆
水中ステージが出てこないという話はしましたが、海上をイカダなどに乗って移動するステージはありました。
しかし、落ちてみるとそのまま落下してしまい、泳ぐことなくミスとなってしまいます。
このことから、リターンズのドンキーはそもそも「泳げない」という設定になっていることが分かります。
◆-- では、なぜ泳げない設定になったのか? --◆
個人的には、2つの理由が考えられます。
|-- ドンキーコングが泳げることがそもそも「おかしい」? --|
色々と調べてみましたら、どうやらゴリラやチンパンジーなどの「類人猿」は、泳ぐことが出来ないようです。
まあ、人間でもある程度訓練(小学校のプールなどで学ぶなど)をしないと泳げないので、類人猿も同じことなのかもしれませんが、類人猿にそもそも「泳ぐ」という文化がないと思われます。
|-- 「ゲームのリズム」の問題 --|
半月ほど前に開かれた「ゲーム ディベロッパーズ カンファレンス」にて、今作の開発に関わったレトロスタジオが、今作についての開発秘話が語られました。
●『ドンキーコング リターンズ』でひと皮むけたレトロスタジオ【GDC 2011】●
その中で、宮本 茂氏が直々「ゲームのリズム」などについて指導をしたという話がありました。
ゲームのリズム…まあ、プレイした時の感覚ですかね。そういう意味で言うと、水中ステージって何となく「まどろっこしい」という印象があるようには思います。
基本的にスイスイと進める陸のステージに対し、水中ステージでは操作感覚も変わるうえに進みも遅い。プレイしていて、良くも悪くも眠たくなるような雰囲気がありました。
アクセントとしては良いのかもしれない反面、印象として「陸のステージより面倒」と思われる人も多いのではないでしょうか?そういう形で、感覚的にテンポ良く楽しめないかも…という理由で、水中ステージを外した可能性があるように思いました。
ちなみに「ゲームが難しくなるから」という理由で外したという可能性はないと思っています。
そもそも今作は、スーパーファミコン版より難しいと思っていますし(笑)
◆-- これからのドンキーコングは、ずっと「泳げない」ままか? --◆
まあ、結局は理由によってきますよね。
「類人猿だから泳げない」という理由であれば、これからのドンキーも泳げない可能性が高いですし、あくまでゲーム性の問題だったとしたら、「泳げない」という設定は今回きりである可能性が高いです。
ま、次のドンキー待ちですかね?
さあて、これで既にネタがなくなったぞ~。次週、どうしようか?(笑)
関連記事 :
Wii『ドンキーコング リターンズ』 ファーストインプレッション(2010/12/10)
Wii『ドンキーコング リターンズ』 セカンドインプレッション(2010/12/15)
前回の記事 : なぜ『逆転裁判5』は発売されないのか?
前々回の記事 : なぜヨッシーはキノコを食べなくなったのか?
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